「十二国記」用語集 第二版 や行


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 「十二国記」にでてきた、用語を解説してみました。人名は、キャラクター紹介の方を参照して下さい。
 本編に載っている解説しか書いてありません。あしからず。
 間違えているところ、こんなんじゃないーという文句、追加などがあったら、お気軽にこちらまでお知らせ下さい。

あ行  か行  さ行  た行  な行  は行  ま行  や行  ら行  わ行


「十二国記」用語集 第二版 や行

   



野合<やごう>
伴侶ではあるが婚姻はしていない。子どもが欲しくないならばこれですませる。遠方のものとなると、しばらく会えないこともある。
未成年がするばあいは、親の許しを求める。
が即位した後に結婚する場合は、野合となる。

野木<やぼく>
山野にあって、新しい種類の草木がなるものと、鳥や獣の実をつけるものがある。里祠にあるものは里木と呼ぶ。
実は勝手に熟れて、生まれる。子どもは親が迎えに行ったり自分で生きられるようになるまで木の下で暮らす。敵同士の獣は同じ時期に生まれない。野木の下では妖魔妖獣も襲ってこない。獣同士も争わず、人間も争ってはならないことになっている。木が見える場所では獣の子を殺してはいけない。
樹皮はほとんど純白で、枝のさしわたしが一軒ほどもあるが、高さは一番高くても二メートル。葉のない枝は地に垂れるほど低く細いが恐ろしく堅牢で切れない。白い金属でできた木のよう。枝には黄色い木の実がなっているが、もぎ取ることはできない。根本には人間が座っていられるくらいの隙間がある。
新しい卵果のできやすい野木を巡って、持って帰って育てて増やす仕事を、猟木師という。



麝香苴の苑<ゆうすげのその>
蓬廬宮にある苑の一。
泰麒と景麒が語り合った。

揖寧<ゆうねい>
才国国都。揖寧山の頂上には長閑宮がある。

酉門<ゆうもん>
十二の一。酉の方位(西)にある。



庠学<ようがく>
庠学の別の読み方。

陽子の部屋<ようこのへや>
白地にアイボリーの模様が入った壁紙。小花模様の厚いカーテン。パッチワークのベットカバー。ベットの枕元には時計。壁際にはぬいぐるみが並べられている。机の上には「長い冬」がある。

擁州<ようしゅう>
雁国の一。

妖獣<ようじゅう>
妖魔との区別は、覇気があれば飼い慣らすことができるものもいるということ。飼い慣らされたものを、騎獣という。
特に求めて人を狩ったりはしないが、不用意に近寄れば人を襲う。妖獣の木はない。妖獣の子どもはいないといわれている。妖魔の肉も食う。雌雄はあるが、雌はめったにいない。
狩りをするには夜中が最適で、日が高くなると妖獣は行動しなくなる。空行する種類は限られている。
すう虞赤虎鹿蜀吉量天馬孟極三騅など。

容昌<ようしょう>
雁国にある。芳陵の近く。

鷹隼宮<ようしゅんきゅう>
芳国の王宮。蒲蘇山の頂上ににある。

妖人<ようじん>
人と妖獣の間に位置する。人妖ともいう。

瑶草<ようそう>
入手困難な草。煮て食べる?冬にはない。

ようち<ようち>
巧国しん県配浪にある湖。
底が盛り上がり、あふれてなくなった。(慶国景王赤子即位前)

妖魔<ようま>
妖の技を持ち、天の秩序に従わないもののこと。飼い慣らすことはできない。ただ麒麟だけが妖魔を支配することができる。たとえ使役されても、妖魔は自分たちのことを語らない。妖魔と妖獣の区別ははっきりしていないが、妖獣は飼い慣らすことができる。
獣や鳥の妖魔は好んで人を襲うものが多い。普段は妖魔は人里には現れないが、麒麟失道すると、どこからか現れてくる。群れて人を狩ることはあっても、特に誰かを狙うことはない。飢えれば共食いもする。
失道していなければ、十二国に現れることはなく、黄海虚海の海底に住んでいるだけである。妖魔の木はなく、どこからあらわれるのかはわからない。金剛山に抜け道がある、黄海から凌雲山までには隧道が通っている、地下に潜っている、などの説がある。
妖魔の子どもはいないといわれている。不明なところが多いので、確実に妖魔から身を守る手段はない。冬器でなければ傷つけることはできない。
捕らえられると死に、死ぬと大物がよってくる。妖魔は血の匂いをたどっていく。火のあるところに人がいると知っている。あまり目が良くないので、じっとしているものは見分けられない。縄張りがあり、普段はそこに一頭しかいない。
玉に酔うものがいる。玉によい匂いを感じ、かみ砕くと頭の芯がふわりとし、何もかもどうでもよくなる。
雌雄はあるが、雌はめったにいない。夜行性。同族を呼ぶことができる。逆鱗があるらしい。山の中で人を喰らう妖魔は、赤ん坊の声でなく。妖魔の死体は異常な臭気があり、食べることはできない。血を触って拭わずにいると、手がひきつれた感触がする。人間の姿に化けられるものを人妖という。
天犬窮奇蠱雕馬腹きんげん賓満ごうゆ饕餮飛鼠酸與褐狙朱厭畢方、など。
 →使令

余州<よしゅう>
首都州以外の八州のこと。

予青<よせい>
慶国予王の時代の国歴。七年で終わり、赤楽にあらためられた。

――出典
「東の海神 西の滄海」
「図南の翼」
「風の海 迷宮の岸(上)(下)」
「月の影 影の海(上)(下)」
「風の万里 黎明の空(上)(下)」
以上、小野不由美作 講談社X文庫ホワイトハート
「漂舶」
小野不由美作 講談社X文庫CDブック「東の海神 西の滄海」付録
「帰山」
小野不由美作 「麒麟都市 麒麟都市・3開催記念刊行本」発行・麒麟都市
――参考文献
「大辞林」松村明編 三省堂
別冊ぱふ「活字倶楽部Special 4」雑草社


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Last modified 2007.6.12.
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