「十二国記」キャラクター紹介　雁国

　名前と姿が出てきた人や妖や神仙の紹介です。
　名前のふりがな、初登場のページ（その話でに姿が初めて出たとき、ただし短編は含まず）、全シリーズ中で記述された形態、職業、住まい、家族、その人の特徴などが書いてあります。一部、私の想像も多少含めて書いてあります。
　台詞は、小野不由美さんのML、「麒麟通信」でこの人の一番いい台詞をアンケートで募集した結果のものです。アンケートにご協力くださった方、ありがとうございました。
　間違えているところ、こんなんじゃないーという文句、追加などがあったら、お気軽にこちらまでお知らせ下さい。
　ページ数は、p「講談社Ｘ文庫ホワイトハート」（「講談社文庫」）となっています。

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「十二国記」キャラクター紹介　雁国

雁国延王尚隆（小松三郎尚隆、風漢）＜えんこくえんおうしょうりゅう（こまつさぶろうなおたか、ふうかん）＞

初登場　「東の海神　西の滄海」p19（19）「風の海　迷宮の岸（下）」p174（328）「月の影　影の海（下）」p158（154）「風の万里　黎明の空（上）」p47（48）「黄昏の岸　暁の天」（上） p162（147）「帰山」（「華胥の幽夢」p322（303））
姿　陽子よりは頭一つはゆうに大きい。巨漢という印象はなく、どうどうたる偉丈夫。かまえたところのない動作。明朗な声。
　　驍宗と同年輩に見える。
職業　雁国王。治世は五百年ほど（「月の影　影の海」）、二十年（「東の海神　西の滄海」）。
　　もと倭国瀬戸内の小国の小松氏の三代目。一時、雁国元州の軍にいた。
住まい　雁国首都関弓の玄英宮。倭国瀬戸内の小国生まれの胎果。
家族　父、兄二人、正妻（大内の傍流）と息子（父と妻の子）。他にも側室（地侍）あり。
人間関係　陽子を援助している。驍宗とは以前打ち合い、三本のうち二本勝った。氾王は天敵。
性格　みかけおちゃらけている。自分で動くことが好き。でたらめ。浮かれもの。のんきもの。有能。軽佻浮薄。バカ殿。
　　山猿。大ぼけ野郎。羽目の外れた悪たれ。器が大きい。
「麒麟が選んだのだから、文句があれば麒麟に言え、と思うことだな」（「月の影　影の海（下）」p243（236）より）

延麒六太（馬鹿）＜えんきろくた（ばか）＞

初登場　「東の海神　西の滄海」p8（9）「風の海　迷宮の岸（下）」p174（328）「月の影　影の海（下）」p187（183）「風の万里　黎明の空（上）」p47（48）「黄昏の岸　暁の天」 （上）p162（147）
姿　黄味が強く明るい金の髪。十三の少年。
職業　雁国宰輔。靖州侯。
住まい　雁国首都関弓の玄英宮。日本で生まれた胎果。
家族　父母と兄と姉たくさん。祖父祖母。
人間関係　陽子を信頼している。更夜は友達。蒿里のことを気にしている。
性格　品がない。礼がない。やんちゃぼうず。浮かれもの。小猿。
　　四歳でぺらぺらしゃべり、頭が異常に良かった。気性は十三のままで成熟した感がない。
「ではおれは、尚隆がいいと言うまで、目を瞑っている……」（「東の海神　西の滄海」p312（306）より）

悧角＜りかく＞

初登場　「東の海神　西の滄海」p53（52）「黄昏の岸　暁の天」 （下）p182（378）
種類　延麒の使令。
姿　濃い灰色の毛並みの三尾の狼。
特徴　俊足。
「少しお休みになっては」（「東の海神　西の滄海」p245（241）より）

沃飛＜よくひ＞

初登場　「東の海神　西の滄海」p82（80）
種類　延麒の女怪。
姿　腕には白い鱗がある。白い翼の二本の腕。鷲の下肢。蛇の尾。
「台輔に危害なくば、決して余人を襲ったりはいたしません。――どうか」（「東の海神　西の滄海」p211（207）より）

楊朱衡（無謀）＜ようしゅこう（むぼう）＞

初登場　「東の海神　西の滄海」p22（22）
姿　細く形のいい眉。色白。痩せている。優男。柔和な顔。
職業　雁国の内士の下官だった。秋官朝士から秋官長大司寇（「東の海神　西の滄海」）、春官長大宗伯（「漂舶」）。
住まい　雁国首都関弓玄英宮。
性格　帷湍の言いぐさに苦笑をもらす。
「有能だがでたらめだ、ぐらいにしておいてあげなさい」（「東の海神　西の蒼海」p42（42））

帷湍（猪突）＜いたん（ちょとつ）＞

初登場　「東の海神　西の滄海」p26（26）
職業　雁国の田猟だった。遂人から地官長の大司徒（「東の海神　西の滄海」）、天官長大宰（「漂舶」）。
住まい　雁国首都関弓玄英宮。
性格　口が悪い。頭に血が昇りやすい。
「のんき者だが、莫迦ではない」（「東の海神　西の滄海」p42（42））

