travel & motercycle Touring & ski

夏の思い出(1997)


旅とバイクのページへ リンクのページ



参考地図とコース概略はここに。

まず旅の友と尾瀬ハイクへ 

97年7月、奇跡的に一滴の雨も降らなかった一泊二日の尾瀬ツアー。 降らねば降らぬで、雨の尾瀬恋しく思う贅沢さ。ニッコウキズゲ咲く木道の大混雑、立ち止まるも休むもままならず、流されるままあっという間に鳩待峠。すぐさまタクシーで白沢温泉に12時到着とは、去年より3時間以上早いペースなのだからあきれてしまう。温泉につかると腕や顔がぴりぴりとすっかり日焼けの雨の無い尾瀬だった。

尾瀬の写真はここにあります。(画像多くちょっと重い)


これより家族旅行

ここで同行の連中と別れて、家族と合流し丸沼高原に泊まるのだ。ところが待ち合わせの妻はいっこう現れず、風呂を浴びても、食事をとってもやって来ない。他の連中はすしだ寿司だと東京目指して私だけ残してさようなら。結局妻は渋滞に捕まったと、小一時間もたった頃やっとご到着。

風呂はいいやとそのまま出発。途中で立ち寄る吹割の滝は、生まれて初めてのスキー帰り以来。それから幾十回脇を通って、ずっとごぶさたの20年振り。 観光地によくある「無料休憩所」に駐車する。と、すかさず店のおばさん、駐車代を払えとばかり1000円分の商品券兼駐車券の強制には頭に来るやら関心するやら。なんか食べるつもりで1000円払ったが、経営努力を怠って、まずいめし食わせて、地の利だけを味方のずぼら商売には返す言葉も考えつかない。「魚の目取ります・・・」の看板の店だけは以後要注意駐車厳禁。 気分も萎えての滝見行、「東洋のナイアガラ」は超々誇大広告だけど、割と珍しい姿の滝は一見の価値あり。

サマーリュージュ

本日の泊まりは丸沼高原のペンション。 カントリー風のしゃれた造りの家の中には尾瀬の写真もパンフもあって、考えてみれば尾瀬も丸沼もおなじ片品村。うーん、ペンションに泊まって尾瀬というのもいいなと思いつつ、尾瀬の疲れか、ワインが効いたのか、ベッドに入ったとたん、前後不覚の急速睡眠。

翌朝も快晴のいい天気。
ゲレンデでサマーリュージュという遊びを体験する。ブレーキとハンドルのついた小さな乗り物でゲレンデ内につくられた舗装路面を滑走するのだが、これが結構おもしろかった。
ペンションとサマーリュージュの写真はここにあります。

スキー場の名称にもなっている丸沼は山に囲まれた静かな湖。
船酔いしそうな妻は残して息子とボート遊びを楽しむ。国道から少しはずれているので車の音もしない、湖面に繰り出せば聞こえてくるのはオールの軋む音と吹きわたる風の音だけ。漕いでみたいとせがむ息子にちょっとオールを貸してみる。ガッシャン・バッシャン!景気いいのは音ばかりで、船はかすかに円を描いて進むだけであった。

とうもろこし街道

丸沼から戸倉への分岐点あたりまでは、国道添いに焼きとうもろこしの屋台が並び、夏から秋にかけて周囲は香ばしいにおいで包まれる。ほとんどバラックといった売店から立派なみやげ物やまであって、どの店に寄ろうかなと考えながら走るのも楽しい。
客に気前良くてサービスばかりするから儲からず相変わらずバラックなのか、おいしくて人気があるから儲かって立派に改築したのか、悩むところである。でも殆どの店が自分の畑でとれたものをじいちゃんばあちゃんが売ってると言った風で、時間とお金とお腹に余裕があるなら何軒かはしごをするのが一番かも知れない。うまく行くと秘伝の醤油だれに出会えるかも知れない、自家製漬け物やら果物のサービスにありつけるかも知れない、話芸のたっしゃなおばちゃんに思わず長居をしてしまうかも知れない。
で、私たちの立ち寄った店のおばちゃん。お茶は自由に飲んでいいよって、ポットは空だったし、あんまりあいそ良くなかったし、ごみ箱にすてた串とか容器をリサイクルして使ってるみたいだったけど、焼きとうもろこしは文句なしにうまかった。

ねむの

国道を下るに従い人家が増え信号が増え生活臭が強くなってくると、この旅行も終わりなんだなとちょっと寂しくなる。山間部から平地に出て道が片側2車線となりディスカウント店やらパチンコやらの郊外型店舗が立ち並ぶようになると生活臭はすっかり自分の中に入り込み、いつか街の生活リズムに戻った自分に気づく。
そうなると無性にファミリーレストランに入りたくなってしまうわが家なのであった。

前置きが長くなったが、要するに沼田インター脇のミスタードーナッツに入ったのであった。アイスコーヒーとドーナッツを食べながらぼんやり外を眺めていたら、国道を挟んだ向こう側でねむの木がうす桃の花を風に揺らしているのに気づいた。
ミスタードーナッツの店内によく「ねむの木学園」の子どもたちが描いたポスターが張ってあるのをご存じだろうか。この店の入り口にもあったけど、確かミスドは「ねむの木学園」を応援しているのだ。風に揺れているねむの木は偶然あそこに生えているのだろうか、あるいはミスドが意識的に植えたのだろうか、でも意識的に植えたのならあまりにもさりげなさすぎるし・・・

気づくとドーナツを平らげた息子が砂糖を口の回りにたくさんつけてニコニコしている。そうだ!しゅんたろうがもうすこし大きくなったら静岡のねむの木子ども美術館に連れてってやろう。あそこには純粋無垢な子どもたちの絵がたくさん飾ってある。きっと息子もなにかを感じてくれるに違いない。
 


夏の思い出2

旅とバイクのページ



ホームページへ




制作著作
ぷにぷに新報社
copyrighted by shigeo kimura


mailto:kim@sainet.or.jp