Fantasist 2

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Fantasist 2

                            Green-Blue tales

                              斎木 直樹

    3 金髪の魔女

「ひ、ひと休みしようぜ、みどり」
と、弥生は息切れしながらうめいた。額からは汗がだらだらと流れ落ちていて、足は
よろめいている。
 みどりは、汗一つないすました顔で言った。
「あらあら、仮にも男子バスケ部のレギュラーともあろうお方が、か弱い女の子より
も先にばててどうするの?」
「誰がか弱い女の子だ、誰が。過強い男の子に訂正しろ。第一な、それが人に荷物全
部持たせといて言う台詞か?」
 その通り、みどりは手ぶらであるにも関わらず、弥生はあっちにもこっちにも袋を
ぶら下げていた。その顔はもう真っ赤になっていて、みどりの肩にのっかっているリ
ィンはくすくす笑っている。
 弥生とみどりは、同じようなグリーン=ブルーの服を着ていた。みどりは、いつも
より厚手の、フードのような襟のついた長袖の、丈の長いTシャツを腰で縛った、と
いう感じの濃い緑色のもの。弥生はもう少し丈の短い灰色の上衣に、薄い生地のズボ
ンと丈の短い靴を履いている。
 みどりは、過強い男の子、という言葉には聞こえなかったふりをして、木々の間か
ら天を見上げてにっとした。
「もうお昼だね。ご飯食べようか」
 弥生はどさっと荷物を落として、リィンに甲高い声で叱られた。