成笙（酔狂）＜せいしょう（すいきょう）＞

初登場　「東の海神　西の滄海」p42（43）
姿　無表情。褐色の肌。痩せている。小柄。若い男。
職業　雁国禁軍将軍だった。夏官射士の大僕（「東の海神　西の滄海」）、夏官大司馬（「漂舶」）。
住まい　雁国首都関弓玄英宮。
人間関係　延王に対してはあきれている。
性格　めったに口を開かない。
「ふざけた奴だが、暗愚ではない」（「東の海神　西の滄海」p283（278）より）

毛旋＜もうせん＞

初登場　「東の海神　西の滄海」p147（144）
職業　王の護衛。もと成笙の師帥（かしかん）。一時、雁国夏官大司馬。
住まい　雁国首都関弓の玄英宮。
人間関係　延王には「しょうがないなあ」という態度。
「ここに勅命が。――すみません！ おれ、大司馬を拝命してしまいました！」（「東の海神　西の滄海」p191（187）より）

院白沢＜いんはくたく＞

初登場　「東の海神　西の滄海」p149（146）
姿　五十かそこら。白いものが目立つ髭をたくわえた顔。
職業　雁国冢宰。もと雁国元州州宰。
住まい　雁国首都関弓の玄英宮。もと雁国元州頑朴。
人間関係　斡由を信頼し忠誠を尽くしたが、最後には見限った。
性格　真面目。実直。忠実。
「主上――これが恥ずかしながら、小州謀反の顛末でございます」（「東の海神　西の滄海」p297（290）より）

亦信＜えきしん＞

初登場　「東の海神　西の滄海」p70（69）
職業　雁国護衛官。
住まい　雁国首都関弓の玄英宮。
性格　真面目。
「貴様！」（「東の海神　西の滄海」p80（79）より）

驪媚＜りび＞

初登場　「東の海神　西の滄海」p101（99）
職業　戴国元州牧伯。もと司刑の官。
住まい　戴国元州頑朴。
家族　昇仙する前は夫と子どもがいた。
人間関係　延王を信頼し、忠誠を尽くしている。
性格　真面目。誠実。
「我らがお待ち申しあげたのは、延王君――尚隆さまでございます」（「東の海神　西の滄海」p202（199）より）

元斡由（接祐）＜げんあつゆ（せつゆう）＞

初登場　「東の海神　西の滄海」p89（87）
姿　まだ若い外見。赤といってもいいような濃い茶の髪で、右のこめかみの一房だけが白い。優しげな声。
職業　雁国元州令尹。
住まい　雁国元州頑朴。
家族　父（元魁）。
人間関係　更夜をひきとり、世話したが裏切った。元魁を監禁した。
性格　ものの道理を分かっている。能吏。勇猛果敢でよく情理を知り、鷹揚で懐が広い。利発。
　　だが、己の失敗を認めることができない。恥辱には耐えられない。剛胆で万能の傑物に見える。非は他者になすりつけ、過ちはなかったことにする。己が完璧だと信じている。傷をつけるものは無視する。傷を隠すためなら何でもする。
「――わたしが王に劣るというのか！！」（「東の海神　西の滄海」p292（286））

元魁＜げんかい＞

初登場　「東の海神　西の滄海」p246（242）
姿　老人。
職業　雁国元州侯。
住まい　雁国元州頑朴。
家族　息子（斡由）。
人間関係　斡由に監禁された。
「あれは己を完璧だと信じている。完璧だと信じたいのだ。傷をつける者は無視するぞ。傷を隠すためなら何でもするぞ。――そういう奴だからな」（「東の海神　西の滄海」p252（248）より）

温恵＜おんけい＞

初登場　「東の海神　西の滄海」p180（176）
職業　雁国夏官司右府下官。
住まい　雁国首都関弓。
「戦わずにすむ方法があれば、それを言え。主上とて、戦乱を望んでおられるわけではない。非は元州にある」（「東の海神　西の滄海」p181（178）より）

壁落人＜へきらくじん＞

初登場　「月の影　影の海（下）」p121（117）
姿　三十から五十の間。しわのないのっぺりとした顔。柔らかな笑み。
職業　庠序の教師。
住まい　雁国郷都芳陵の庠序。海客。初めは慶国につき、雁国を転々としていた。
人間関係　楽俊の紹介で陽子会い、助言を与えた。
性格　日本に未練はない。さっぱりした人。知識がある。
「そこはわたしが革命に失敗して逃げ出してきた国です」（「月の影　影の海（下）」p131（129）より）

鳴賢＜めいけん＞

初登場　「書簡」（「華胥の幽夢」p（149））
姿　二十六。
職業　雁国大学の学生。
人間関係　文張とは友人。

湘玉＜しょうぎょく＞

住まい　雁国碧霄の技楼。
人間関係　賭に負けた風漢を自室にとめてやった。
性格　風漢を顎で使う。

勇前＜ゆうぜん＞

初登場　「東の海神　西の滄海」p278（273）
住まい　雁国元州の北囲。
職業　農業。

たま（一代目）

初登場　「東の海神　西の滄海」p315（309）
種類　すう虞（すうぐ）。
主人　尚隆。

たま（ 二代目）

初登場　「風の万里　黎明の空（上）」p290（286）「黄昏の岸　暁の天」（上）p161（147）
種類　すう虞（すうぐ）。
主人　尚隆。楽俊に貸し出された。

とら

初登場　「黄昏の岸　暁の天」（上）p161（147）
種類　すう虞（すうぐ）。
主人　尚隆。泰麒に貸し出された。

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Last modified 2007.6.12.
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