ああ、また買ってしまった

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1996/4/5
百億の昼と千億の夜」光瀬龍、読了。仲間内で萩 尾望都のバージョンの回し読みが流行っているので、とりあえず原作から読み はじめることにする。昔読んだ記憶があったのだが、すっかり忘れていた。

1996/4/8
言語を生み出す本能」スティーブン・ピンカー、ちょっと読む。 確かに、面白い。チョムスキーに近い立場によるサピア=ウォーフ仮説の批判 は良くわかったが、ソシュールについてはどう思っているんだろう、と気にな る。よく考えれば対立するものではないと思えるのだが。

1996/4/11
会社を出るときはO'Reilly & Associates, Inc.の「Managing INTERNET Information Services」しか持っ ていなかったはずなのだが、三省堂、紀伊国屋書店でまたも購入してしまう。

新文学入門〜T.イーグルトン『文学とは何か』 を読む」大橋洋一
仏訳「文学部唯野教授」を探している代わりにこれを見つける。去年の 8月に既に出ていたらしい。そう言えばどこかで聞いたことがあった。
ともかくこの手の世界に興味を持つきっかけとなった「唯野教授」と「文 学とは何か」に関連した本だ。読まねばなるまい。

現代思想」4月号・特集「インターネット---メディア・コミュニ ティ」
難しい人がどんな風に難しい言葉でこのインターネットというものを語っ ているのだろう。ありがちな週刊誌の「おじさん奮闘記」よりもずっと面白そ うだし、いざというときのハッタリやパロディに使えるんじゃないか。ああ、 よこしまな動機。でもえてして当たり前のことを…読んでから言え読んでから。

言語」4月号・特集「デカルト派言語学を越えて」
衝動買い。どうせ読んだってわからぬのだが。

ああ、阿呆かおれは。

1996/4/13
またやってしまった。神田三省堂にて。

現代チェコ戯曲集・線路の上にいる猫」 ヨゼフ・トポル、ヴァーツラフ・ハベル、ミラン・クンデラ
会社の同僚に薦められて買ってしまった本。三省堂にしかないそうで、 1969年刊行以来廃版のこの本を思潮社とどう折り合いを付けたか803 円で売っている。カバーもなく、表紙の厚紙は反り返ってカビ臭い (笑)。
同僚によるとハベルってひとが非常に面白いのだが、残念ながら 翻訳がこれしかないそうだ。クンデラは誰でも御存じでしょう。 というわけで、もしかしたら思潮社が売れ行きに気をよくして再版す るかもしれないが、古本屋を探しまわるのが面倒なクンデラ、ハベル ファンにとっては、値段も安いしこれは買いじゃないでしょうか。

ハザール謎の帝国」S.A.プリェートニェヴァ
ロシアの考古学者の本を獨協大学の城田俊氏というロシア語の先生が 訳したもの。レジで前の人が買っているのを見て慌ててゲット。
「ハザール辞典」を読んだ人はお判りでしょうが、ハザールって のは面白い国なんですよ。黒海とカスピ海の間、グルジアとかアゼル バイジャンの北のほうにあったらしい国。言語学的にも宗教的にも複 雑に入り乱れたところだそうで、なにしろビザンツ帝国とアラブ帝国 の間にあって人種の中核は突厥の末裔だってんだからなにがなんだか もう。「ハザール辞典」に詳しいけど国王が国教を決定するのに、ユ ダヤ教キリスト教イスラム教の3大宗教それぞれの代表を集め議論を させた、なんてエピソードもあります。
今のユダヤ人の祖先は旧約聖書のそれではなく、このハザール人 ではないか、とか、日本と同じく二重権力構造を持っている、とか、 まあともかく話題に事欠かない。
「ハザール辞典」と共にお薦めです。

利己的な遺伝子」リチャード・ドーキ ンス
言わずと知れた大ベストセラー。「え?まだ読んでなかったの?」と 軽蔑されてしまいそうな…(今のうち書いておくと「薔薇の名前」も 「フーコーの振り子」も読んでません。ごめんなさい)。 一応どういう本か一言説明しておきますと、普通我々は「我々が遺伝 子を持っている」と考えていますが、そうではなく「遺伝子が自分の コピーを増やそうと努力するその道具として我々が存在する。つまり、 我々は遺伝子の乗り物なのだ」という視点から、親子や兄弟、雄雌の 関係などを説明しているものです。
前々から、きっと面白いんだろうな、いつか買ってしまうだろうな、 と思っていたのですが…。ああ、しかしなにも今買わなくたって当分 店頭から消えるとは考えられまいに。
しかし、紀伊国屋書店の科学選書シリーズ、面白そうなタイトルが並 んでますね。

象は鼻が長い」三上章
いやあ、検印を廃止してませんよこれ。くろしお出版。1969年改定増 補。
日本語文法、いやそこまでいかなくてもちょっとした言い回しについ て議論になったときに必ず出てくる本ですね。これこそ「あんたあれ だけ文章について偉そうに言ってるわりに読んだことなかったのか」 と各方面から怒られそうな未読書。
結構私も含めて多くの人はなまじ日本語ならわかる、とばかりに にわか言語学者になることがありますが、得てして細かく考えていく うちに論理が破綻し、結局「まあそういうもんだ」と無理矢理納得し てうやむやのうちに終わってしまうもんです。この本に書かれている ことが現在どのような評価を受けているのかわかりませんが、とりあ えず同じ「うやむや」でもちょっとは深いレベルまでこれを読むと行 けるのではないでしょうか。なんて、読んでもいないのによく書くわ、 おれも。

漫画原論」四方田犬彦
漫画の批評ですね。以前宝島ので類似すると思われる漫画分析の本を 読みましたが、あちらは期待したほど面白くなかった。分類はしてい るんですけど、それ自体でなんらかの結論を提示しているようにはあ まり思えなかったのです。作品の内容そのものへの掘り下げも甘かっ たように思います。
こちらは文章中心で語るスペースが十分に取られているようです から、それなりの思ってもみなかった読みが期待できるのではないか。

あーあ。いつになったら…。一生読み続けられるくらいの本は既に集まってる な。


購入してしまった書籍と一応手にして何ページが読んだ書籍のリストは私のよ うなツンドクタイプの人間においては異なります。
というわけで、過去どのような本を私は入手にしてしまったのか、につい ては「書籍データ」を、どのような本にほ んの数ページでも目を通したのか、については「過 去の携帯書リスト」をご覧ください。



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