 夜の明ける前に出てきた城は、とうに見えなくなっていた。
 なあ、と弥生は今朝焼いたばかりのパンにかぶりつきながら言った。もごもごと、
みどりが答える。何、と言っているつもりなのだろう。あおいならば、相変わらず下
品な奴ね、とでも評するところだ。
「ここのこと、幻想界のことって、誰か知ってるのか」
「誰かって、誰」
 弥生はじれったそうに言った。
「だから、お前の友達だよ。狭山とか、寺田とか」
 がははとみどりは豪快に笑った。
「そんなわけないでしょ。今時、この年でファンタジストなんての、変人だよ」
 弥生は、うっときた。
「それってやっぱ、俺のことけなしてるんだよな」
「うん」
 がくっと頭を下げた弥生を、みどりとリィンがきゃはは、と明るく笑った。
 二人が笑い終えると、弥生は真剣な目で言った。
「それで、バスケ部をやめたんだな」
 みどりは頷いた。
 あの時、みどりが部をやめると言った時、弥生はみどりを詰問した。けれど、みど
りは祖母が亡くなったからだとしか答えなかった。弥生は、それは答えになっていな
いと言った。それまでも両親が家にいなく、祖母もしばしば家を空けていることを知
っていた弥生には、みどりがどんなに楽しそうにバスケをしていたかを知っていた弥
生には、理解できなかった。
 何か他に理由があることは判っていた。中二の時から知り合いのみどりは、隠し事
をするのには向いていない。何か困っていることがあるのならば、助けになりたかっ
た。けれど、みどりはその手を突っぱねた。二人は何でも話し合う仲というわけでは
なかったが、何かを秘密にするということはなかった。何か、裏切られたような気が
していた。
「言えないでしょう?実はおばあちゃんが妖精の国の女王様で、跡を継ぐことになっ
たなんて」
 言われても信じなかっただろう、と弥生は確信した。あの時、自分はまだファンタ
ジストでさえなかった。約束したのに。ずっとファンタジストでいると。え?
 弥生は我に返った。約束したって、何のことだろう。ファンタジストでいること。
ファンタジストなんて言葉が出てくるのだから、相手はおそらくニャーオだろう。け
れど、いつ、なぜ約束したのかは、覚えていない。
 みどりは、弥生に温めた飲み物を差し出した。
「どうかした?魔女の里へは急いでも夜中にしか着けないから、明日着くことになる
けど。魔力は、いざというときのためにできるだけ取って置きたいしね」
「教えてくれ」
 みどりは、はっと弥生を見た。
「俺の記憶が消されていたって言ったよな。どうしてなんだ。ニャーオが、消したの
か」
 みどりは少しの間、黙っていた。もう答えないわけにはいかない。
「どのくらい、憶い出した」
「ニャーオが黒猫の姿になっていたことと、学校に来ていたこと。あと、ニャーオと
ファンタジストでいると約束したこと、かな」
「何日一緒にいた?」
 えっと、と考えた時、答えが浮かんだ。五日だ。
 不思議そうな顔をしている弥生を見て、みどりはくしゅんと笑った。
「そういうふうに憶い出す糸口を与え、憶い出そうと努力しないと、弥生のニャーオ
に関する記憶は戻らない。そしてそれも、あたしがニャーオの言葉を言ってしまった
から起こること」
 独り言のように早口で言うみどりに、弥生は戸惑った。
「あ、ごめん。つまりね、記憶を消す方法には二つあるの。最初に言っておくと、人
の記憶を完全に消すことはできない。それを覚えておいて。まず、一つ目の方法。こ
れによると、そのことに関する記憶は決して思い出せなくなる」
 たった今、記憶を完全に消すことはできないって言ったじゃないか、と弥生は不満
そうだ。
「ある説によると、記憶は、記憶と記憶のつながりによって覚えているんですって。
そのつながりを完全に絶ってしまうのが、一つ目の方法。頭のどこかにはあっても、
それを思い出すことはけしてできない」
「それでいいじゃないか。どうして二つもあるんだ?」
「その方法では、表層的な記憶しか消せないの。その人の人格や心の奥深くに入り込
んでしまった記憶は消せない。そこで、二つ目の方法が出てくる」
 うん、と弥生は頷いた。
「二つ目の方法によれば、大抵の記憶は消せる。けれど、憶い出すこともあり得るの。
この方法は、記憶と記憶のつながりをごくごく細くするもので、ある言葉を聞かなけ
れば、そのことに関する記憶は思い出せないようになっている」
 弥生はあの、みどりが教室で「ニャーオ」と言った時のことを思い出した。
「その上、封印が解けても追想は困難だから、記憶が総て戻る確率は、その状況にも
よるけれど、五パーセント以下になっている。これが、ニャーオの行った方法。当時
は、この方法でなければ記憶を封じられないほど、ニャーオの力はまだ弱かったのね」
 力という言葉が超能力――魔力を意味することに、弥生はまだ慣れていなかった。
「方法っていうか、それは判ったよ。なぜ記憶を消したのかを教えてくれ」
「きまりなの」
 同じ言葉を、聞いたことがあると思った。
 憶い出した。あの時、ニャーオが弥生の記憶を消す、と宣告した時だ。ニャーオは、
見ているだけで胸が痛くなるほど辛そうだった。
「魔女の上級試験は、見習いの魔女が一人前の魔女になるためのものなの。普通は二
十代から三十代で受けて半数は落ちるんだけど、ニャーオはわずか十四で受けて一発
で合格したわ」
 弥生はくすくすと笑った。ニャーオはいつも、自信満々だった。遊んでばかりの彼
女に、試験は大丈夫かと聞いても彼女は、私は絶対に受かるからと言い張っていた。
そしてその通り、やり遂げた。
