AIRBOW CC4300/KAIの音質評価(2005/9/2)

 標記機種について説明書で指示されているエージングを完了したので、その音質について述べる。

 エージングは、よく聴くCDを演奏することにより行った。

 

試聴システム

  • CDプレーヤ 本機
  • アンプ マランツ PM-17SA ver.2
  • スピーカ ダイヤトーン DS-77HRX
  • リスニングルーム 和室8畳間 天井高1.5間(約2.7m)

試聴結果

  • ホライゾン/カーペンターズ 輸入リマスター版UICY-3015
    • 極めて自然である。高域も硬くならない。
    • かと言って高域が不足するわけではなく、高域の伸びも充分である。
    • 低域もたっぷりしている。
  • 渡良瀬橋/松浦亜弥 EPCE-5332
    • 高域にやや輝きが見られるが、それほどうるさくはない。
    • あややの少しこぶしのきいた特徴的な声質がよく引き出されている。
    • 演奏も、うるさくはなく、まとまる。
  • 影踏み/一青窈 COCA-15754
    • 音源のせいか、ややささくれ立ったところがある。
    • 声質は、きれいに出ている。 
  • イパネマの娘/オスカーピーターソントリオ
    • 各楽器の細かな描写と全体的なリズミカルさがうまく出ている。
  • 愛のあいさつ/奥村愛 WPCS-11410
    • ライブ録音であり、ホールトーンが入り、音が丸い。が、鮮度は高い。
    • 弦の瑞々しい美しさ、重厚な伴奏がよく引き立つ。
    • とくにタイトル曲の愛のあいさつは秀逸で、若々しさと、ある種の貫録のようなものが感じられ、すごい。
  • バッハ オーボエ・ダモーレ協奏曲 イ長調BWV1055a/ミュンヘンバッハ管・リヒター POCA-3071より
    • アルヒーフレーベルらしい尖鋭度の高い録音である
    • 高域も滑らかで、通奏低音から中高域までの各楽器のバランスもよく混濁感も少ない。
  • 花のささやき/薬師丸ひろ子 「花図鑑」より
    • 高域の破綻もなく、先鋭感と滑らかさを兼ね備えている。
  • 紅い花、青い花/同上
    • 低域から高域まで破綻がない。
    • 薬師丸の美しく伸びた高域が艶っぽく再現される。
  • First Love/宇多田ヒカル 「First Love」より
    • ややかすれた独特の個性的な声と電子楽器のアレンジのバランスがよい。
  • 友達でいようよ/FLIP FLAP 「Foever」より
    • ゆうことあいこの見分けにくい声を見事に再生している。
  • 守ってあげたい/原田知世「ポシェット」より
    • やや高域の伸びが不足するが、耳障りな音はない。
  • いつか(Album Version)/斉藤由貴 「YUKI's BEST」より
    • やや声にざらつき感がある。
  • Forest Note/遊佐未森 「HOPE」より
    • 穏当な表現である。
  • Side By Side/今井美樹 「Pearl」より
    • 生々しさがよく出ている。
  • ダイアリー/松浦亜弥 「T・W・O」より
    • 演奏はかなりうるさい。
    • 声質は、化粧が少なめであり、その特徴をうまく表現している。
  • ST.THOMAS/ソニーロリンズ「SAXOPHONE CLOSSUS」より
    • アナログ録音のがっしりした太さとダイナミックさをうまく表現している。

DV8400との比較

 マルチプレーヤDV8400でのCD演奏と比較を行ったところ、ほとんどは差は感じられない。

 しいて言えば、本機のほうが、音が滑らかで、音楽に躍動感が感じられる。

 

まとめ

 逸品館のWeb上のうたい文句は、ほぼ現実であり、あながち間違いではない。

 聴き疲れがなく、音が滑らかである。使い勝手も悪くはない。

 ただ、本機KAIについては、価格面もあり、やや緻密感が弱い感じは否めない。

 

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