■RE-EQUALIZERを使う

                                    2003/08/03

 やっと米国ESOTERIC SOUND社RE-EQUALIZERが届いたので、その印象を述べる。

 この装置は、現在のEQアンプのあとに接続し、古いSPやLPの録音イコライザ特性に合った

再生特性カーブを作るためのものである。

(古いレコードの録音は、年代、製作会社等で録音イコライザ特性が統一されていない。)

 価格は、290米ドル。約3.5万円。

 

●使用機器

  • プレーヤ テクニクス SL-1200MK4
  • SP専用MCカートリッジ デノン DL-102SD
  • フォノイコライザ サンバレー SV-6(キット。管球式)
  • プリアンプ 三栄無線 S-8706(キット。管球式)
  • パワーアンプ エレキット TU-8730(キット。管球式)
  • スピーカ ダイヤトーン DS-77HRX

●試聴ソフト

  • VICTOR 78回転盤
  • コロムビア78回転盤

●機器の使用感

 米国製。パッケージは簡素なもの。英語の説明書が附属。

 郵便小包で船便として配達された。注文から約2ヶ月後に配達された。

 小包受取時、郵便局員へ通関時の消費税及び手数料の計800円を支払った。

 接続ケーブルは附属していない。

 

 各パーツの取り付けがかなりゆるく締めてあり、電源アダプタを接続するコネクタや入力RCAジャックが

回転してしまう。

 また、ロータリスイッチのつまみの取り付け角度にも、わずかなずれがあった。

 ラックマウントタイプで、オプションとして、木箱がある。

 本体に貼り付け式の小さいゴム足が附属するので、取り付けた。

 

 

 RCA入出力端子は、金メッキ。電源はACアダプタ(220V,120V切り替え式)を3Pコネクタ

でねじ止め。電源スイッチ及び通電表示はない。

 接続はEQアンプの直後につなぐ。

 本機には、バイパススイッチがあり、本機の機能を使わずに入出力を直結できる。。

 スイッチを「In」側とすると、本機の出力はモノラルとなり、両チャネルから同じ音が出る。(出力端子は、ステレオ)

 ロータリスイッチで、EQの特性カーブのパラメタを可変できる。

 低域側は、Turnoverを可変。FLAT,300Hz,400Hz,RIAA,LP,700Hzのポジションがある。

 高域側は、Rolloffを可変。FLAT,-5dB,-10dB,-12dB,RIAA,NABのポジションがある。(10kHzにおける減衰量)

 両者の値を自由に組み合わせて、所望の再生周波数特性を得る。

 双方をFLATとすれば、EQカーブは平坦となる。1938年以前のアコースティック吹き込みの場合使用。

 SP,LP盤のレーベルや製作年から当時の録音特性に合った値にセットする。

 推奨設定値の一覧表が附属している。

 

 

 

●感想

 製品としての細部の完成度は、あまりよくないが、音響性能的には充分である。

 音質も問題なく、このような安価な装置で正しいSP盤再生ができるのは、感心である。

 欲を言えば、ポジションのメモリー機能などがほしいところであるが、フロントパネルもシンプルで

好ましい。


Copyright (c) 2003 Hiroshi TAKEUCHI

2003/08/03 初版