スポーツとしてのゲーム(2/5)

ポーツを
ゲームと呼ぶことも

しかし、だ。もう賢明な読者であればお気付きの通り、そして大抵の人は賢明でないより賢明の方がなんとなく嬉しいので仮に気づいていなくても気づいたつもりになっていることと思うが、「スポーツに対しても『ゲーム』という言葉は使われることがある」のだ。

例えば野球の試合が雨で流れたような時、「ノーゲーム」などと言う。そもそも野球の試合を英語にすれば「baseball game」だ。でもカタカナで「ベースボール・ゲーム」というといきなりファミスタあたりが頭をよぎるのが我ながら不思議だ。それはともかく、スポーツでも「ゲーム」という言葉は確かに使う事がある。

なにより、どちらも「プレイ」するものだ。

じゃあ、スポーツとゲームは一体どういう関係なのか。どうやらここらが限界のようだ。諦めて辞書を引いてみる事にする。

書には
なんと書いてあったか

さてそんなわけで、研究社「新英和大辞典」が今机の上にドドンとその存在をアピールしている。しかしデカいねこれは。これだけ重たいのだから何でも載っているに違いない。
ネット上でなにか議論が白熱したりしかかったりしたとき、「それは、辞書に寄るとですね…」と頭ごなし系の人がでてくることが結構ある。もちろんそれで一発解決するのならば、めでたしめでたしであって望ましい事ではあるが、話題そのものが「おれたち、なんだか辞書と違う意味を使いつつあるよね」という発見を含んでいることが多いため、なかなか決定打とはならないことも多い。

そもそも説明が陳腐でいまさらそんなこと言ったってどうにもならない場合ですら強硬にしがみついてしまう見苦しい例も中にはあるようだ。

一方「辞書なんかアテにならない」なんてアウトローを気取っているのかどんな場合でも持論を押し通す人もいて、なかなかネットワーク社会というのは面白い。


まずはsportだ。意味はおおむね、次のようになっている。
  1. (休養・娯楽のために行う)運動、競技、スポーツ<狩猟・魚釣・帆走・競馬・ボート・野球・テニス・ゴルフ・ボウリング・レスリング・ボクシング・水泳など>
  2. 娯楽、楽しみ、慰み、気晴らし。冗談、ふざけ、戯れ
  3. おもちゃ、もてあそび物
  4. スポーツ愛好者、スポーツマン、潔い人、気のいい人、気さくな人
  5. めかし屋、派手好みの人、きざな人、プレイボーイ
  6. 恋の戯れ、性的遊戯
  7. 突然変異、変種
これくらいでいいだろう。「おもちゃ」ですよ。sportが「おもちゃ」。もうなんだかわかっちゃいましたね。

でも一応、次へ進んでみよう。gameの意味、抜粋。

  1. 遊戯、遊び、娯楽
  2. 遊戯の道具
  3. 競技、勝負、試合
  4. 勝負に勝つのに必要な点数、勝ち目勝利、勝負の形成、得点
  5. (勝負の)仕方
  6. 冗談、戯れ、ふざけ
  7. たくらみ、もくろみ、計略、策略
  8. 猟の獲物、猟鳥獣類、猟鳥獣の肉
  9. (通例賭けの要素のある)仕事、職業、商売
  10. 売春、泥棒
  11. 性交
冗談も「sport」であり「game」だったとは知らなかった。どちらも終盤に来て「性的遊戯」「性交」が入って来ているあたりが現在の18禁ゲーム事情を示唆しているようでたいへん興味深いが、ともかくなんだか、大変似たようなものと思える。同じだったのではないか、という疑惑が生じる。

ゲームを考えすぎる
©1998 Shibayama the HEAD
Last modified:98/10/25