First updated 02/24/2003(ver.1-1)
Last updated 11/02/2016(ver.3-3 凡例5 修正)
渋谷栄一翻字(C)

柏木

 

【概要】

・定家本原本「柏木」帖(尊経閣文庫蔵)は冒頭第1丁表1行目「衛門のかむのきみ」から第11丁裏5行目「おとろ/\し」までが定家親筆部で、同6行目「御うふやしなひ」以下、末尾「このきみはゐさりなと」(50丁裏2行目)までは非定家筆による寄合書の写本である。前者をゴシック体で表示し、後者を明朝体で表示し分けた。

・引き歌を注記した付箋が6枚貼付されているが、その筆跡は本文筆者とは別の筆跡と見受けられる書体である。また定家の筆跡とも別書体である。

・本行本文中の引き歌箇所に朱筆による合点(掛け点)はない。

・奥入が存在するが、その筆跡は定家親筆ではない。しかも写し誤りがある。

・和歌の書写様式は、定家親筆部と非定家筆部では若干異にする。地の文から改行して和歌の冒頭を2字下げて書き出し、上句と下句との間で改行し、下句の頭は地の文の高さから書く(T類)までは両者共通であるが、定家親筆部では「和歌の末尾に地の文を直接続けて書く」という形式(A型AB)と和歌の末尾に1余白を設けて地の文を直接続けて書く」という形式(B型@)が見られ、非定家筆部では和歌の末尾に地の文を直接続けて書く」という形式(A型DEIJ)と和歌の末尾に1余白を設けて地の文を直接続けて書く」という形式(B型F)の他に「和歌の末尾に地の文を直接続けるのではなく、以下を余白にして、改めて改行して地の文を書く」という形式(C型CH)も出て来る(池田亀鑑『源氏物語大成 研究資料篇』(66頁の第6項の説明は修正されねばならない)。

・行頭の隣行に同字が来た場合は別の種類の字母で書き分けられている(33「以」・4「伊」、36「堂」・7「太」、61「安」・2「阿」、88「以」・9「伊」、182「安」・3「阿」、191「可」・2「加」、271「多」・2「堂」、396「之」・7「志」、438「堂」・9「多」)。

 

【凡例】

1.漢字は漢字のまま翻字し、他の変体仮名字母と区別するために太字で表示した。

2.通行の平仮名の字母はそのまま平仮名で翻字した。

3.変体仮名はその字母で翻字した。

4.片仮名はそのまま片仮名で翻字した。

5.仮名や字母の崩し方が複数ある文字については、一般的な字形を基準にして、それより元の漢字に近い字形には「と付記し、また一般的な字形とも異なった別の崩し字形には「と付記した。

6.本行本文は10.5ポイントで表示し、書入注記や付箋等は9ポイントで表示した。

 

「かしハ」(題箋)

 

  衛門のかむのきみかくのみなやみわ堂りこと
  をこ堂らて
可へりぬおとゝ
  ほしな遣くさ満を多て万つる尓志ひて可个
  者な
れなむいのち可ひなく徒みをもかるへき
  ことをとしてあ那可ち尓この
  はな
れ可多くおしみとゝめ万ほしき可は
  い者遣な
か里し本とよりこと尓てな尓こ
  とをも尓い万ひとき者万佐らむとお
本や△」(1オ・1227D)

 

  わ多くしのこと尓布れてなのめならす日の本
  里し可とその
かなひ可多可り个里と飛と徒
  布多徒の布しことに日お
としてしこ
  な
多なへての世中春さましうおもひなりて
  のちののをこな
ひ尓ほい布可く春ゝみ尓
  しをお
や多ちのうらみをての尓もあく
  かれむみちのをもきほ多しな
るへくおほえ
  志か者とさ満かうさ万尓万きら者しつゝ
」(1ウ・1227I)

 

  春くし徒るを徒ゐ尓猶世尓堂ち万ふへ
  く
ほえぬ物思日の飛と可多なら須
  そ飛尓多る者われよりほ可尓堂れ可者つらき
  徒可らも
てそこな飛つるにこそあめれと
  尓うらむへき
なし神仏をもかこ多む
  
き者これみなさるへき尓こそ者あらめ
  堂れも
ちとせのま徒ならぬ者徒ゐ尓と万
0001【堂れもちとせのま徒ならぬ】−うくも思心尓かな者ぬ可/多れもちとせのらなく尓(付箋01
  累へき尓もあらぬをかくひと尓もすこしうち」(2オ・1227M)

 

  志の者れぬへきほと尓てな遣のあ者れをも
  か遣給人あらむをこそ者ひとつお
ひ尓
0002【ひとつおひ尓】−むしのをい多つら尓な春ことも/悲と徒おもひ尓よりてなり个り(付箋02
  も盈ぬる志るし尓者せめ勢免てな可らへハ
  をの
つからあ累満しきをも多ち
  や春可らぬみ多れいてくるやうもあらむより者
  な
めしとをいらんあ多り尓も佐里ともお
  ほしゆるいてむかしよろつのこといま者のとち
  め尓者みな
きえぬへきわさなことさ万の」(2ウ・1228C)

 

  あや満ちしな个れ者ころものゝお里ふしこと
  尓者ま徒者しな
らひ尓しか多のあ者れも
  いてきな
んなと徒れ/\尓つゝくるもうち可へし
  伊とあちきなしな
と可く本ともなく志なしつ
  累
らんとかきくらしみ多れてもう
  きぬ許人やりな
らすな可しそへ徒ゝいさゝ
  かひ万ありとて人/\多ちさりへる本と尓かし
  こ尓布み多て万つれいま者かきり尓な

