第3回分離派展出品の住宅案。大きな屋根を基にした構成。 |
堀口は1923年にヨーロッパ各地へ建築の視察に旅立った。特にオランダのアムステルダム派の田園風住宅から強い 刺激を受け、帰国後に「現代オランダ建築」として刊行した。 旧小出邸は帰国直後の設計でありオランダ建築の影響を強く窺わせている。田園住宅的とはいえ、インテリアには きらびやかなが取り入れられるなど独自性も感じられる。 |
首都近郊の馬場に付属する私的なレストハウス。茅葺屋根による郊外の田園住宅を意識した住宅にはオランダ建築の 影響と日本建築のとりわけ数寄屋建築のたたずまいとの融合の試みを感じさせる。田舎風と幾何学構成的な面との融 合の独特の妙味は忘れがたい。 また建物から連続した細長く突き出したテラスと池は、外部(庭)を建築の要素とし、内部空間と外部空間とを一体 化しようとする意図が感じられる。 |