「試験では受験生は実体のない精神体の姿となり、人間界で教官の出す問題をこなす
の。睡眠時間をとるために、半日は魔力を制限された人間以外の生物に姿を変えてね」
「ニャーオは、黒猫だった」
 彼女は、月の出ている間は黒猫の姿になっていた。「普通の魔女なら魔力は使えな
いんだけど、私はテレパシーぐらいなら楽々よっ」。
「そう。ニャーオにはぴったりね。そしてもう一つ、規則がある。試験中に口をきい
た人間全ての、生徒に関する記憶を消すこと」
 あの時の、胸の痛み。
 しかたないの、とニャーオは言った。辛そうな彼女を、俺は責めずにはいられなか
った。ニャーオはそんな俺に、このきまりは守られるべききまりだ、と言った。あき
らめることに慣れた顔で。
「そうか。判ったよ。憶い出せた」
 弥生はまだ、記憶に浮かんでいるような顔つきをしていた。みどりは一人頷いた。
少し、すっきりしたしたように見える。
「リィン。里に行って、ティスに伝えておいてくれる?」
 リィンを瞬間移動させると、みどりはまた黙り込んだ。自分の中に沈み込むような、
不安感のない沈黙だった。
 弥生がふと、口を開いた。
「魔女の里って、魔女が住んでいるところなんだろう」
 みどりは肯定した。
「魔女はね、妖精の間では、あまり好かれていないの。だから普通の妖精とは離れた
ところで、彼らだけで暮らしているのよ」
「それ、ニャーオに聞いたことがあるな。そう、金髪のところを見せてくれた時」
 俺はあの頃、背の低いことを気にしていて、誰も信じられなくなっていた。そんな
俺に、彼女は普段はいつも黒く染めているという、金髪を見せてくれた。魔女の中で
は金髪は嫌われるから隠しているの、染めていなくたって私は私なのにね、と。
 ニャーオは俺と違って、とても深刻な状況下にいた。そんなニャーオを見て、俺は
自分の甘さ加減に気づかされた。自分は姿にこだわっていたのではなく、ただ仲間外
れにされるのが怖いから、人間不信を装って皆を遠ざけていただけだということに。
俺は、ただの臆病者だった。
 そして今、俺の身長は軽くみどりを越している。
 みどりが長く沈黙しすぎていることに気づいた弥生が不審げな顔を上げると、彼女
はあんぐりと大きな口を開けていた。
「ニャーオがあんたに、金髪の姿を見せたの?」
 弥生は戸惑いながらも、ああ、と答えた。
「そういえば、生まれたときから染めてるって言ってたな。今でもなのか」
「そうよ。ニャーオがあんたに髪のことを話してたなんて、よっぽど弥生は大切な人
だったんだ、ニャーオにとって」
 弥生は赤くなったが、みどりはそんなことに構っていられなかった。
「そんな。皆知ってるんだろう、みどりだって」
「知ってたら今でも染めてたりしないわ。あたしとあおいは、サマンサさんに教えて
もらったから知ってるのよ。もう後はイルメイアさんだけね、ニャーオが本当は金髪
だっていうことを知ってるのは」
「他には。ニャーオの、親とか」
 みどりは弥生のことをじっと見つめたまま、何も言おうとしなかった。弥生が居心
地が悪そうに周囲を見渡すと、みどりは口の端を少しだけあげた。
「ま、いいでしょう。ニャーオが金髪のことを話した、あなたになら」
と、切り出して、みどりは静かに、ゆっくりと話し始めた。
「ニャーオはね、さっき言ったイルメイアさん――イルメイア・グリーンブルー・フ
ァイアって人と、ミア・ウィッチっていう魔女との子供なの。イルメイアさんは私達
の母の従兄弟に当たる人で、先王の孫。ま、高貴なお生まれって訳。それに引き替え
、 ミアさんは妖精の間では卑しいとされている魔女。そこでまあ、よくあるお話よ」
 弥生は、ニャーオが王族について話していたことを思い出した。王女、と言った時
の彼女の反応を。彼女は、弥生が王女――今となってみれば、あれはみどりとあおい
のことだったのだが――に会ってみたいと言った時、少しひきつったような顔になっ
た。目は、少し淋しそうだったかもしれない。ニャーオが、王族だったなんて。
「結局、ミアさんはイルメイアさんから身を引く形となり、別れた後で妊娠に気づい
たの」
 弥生は目を伏せた。陳腐な話だ。そう言えるのは、あくまでつくりごとの話だった
らのこと。
「ニャーオを産んだ後ミアさんは亡くなったので、魔女の長老であるサマンサさんが、
ずっとニャーオの親代わりだったの。二人は、とても仲が良かったわ。本物の祖母と
孫、母と子よりも」
「その人、亡くなったんだろう」
 みどりは頷いた。そんな、と弥生は思った。そんなのって、ひどすぎるよ。
 あの時、ニャーオは何かとても辛い目にあったことがあるのだろうか、と思ってい
た。彼女はそれほど、哀しい瞳を持っていた。そして、彼女が生まれながらの姿によ
って、理不尽な仕打ちを受けていることを知った。それだけで、ひどいと思った。そ
れなのに。
 それなのに、彼女は父に母親を捨てられ、母まで亡くしていた。その上今度は、育
ての親まで。ニャーオは、俺達が当たり前のように与えられてきたものを、次々に奪
われてきた。どうして、ニャーオがそんな目に遭わなくちゃいけないんだ。
「それから、ニャーオは未だに、イルメイアさんのことを父親として認めてはいない
の。イルメイアさんも、ニャーオの存在は一年前まで知らなかったから、まだ戸惑っ
てるしね。ニャーオはイルメイアさん、そして私達が彼女の髪のことを知っていると
いうことを知らない」
 みどりは何かに気づいたようにして、苦い想いにとらわれている弥生を見た。
「ニャーオはおそらく、彼女が本当は金髪であるということを知っている人はもう誰
