■ 高脂血症のための食事療法について ■

・正常値

総コレステロール(TC) 220mg/dl以下

中性脂肪(トリグリセリド、TG)150mg/dl以下

・標準体重を求める

標準体重(kg)=身長(m)*身長(m)*22

・1日に必要なエネルギー量を求める

標準体重*(25〜30(kcal))(事務員等の軽労働の場合)

例 身長172cmの場合

標準体重=1.72*1.72*22

=65.08kg

エネルギー量=65.08*30=1953kcal

・食事のバランスについて

1単位=80kcalで表示。1920kcalは24単位。

これを食品交換表(日本糖尿病学会 編)の表の分類ごとに

配分する。

表1(ご飯・パン・めん類・芋)13.5単位---朝・昼・夕に配分

表2(果物)1単位--間食(夜はだめ)

表3(肉・魚・豆腐)5単位--朝・昼・夕に配分

表4(牛乳)1.4単位(200ml)--間食(夜はだめ)

表5(油)1.5単位--各食事の調理

表6(野菜)1単位(300g)--淡色野菜200g、緑黄色野菜100g、朝・昼・夕に配分

調味料0.6単位

各表の目安は次のとおり(詳しくは「食品交換表」参照のこと)

表1 ご飯 1単位=55g  小さい茶わんに軽く1杯で2単位。米1合で6単位

そば(干し)1単位=20g

食パン 6枚切り1枚で2単位

じゃがいも 1単位=100g

表2 バナナ1本(100g)で1単位

表3 1単位=まぐろ赤身(60g)、豚肉もも薄切り60g、きぬごし豆腐140g(1/2丁)、プロセスチーズ25g

表4 1.4単位=牛乳200ml

表5 1単位=植物油10g、マヨネーズ15g、ごま15g、ピーナッツ15g

表6 緑黄色野菜:小松菜、さやえんどう、しそ、トマト、にんじん、ピーマン、ほうれん草

 淡色野菜:カリフラワー、キャベツ、きゅうり、ごぼう、しょうが、ぜんまい、大根、たけのこ、

たまねぎ、なす、にんにく、白菜、もやし、レタス、わらび

海草、きのこ、こんにゃくはエネルギー量はほとんどないので制限なし。

調味料 1単位=味噌40g、砂糖20g、みりん35g、はちみつ25g、カレールウ15g、トマトケチャップ60g

 

・脂肪のとりかた

 鶏卵は1日1/2個又は2日に1個以下

 肉は脂身なしで

 肉よりも大豆・大豆製品、魚を

 バターは避けサラダ油・ごま油を

・コレステロールを摂り過ぎない

 卵黄、肉の内臓の摂取を少なくする。魚卵も避ける。

・食物繊維を摂る

 そば、こんにゃく、野菜、海草

・糖質を摂り過ぎない

・アルコールを控える

・塩分を1日10g以下に

 塩分の多い食品

 漬物、味噌汁、蒲鉾、なると、はんぺん、さつま揚げ、つみれ、焼きちくわ、まぐろ水煮、しらす、ハム、たらこ、焼き豚

 脂肪の多い食品

 ソーセージ、ロースハム、ひき肉、霜降り肉、チーズ、コンビーフ、生クリーム、ベーコン

・運動について

 週二回程度、1回30分以上の運動(早歩きなど)(15-20分までは糖質が燃焼、それ以降は脂肪の燃焼に切り替わる)

※ 以上は目安であり、病気にかかっている場合には、医師・栄養士の指示・指導に従ってください。


参考文献

東京逓信病院 栄養管理室 「高脂血症治療のための食事療法」

(社)日本糖尿病学会編・(株)文光堂発行 「糖尿病食事療法のための食品交換表 第5版」


Copyright (c) 2000 Hiroshi TAKEUCHI

2000/06/24公開