★管球オーディオについて★

2003/03/29

 管球オーディオシステムについて最近のものを試したのでしるしたい。

パワーアンプ

 エレキットから最近発売された300BシングルキットTU-8730を作ってみた。

 はんだは附属していないが、最近注目されている鉛の入っていないものを使ってみた。SR-4N。

 銀の入った0.6mm径のものである。

 一般のはんだに比べて融点温度が高いので、はんだ付けには注意を要する。

 千住金属のはんだと比べ冷えた後に輝きがない。

 このキットはプリント基板を使用しているため、初心者でも作りやすい。

 真空管ソケットをプリント基板に直づけするが熱量を要するのではんだごては大きめが

よいだろう。

 プリント基板のはんだ付けは先の細いこてがよい。

 はんだ付け箇所も意外と多く、はんだも多量に使う。

 数日に分けて作製した。

 調整箇所もなく説明書もひじょうに細かく書かれており好ましい。

 配線の間違いもなく成功した。

 音は、非常に繊細で、特に高音に独特のきらめきというか華やかさが加わる。

 決してぐんぐん押し出す音ではなく透明で優雅な音である。

 あえて言えば薄味の音である。

 キットとしては外観も丁寧な仕上げであり、おすすめの1台である。

プリアンプ(トーンコントロール付き)

 最近のプリアンプはなぜかトーンコントロールが省略されているものが非常に多い。

 サンバレーのSV-3 ver.2という管球ラインプリアンプを作製した。

 フォノイコライザはないが、トーンコントロールは装備されている。

 2球を使用してノイズも皆無であり、回路もシンプルで作りやすい。

 すこしずつ作っても3日で完成する。

 カラー刷りの親切なマニュアルと手配線部分のカラー写真が添付されており、参考になる。

 部品も吟味されコンデンサの極性も指定されている。

 さっそくCDを試聴したが、満足のいくものであった。

 欲を言えばボリウムにもう少し高級なものを使いたいところ。

 音に艶が出て、力強さが加わる。

ケーブル

 最近にわかに注目されているケーブルについても試してみた。

 信号ケーブルにモニターPCのPC089の1mものを試した。

 銀をコートした二重シールド構造である。

 高音に艶が加わるが少し使うと落ち着いてくる。

 電源タップにCSEのH-43という4コ口のJIS規格のホスピタルグレードのコンセントを使っている。

 入力ケーブルは直付けであり、プラグにはホスピタルグレードのものが付いており、3P-2P変換プラグが附属。

 さっそく壁コンセントに接続して試した。3P-2P変換プラグ使用。

 音の変化ははっきり言ってよく分からなかった。

 しかし、ホスピタルグレードだけあって非常にしっかりと作られており安心感がある。

 電源タップだけではなく機器側のプラグや壁側のコンセントもホスピタルグレードのものに交換しないと真価を発揮

できないと思われた。


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