大きな半円形の窓が連続し建物の角がアール状に処理されている。山田によるドイツ表現主義建築の特徴を備えた初期の 作品のひとつである。受信施設として建てられたこの建物は、鉄筋コンクリート造平屋で一部瓦葺の腰折屋根が載ってい た。(瓦葺の腰折屋根内部に大型のアンテナが収納されていた) 尚、同時期に建設された送信施設は設計を吉田鉄郎が担当した検見川送信所であるが、その建物も分離派風にまとめられ ている。
写真撮影時は、通信技術系の学校校舎として使われており既に腰折屋根は無く、建物上部いっぱいにプレハブ風建物が建 増しされていた。