2002/05/19

■ YUKIKO OKADA * ALL SONGS REQUEST

 2002/05/15発売されたユッコのベスト盤。

 曲目は、インターネットでの投票結果をもとに選定された。

 なお、今回初めてCD化された音源は2曲。

 曲順は、発表順で、デビュー曲「ファースト・デイト」はファーストアルバムの

曲順の位置に収録されている。また、生前のベスト盤『贈りもの』のラスト曲は、

このアルバムでもラスト曲としている。

 歌詞カードは、12ページで、武藤義氏撮影のユッコを表紙に配し、11ページに

アルバム制作意図と投票結果、12ページ以降にはユッコのディスコグラフィーが

収録。収録曲が太字で示されている。

 シングル曲が中心となるが、「憧れ」「あなたを忘れる魔法があれば」の佳曲、

「Sweet Planet」のみずみずしさ、「恋のエチュード」の憂い、などがちりばめ

られた構成となっている。

 ちなみに当方が最も気に入っているユッコの曲は、アルバム『FAIRY』収録の

「森のフェアリー」であるが、残念ながら20位以下となっており、収録されて

いない。

 没後発表されたシングル曲「花のイマージュ」は収録されており、前回に入手

できなかった諸氏には朗報だ。

 ちなみに2番目に好きな曲である「秘密のシンフォニー」も収録されていない。

 

 改めてユッコの歌声を聞いてみるに、ユッコの歌に対する取り組みの真摯さを

再確認するとともに、若くして没した彼女がひどく惜しまれてならない。

 ユッコを知る人はもちろん、知らない人にも、アイドル全盛時代を生きた女性

歌手の仕事として聞いてみるのも価値のあることだと思う。

 

アルバム紹介

 『シンデレラ』

  「リトル プリンセス」時代。「潮風のラブ・レター」「憧れ」など、少女

 の切なさや希望、恋い焦がれる気持ちなどを描写した作品。

  音質こそ良いとはいえないが、貴重なユッコの初期の歌声が聞ける。

  「憧れ」が秀逸である。

 

 『FAIRY』

  ユッコ黄金期の作品

  「二人だけ…」のアルバムバージョンを含む中身の濃い作品が収録。

  特に「森のフェアリー」は最高である。

 『十月の人魚』

  転換期の作品

  「Sweet Planet」や「花鳥図」「流星の高原」などさわやか系の曲や「十月の人魚」

 の乙女チックな曲もよい。「Bien」は、ほかにない趣がある。

 『ヴィーナス誕生』

  集大成のアルバム

  オリコンで一位に輝いた「くちびるNetwork」、「銀河のバカンス」

「眠れぬ夜のAQUARIUS」などの星座系、初めて行ったコンサートが蘇る。


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