もいないと思っている。以前はもう一人いたらしいけど。だから、サマンサさんの死
は、ニャーオに二重のショックを与えたんだと思う。そこにつけこまれてさらわれた
のよ。まあ、そうでもしないと普段のニャーオには手出しはできないけどね」
 それ程、今のニャーオと他の魔女との魔力の差は広がっている。
「どうして、金髪じゃダメなんだ?城には結構いたじゃないか」
 みどりは少し、考え込むように黙ってから言った。
                                    ダーク
「妖精にはいろいろな種族があって、種族によって大抵外見が決まっているの。闇の
精は黒髪に黒い瞳、黒い翼、浅黒い肌って具合にね」
 弥生は、城で見た、似たような外見の妖精を思い出して頷いた。あの、角の生えて
いない悪魔みたいなやつか。
          ファイア                          ハピ
「イルメイアさん達火の精は赤毛に薄茶の瞳。そして白い翼に白い肌、金髪碧眼は善
ネス
の精」
 ニャーオが見せてくれた、あの姿がよみがえった。流れる美しい金髪に、濃い青の
瞳。
「魔女になろうとする者は全て、生まれながらの魔力が強いがために受ける迫害に耐
えかねて魔女になるしか道がなかった者ばかり。そして、その迫害の最も過激な種族
がハピネスなの。ハピネスでは、魔力がいくら強くても、いくらそのために外れ者に
されようとも、魔女になろうとする者はまずいない」
 弥生は、呆気にとられていた。
 生まれながらに備わっている魔力が強かったから迫害を受けるって、そんなの、ま
るっきりの差別じゃないか。それも、生来のものに対する、本人には変えようもない
ことに対する差別。そんなこと、あっていいのか。
「だから、魔女達は金髪――ハピネスを見るとその時のことを思い出したり、魔女と
して今迫害されていることを考えてしまうんでしょうね。魔女にはダークが多いのだ
けれど、ハピネスとダークが敵対関係にあるのも関係しているのかもしれない。ミア
さんはハピネスの生まれで、その上魔力が相当強かったこともあって、里ではひどい
目に遭ったらしいわ」
 きっと私の髪は、皆に嫌なことを思い出させるのね、とニャーオは言っていた。彼
女はまだ、なぜ髪のことを隠さなくてはいけないのか、ということの答えを求めてい
た。
「だから、サマンサさんはニャーオの髪をずっと黒く染めさせていたの。ミアさんの
二の舞を踏ませたくなかったから」
「でも、ニャーオやその、ミアさんが悪い訳じゃない。生まれながらのことなのに」
「言ったでしょう」
 厳しい声で、みどりは弥生を遮った。弥生がみどりの目を見ると、その目はとても
真剣だった。嫌な予感がした。
「ここは、理想郷じゃないって」
 弥生の中で、がらがらと崩れていく音がした。今まで自分が勝手に築き上げてきた、
夢の国の崩れていく音が聞こえた。
「環境は夢のようでも、そこに生きる人は人間と同じ」
 まるで、自分に言い聞かせるように言ったように聞こえたのは、弥生の気のせいだ
ったのだろうか。
 けれど、みどりにはニャーオのようなあきらめはなかった。そう言った今でさえ、
その目は輝きを失ってはいない。そう。みどりなら、あきらめたりはしない。いつか
きっと、なんとかするだろう。彼女には、それだけの力がある。
 国王として、という意味ではない。魔力があるという意味でもない。人間界で、弥
生はその力を見てきた。彼女は、やるべきことは必ずやり遂げてきた。皆に不可能だ
と言われても、どんなに苦労しても、決してあきらめず、やり遂げてきた。
 ニャーオは、おそらくあの時点で既にあきらめていたのだろう。魔女達が金髪の自
分を受け入れてくれることは決してない、と。なぜなのかと問うことはやめていなか
ったが、何とかしようとは思っていなかった。彼女の目には、既にあきらめがあった。
どうしようもない、と。
 ニャーオの生まれを知った弥生には、それも仕方のないことだったのかもしれない、
と思えた。でも、そのままでいいはずがない。弥生は、あの時のニャーオに大切なこ
とを教えられた。そしてそのおかげでバスケ部に入り、みどりに会えた。そのみどり
に、弥生はまた色々と教えられた。今度は。
 弥生は思った。今度は、俺がニャーオに教えてあげられる番なのかもしれない。
「ニャーオには今、誰もいないのか」
 弥生の言葉は日本語的には理解しがたかったが、みどりにはよく解った。
 みどりは彼の心配そうな顔に、優しく微笑みかけた。彼も、ニャーオのことを想っ
ている。そう思うと、少し心が元気づいた。
「私達がここにいるのは、なんのため?サマンサさんはいなくなったけれど、彼女に
はまだ私達がいるわ。ニャーオには魔女の友達だっているし、イルメイアさんだって
彼女のことを想ってる。ニャーオは気づいていないかもしれないけれど、彼女のこと
を大切に思っている人は、たくさんとは言わないけれど、まだかなりいる」
 ニャーオはそのことに気づいていない、とみどりは確信しているように、弥生には
聞こえた。
「問題なのは、もっと別のこと。いつまでも今のままではいられない。全ては常に変
わっていく。そして、ニャーオにはそれが判っているのに、判らないふりをしている
ってことよ」
 みどりは、至極真面目な声でそう言うと、何とも言いがたい顔をしている弥生のこ
とを笑った。
「さ。明日には魔女の里に着きたいから、もうそろそろ出かけましょう」
 結局、みどりは弥生には全てを説明しはしなかった。

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