■ SONY WV-DR9について ■
2001/02/03
ソニーのDVデッキを使用しているが、その使用感を伝える。
●外観
上品なゴールド仕上は、ひじょうに好ましい。
フロントパネルは開閉式である。閉じていても、カウンターや動作状況が表示されるため、問題ない。
前面下部には、i.LINKを含む外部入力端子があり、使いやすい。
●リモコン
本体と同じ色のリモコンが附属する。
幅がやや大きめであるが、操作に支障はない。
手前に丸い再生ボタンとそれを囲むカーソルボタン、上方には電源やテレビ操作系、カバーを開くと
テンキー等予約設定部が現れる。
予約はリモコンの液晶表示部で設定し本体に転送する方法と、本体の予約画面をカーソルで操作する方法
のいずれでも可能で極めて便利である。
リモコンモードはVTR1からVTR6まで設定可能でソニー製VTRが複数あっても問題ない。
●操作感
DVカセット挿入部は扉がついており、扉を開くボタンを押してからカセットを挿入する必要があり、
VHS部のように、カセットをただ押し込めばよい方式と比較して極めて面倒なつくりである。
なお、DV部の扉は、一定時間経過後、自動的に閉じる。
DV部は、ミニDV及び標準DVのいずれのカセットもそのまま使用可能。メモリ付きカセットなら、検索機能が
利用できる。
編集操作以外は、リモコンで操作可能。
従来のリモコンに慣れていると、再生停止ボタンが分離したことや、予約方法が変わったことで戸惑うが、
次第に慣れるのでそう問題にはならない。
リモコンには、シャトルリングはない。
予約はDV及びVHSそれぞれ6番組まで可能。
カウンターは、従来の残量、順算、タイムコードのほか、録画日時チャネル表示が可能。
テープの頭出しは、DVサーチで、録画済みの日時チャネル一覧から選択する方式で極めて使い勝手がよい。
ただし、エンドサーチはできない。
一方のデッキが予約待機中でも、電源を入れれば他方のデッキは自由に使えるのは便利である。
予約待機中でも予約の追加が可能。
DVの画質はSP及びLPとも極めて安定したクリアなもので、放送の画質とほとんど区別がつかないほどである。
この性能だけでもこのデッキを入手する価値は十分ある。
VHSからDVへのコピーは可能であるが、市販のコピー禁止措置のある録画済みテープは、コピーできない。
また、DVDビデオをDVにコピーしようとしてもできないよう設計されている。
●MacとのFireWire経由での接続について
パソコンでのi.LINK(ソニーの呼び方。AppleのFireWireと同等)を使ったノンリニア編集において、
ビデオの取り込みは、簡単にできるが、DVテープへの書き出しは、パソコン側に極めて高速な処理が要求さ
れる。
当方のPower Macintosh 8600/200に400MHzのG3カードを付加したものにFireWireカードをとおして
つないだシステムでは、DVへの書き出しが速度不足であった。(画質をかなり落とせばDVへの書き出しも
可能であった。)
これをフルスペックで行うには、現行のFireWire端子のあるPower Mac G4などの高速なマシンと、
SCSI等の高速な大容量HDDが必要である。
なお、FireWireに本機及びFireWireのHDDを接続し、DVへの書き出し動作を行うと、途中でマシンが
フリーズすることが多い。
これについては、HDDのドライバやOSのFireWire関連機能拡張の影響か、マシン本体とG3カード、
FireWireカード相互の相性等、相当複雑な問題が関連していると思われる。
Macからの本デッキのFireWire経由のコントロールについては問題ない。
iMovie2も正常に本機を認識した。
●まとめ
以上のように本製品はその画質だけでも極めて優秀なもので入手する価値は十分ある。
i.LINKを活用するには、もう一台のDVデッキ等が必要である。
本機はS-VHSデッキとのダブルデッキであるが、できればHi8とのダブルデッキか、DVとのダブルデッキが
ほしい。
Copyright(c)2001 Hiroshi TAKEUCHI