■CSV-EX11の印象

                                    2004/02/28

                                  訂補2004/03/14

                                  追記2004/06/26            

 ソニーのハードディスク録画機CSV-EX11を入手したので、その印象を述べる。

 

●使用機器

  • テレビ ソニー 21型(3:4)
  • AVアンプ ソニー 
  • スピーカ インフィニティ ALPHA20

●機器の使用感

 まず、入手まで約2ヶ月を要したことを言っておきたい。

 スカパー!の番組表処理の不具合のため、メーカが出荷分を回収し、修正していたことによる。

 基本的にはハードディスク録画機であるが、その設計思想は他社の機器とは、異なる。

 チャンネルサーバーとうたっているように、放送番組を蓄積し、ユーザが自由に見たいときに

見ることを可能にしたものである。

 チューナは、地上アナログを2系統内蔵する。スカイパーフェクTVチューナ

(機種は限定される。最後の項目参照。)を接続すれば、本体から制御可能となる。

 内蔵BSチューナはない。(外部入力端子からBSチューナを接続可能。ただし、

番組表は本機から操作できないので注意。)

 本体は比較的大きく、ハードディスクは振動を嫌うので設置場所に留意が必要である。

 環境として準備しておくべきものとして、インターネット常時接続環境がある。

  ((注)常時接続環境がなくても本機の通常の使用は可能である。

  自動予約のためのキーワードを季節的に更新したり、インターネット経由で本体のプログラムの

  不具合を修正したりすることができなくなる。)

 アナログモデムのダイアルアップでは接続できない。

 ADSLやCATVの接続を想定している。

 ルータを介してイーサネットで接続する。

 スカパーチューナへは、通常のRCAケーブル(映像+ステレオ音声)及び附属の専用ケーブル

で接続する。これは短いので、チューナのそばに設置する必要がある。

 アンテナはF型コネクタで接続する。

 設置の初期設定は、マニュアルどおりに進めていけばよい。

 チューナのチャンネル設定は自動で行われ、便利である。

 スカパーは、チャンネル設定を自分で行う。設定可能なのは、30チャンネルまでである。

 スカパーの番組表受信時は、他の操作ができない。

 インターネットの設定もDHCPについては自動で行える。うまく行かなかったので、ハブ

とADSLモデムをリセットしたら、うまくいった。

 オンラインサービスを利用するには、ユーザ登録を行う必要がある。

 サービスには、有料と無料のコースがある。有料の場合には、携帯電話から番組予約が可能。

 画質は、ハードディスク録画機にありがちなやや平板でエッジの強調が目立つもの。

 一応許容範囲である。(初期設定は、SPモード)

 HQ、SP、EPのモードから選択する。それぞれS-VHSの標準、VHSの標準、VHSの3倍モード程度の

画質であるが、ディジタル方式のため、画面の揺れは少ない。

 取説では、スポーツ等の動きの速い場合には、HQを推奨している。確かにSPでは、ブロックノイズ

や画面の解像度が落ちる。

 リモコンは、小型で安っぽいが、使いやすい。モードは3つまで可能。

 本体にも操作ボタンがあり、動作中に文字が浮き出る凝ったもので、その使用感は

素晴らしい。

 本体には、空冷用ファンがあるが、騒音はほとんど気にならない。

 録画は、予約のほか、キーワード登録による自動予約ができる。

 あまり大くくりなキーワードを設定すると、あれもこれも録画されてしまう。

 あまり専門的な用語では、何も引っ掛からないので注意。

 本体が、ユーザの好みそうな番組を録画すると、本体前面パネルが青く点滅し知らせる。

 リモコンのMyCastボタンを押し、再生。もう一度そのボタンを押すと、評価を聞かれるので、

回答する。内蔵のアルゴリズムが、よりユーザ好みの番組を探すようになるという。

 番組の再生は、ジャンル分けされタイトルが表示されリモコンのキーで素早く検索

でき、その表示画面は、独特の動きをし、凝ったものである。

 メモリースティックリーダも内蔵されており、デジカメ画像を閲覧したり、HDDに

コピーして音楽つきでスライドショーを楽しめる。

 本体からスカパーチューナへのチャンネル切り替えには時間がかかる。

 

 

 

●感想

 テレビ番組を録りためて、見たいときに素早く見て、要らないものは消すという

割り切った考え方は、新しい。

 既存のレコーダがDVD-RWドライブを内蔵しディスクに残せるのと違う。

 HDDが交換できればなおよいが、放送もディジタルへ向かうなか、製品自体が

旧くなっていくことを考えれば、意味がない。

 地上デジタルやBS/CS110度デジタル放送に対応したより高画質な機器の出ることを望む。

 

●動作確認済みスカパーチューナ(2003/10現在。取説171ページより)

 ソニー DST-CR1,DST-DP1,DST-SP1,DST-SD3,DST-SD5,DST-MS9,DST-D900

 アイワ SU-CS7,SU-CS6,SU-CS5,SU-CS3,SU-CS1

 東芝  CSR-B5,CSR-B4,CSR-B3

 松下  TU-DSR50,TU-DSR46,TU-DSR45,TU-DSR40

 

●追記(4か月使用してみて)

 500GBのハードディスクは、すぐ一杯になるが、本機が自動的に要らなさそうなものから削除していく。

 プロテクト設定をしておけば、その番組は、削除されずに保存される。

 本機の利点

 ・DVD-RW等のメディアを準備したり、残量を確認する必要がない。

 ・番組表から所望の番組を選択して予約できる。

 ・キーワードを設定しておけば、関連番組を自動で録画してくれる。

 ・録画済みの番組の検索がしやすい。

 ・既に録画開始されている番組について、番組の録画済みの部分を自由に再生できる。

 本機の欠点

 ・起動に時間がかかる。

 ・各種操作に時間がかかる。

 ・地上デジタル・BSデジタル・CS110度デジタル放送に未対応。

 ・小刻みな動きのある映像については、不自然な映像になる。

 


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2004/02/28 初版