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『なかだし』研究所
圧巻!! 『ムトゥ 踊るマハラジャ』
1998.11.18 設置/1999.1.5 情報更新
2001.6.17 情報更新・レイアウト変更
1998年6月、後に一大ムーヴメントとなる作品が一般公開された。
『ムトゥ 踊るマハラジャ』である。インド娯楽映画の一大傑作で、「極楽映画」と称されるほどである。 ド派手で痛快なアクションシーン。 華麗で絢爛(けんらん)なダンスシーン。 そして、過去例を見ない圧巻の馬車チェイス(!!)シーン。 主演俳優・「スーパースター」ラジニカーントの圧倒的な存在感と、娯楽性を重視した判りやすくてテンポのよい構成、そしてその心地よいまでのスケールの大きさも相まって、「1度観たら何度でも観たくなる」、映画史上に名を残すであろう魅力的な冒険活劇である。 とにかく、ひたすらに面白いのだ。 ストーリーは、大地主・ラージャー邸の使用人・ムトゥと、ふとしたことで知り合った旅回り劇団の看板女優・ランガナーヤキとのラブロマンス(ラブコメディー!?)。 この主軸へ、ヒロインに対するラージャーの片想い、そのラージャーの財産を狙う叔父の陰謀、そしてムトゥ本人すら知らなかった彼の出生の秘密などが次々に絡んでいく。 『ムトゥ』は、世界最大の映画王国・インドで1995年に製作された。数多いインド映画の中でも、特に出色の作品といわれる。 タミル語圏である南インド各地と、シンガポール・マレーシアで大ヒット。ただ、国際映画祭等には出展されていないこともあって、国際的には無名の作品に等しかったという。 出演は、ムトゥ役にタミル映画界のスーパースター・ラジニカーント。 ヒロイン・ランガナーヤキ役にインドのトップアイドル・ミーナ。 また、印象的な音楽は、インドの小室哲哉(!!)こと、A.R.ラフマーンが担当。 日本初上映は、1997年の東京国際ファンタスティック映画祭でのこと。このとき、 「渋谷パンテオンの劇場は、立ち見もギュウギュウの満杯状態、さらに映画へのリアクションは映画祭史上屈指の盛り上がりといわれるほどで、オープニングからエンディングまで、爆笑と拍手の渦だった」 (『インド極楽映画最高傑作 ムトゥ 踊るマハラジャのすべて』より抜粋、著:江戸木純/発行:ジャパンミックス) ……という状況だったそうな。 1998年7月からは、渋谷・シネマライズで大絶賛上映された。あまりの好評のため、いつまでも最終上映日が決まらず(なんと11月20日まで続いた!!)、終了日が決まってからは日に4回上映されたのである。単館上映ということもあったが、連日入場待ちの行列と立ち見が絶えなかった。 もちろん、毎回オープニングからエンディングまで爆笑と拍手の嵐。 リピーターが多く(当然これを書いている私もそのひとり)、しかも2度目以降は友人も連れてきて、連れてこられた友人もそのまた友人を連れてきて……というケースも多かったようである。 1999年にはビデオ、LD、DVDが発売されているので、ぜひゲットしておきたい。 【研究資料】 『インド極楽映画最高傑作 ムトゥ 踊るマハラジャのすべて』 (著:江戸木純/発行:ジャパンミックス、\1,700+税)※出版社倒産につき、絶版 この1冊で『ムトゥ』のすべてが楽しく判る!! 作中の全シーン・全台詞を文章化しているほか、インド映画についての解説、関連情報の説明など、充実した内容になっている。 |
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