■ SONY VAIO NOTE 505を使ってみる ■
2001/04/25
2001/04/27訂補
●2001/4/14発売のR505シリーズの最廉価機種R505/BWを試用したので、印象を伝えたい。
●梱包時の重さは、約5.5kgと重い。本体のほか、ACアダプタ、外付けCD-RWドライブ、MS Office2000
Personalの取説などが入っている。
なお、マウスやFDDは別売りである。
ドッキングステーションは別売りで、DVD-ROMドライブ装備のものと、DVD-ROM/CD-RW兼用ドライブ
装備のものの2種類ある。今回は入手していない。
附属のCD-RWドライブはPCカード経由で接続する。ドッキングステーションとの併用はできないので注意。
(取扱説明書p.64による。)
●欠点
まず、本体のクーリングファンの音が大きすぎることである。また、回転数が変化したり、停止したりするの
でうっとうしい。(設定は変更できる。)
さらに、附属ソフトに映像を扱うような重いものが多いことやセンタージョグダイヤル制御用のソフトが
常駐していることから、システムがやや不安定であることが挙げられる。
こまめに再起動を行えば問題はない。
●使用感
大きさはA4の奥行きを少し大きくした程度である。
キーボードはストロークは短いながらも、適度なクリック感があり好ましい。
右側のシフトキーが小さいので使いにくい。
タッチパッドは動きもスムーズであり、スクロールもでき便利である。
12型カラー液晶画面は、明るく、見やすい。動画再生時も申し分ない。液晶画面の周囲部分は黒色部品を
使用しており、好ましい。ただし、文字が小さめである、解像度を下げても画面が小さくなるので同じである。
ACアダプタは大きい。
附属のCD-RWドライブにはACアダプタが附属し、電源に接続しないと使えない。
メインメモリは128MB実装しており、十分である。最大192MB。
OSはWindows Meであり、やや不安定である。
システムは、HDDを出荷時の状態に戻すためのリカバリCD-ROMとOffice 2000 PersonalのCD-ROMのみ
附属している。
リカバリCDは、プリインストールされたソフトも含めて初期状態にする。よってOSのみの再インストールは
できない。
HDDは、15GBで、10GBと5GBとに仕切られており、Dドライブはキャプチャした動画の保存用として空きに
なっている。
インタフェースは、USBが2個、i.LINKが1個、ディスプレイ(15ピン)が1個、モノラルマイク入力、
ステレオヘッドフォン出力、モジュラジャック、ネットワークコネクタ、タイプII PCカードが1スロット、
マジックゲート対応メモリースティックが1基及びドッキングステーション専用コネクタ1基である。
CLIE用の音楽用メモリースティックもそのまま再生できる。音楽管理用アプリも附属しており、CDからの
録音・メモリースティックへの記録ができる。
ステレオスピーカ内蔵であるが、お世辞にも音がよいとは言えない。
壁紙には、システム時計と連動し、時間帯によって見え方が変わるオリジナルのものを附属している。
●附属ソフト
派手さはないものの、実用的なかつ個性的なアプリが附属する。
ファイルブラウザであるビジュアルフローは、かつてAppleがインターネットの閲覧に応用しようとしていた
ものに近い。ファイルを3D空間的に並べ、そこをサーフィンする感じである。
i.LINK対応の動画取り込み編集ソフトであるDVgate motionも完成度は高い。
地図ソフトは、附属の地図データが機能制限されているのが残念である。
ウィルススキャンソフトも附属している。
ひととおり使ってみて、不足する機能があれば市販のアプリを購入すればよいだろう。
ATOKや、携帯電話連携用ソフト、MIDI系、ホームページ作成、PowerPointなどである。
●周辺機器の接続
ソニーのインフォキャリーは、うまく動作した。
USB接続の純正FDDもドライバなしで動く。
純正のUSBマウスは小型で使いやすい。
CLIE(N700C)もうまく動作した。
メルコの40GBのi.LINK外付けHDDも動作した。
アーベル社製多機能USBマルチポートHUBもうまく動いた。ヤマハのMU-100BというMIDI音源にシリアル
接続したところうまく動作した。
この製品はUSBに接続し、PS/2ポート2個、シリアルポート、プリンタポート各1、USBポート4個を増設
できる。ACアダプタ附属で、USBハブ機能にはAC電源が必須である。(型番HDCUS)
●マニュアル
本体のマニュアルは小型の冊子が数冊付いている。
導入部分について書かれている。
準備編、インターネット接続方法についてである。
使い方やトラブル対応は本体にインストール済みのオンラインマニュアルによる。
初期導入済み他社製ソフトの取説も付いていない。
例外はOffice2000で、入門編のマニュアルが付いており参考になる。
Windows Meのスタートガイドも附属する。
マニュアルは、オンラインのもそれなりに便利であるが、そのパソコンで見ながらそのパソコンを操作
することは極めて不便であることから、マニュアル閲覧用のビューワのようなものがあれば便利であろう。
紙のマニュアルは、やはり見やすい。パソコンと見比べながら使える。メモ書きができるなど、よい点
が多い。
●まとめ
一般的な3kg以上のCD/DVDドライブ内蔵機と比較して小型軽量であり好ましい。
しかし、外付けとなるCD-ROMドライブやFDDは、収まりが悪く室内使用には不便である。
また附属のCD-RWドライブはAC専用であり、屋外では使えない。
HDD容量も15GBであることや、CPU性能にも限度がある。
移動使用や、軽量機を探している向きには適している。
一般家庭用として、省スペースを指向するのであれば、一般的な3kg超えのノートがよい。
夜間使用にはファン音が大きいため支障がある。
また、アプリを複数起動するとOSが落ちやすいのも気になる。
メモリースティックや、ソニー独自ソフトに興味がある向きにはふさわしいと思う。
自作機が数万円で完成してしまう今日では、メーカー製DOS/Vマシン購入動機としては、小型軽量
機や、特殊用途のものになる。
保証期間も3箇月と短い。ユーザー登録により1年間となるが、これは、極めて煩わしい。(10日ほどで
カスタマーIDと保証書が郵送された。登録はオンラインでも可能である。)
ソニーのホームページには、アップデータや、関連製品、他社製品互換性情報が掲載されているので
こまめに確認することも必要となる。
あえて敷居の高いバイオを買うにはそれなりの覚悟が必要である。