  りにてありさ万者をのつからきこしめす」(3オ・1228I)

 

  やうも者へらんをい可ゝなりぬると多尓みゝ
  とゝめさせ者ぬもこと者りな
れといとうく
  も
可那ゝときこゆる尓いみしうわなゝけハ
  お
もふこともみなかき佐して
    いま者とても
えむ个ふりもむす本ゝれ
  堂えぬお
もひのやのこらむ あ者れと
  た尓の
多万者せよとめてやりな
  ぬやみ尓まと者むみちのひかり尓も志
」(3ウ・1229@)

 

  らむときこえ志ゝう尓もこ里す満尓あは
  れな
ることゝもをい飛をこせへりみつ可らも
  い万ひと多ひいふへきことな
むとの多万へれハ
  このもわらはよりさる多より尓まいり
  かよ飛徒ゝ多て万つりな
れ多るれハ
  お
ほ个なこそう多ておほえつ連
  い万者ときく者いとかな
しうてなく/\この
  御返万こと尓これをとちめ尓もこそれと
」(4オ・1229D)

 

  きこゆれ者も个ふ可あす可の心地して物心
0003【个ふ可あす可の】−をおいを者て尓しせまし/可ハ/个ふ可あ春可もいそ可佐らまし(付箋03
  ほそ个れ者おほ可多のあ者れしら
  累れといとうきことゝこり尓しかハ伊みし
  うな
む徒ゝ満し起とて佐ら尓かい多万者す
  御心本上の徒よく徒しや可な
る尓ハあらねと
  者つ可し遣な
个しきのおり/\尓万本
  な
らぬ可いとおそろしうわひしきなるへし
  されと春ゝりな
とま可なひてせめきこゆ」(4ウ・1229H)

 

  連者志ふ/\尓かいとりて志の日てよゐの万き
  れ尓かしこに万いりぬお
とゝかしこきをこな
  可つらきより佐うしいて多る万ちうけ
  多万ひてか地万いらせむとしみす本うと
  
ともいとおとろ/\しう佐者き多里
  のす万ゝ尓さ万/\ひし里多徒遣んさな

  と能おさ/\よ尓もきこえす布可き尓こ
  も
り多るなとをもおとうとのきみ多ちを徒可
  者しつゝ堂つねめす尓け尓くゝ心月
」(5オ・1230@)

 

  布しともなともいとお本く万いるわつらひ
  さ満のそこ者可となくものを本そく
  ねをの
時/\むやうしなともお
  く者のりやうとのみうらな
个れ者
  さることもやとお
ほせと佐ら尓ものゝ遣のあら
  者れいてくるもな
き尓おも本しわつらひてかゝる
  く万/\をも堂つね
り个りこのひしりも
  堂遣多可や可尓満布し徒へ多万しくて
」(5ウ・1230D)

 

  あらゝか尓おとろ/\しく堂らによむをい亭
  阿な
尓くや徒みの布可き尓やあらむたら
  にのこゑ多可き者いとけお
そろしくていよ/\
  志ぬへくこそお
ほゆれとてやをらすへりいてゝ
  この
しゝうとか多らひとゝ者佐も志り
  多ま者すうちやすみ多ると人/\してさせ
  へ者さお
ほして志のひや可にこのひし里
  ともの可多りし
となへれとはなやき
  多るつきてものわらひし
とゝのかゝる」(6オ・1230I)

 

  ともとむ可ひゐてこのわつらひそめしあり
  さ万な尓ともな
くうち多ゆみつゝをもりへる
  こと満こと尓このの遣あら者るへうねむし
  へな
とこ万やか尓か多らひ給もいとあ者れな
  かれきゝ多万へな尓のつみともお
ほしよらぬ尓
  うらな
ひより个むのりやうこそ万こと尓さる
  しうの尓そひ多るな
らハ伊と者しき
  をひき可へやむことな
くこそなりぬへ个れ
  さても越本个なきありてさる万しき
」(6ウ・1231@)

 

  あや万ちを飛きいてゝをも多てをも
  かへりぬ堂くひむ可し能尓もな
くやハあり个る
  と
す尓遣者ひわつらはしうかの
  御心尓かゝると可を志られ多て万つりて尓な

  からへむもいと万者ゆくお本ゆる者个尓
  ことなる飛可りな
るへし布可きあや万ちも
  な
き尓見あ者せ多て万つりしゆふへの本とより
  や可てかきみ多り万とひそめ尓し多万しひの
              尓もかへらす
」(7オ・1231E)

 

  なり尓しをかののうち尓あく可れあり可ハ
  むすひとゝめ多万へよな
といとよ者け尓から
  のやうな
るさ万してなきみわらひみ可多ら日
  給宮もゝのをのみ者徒可しうつゝ満しとお本
  し多るさ万を可多るさてうちしめりお
もやせ
  へらむさ満のお
もか个尓多て万つる心地
  てやられへ者遣尓あく可るらむ多万やゆ
  きかよふらむな
といとゝしき心地もみ多るれ

」(7ウ・1231J)

 

  い万佐ら尓このことよか个てもきこえしこの
  者可う者可な
くて春きぬるをな可き
  ほ多し尓もこそと
むいとおしきくる
  志きことをたひら可尓と多尓い可てきゝを
  い堂て万つらむしゆめをひとつ尓
  者せてか多るもな
き可いみしういふせく
  も
ある可那ゝとゝりあつめしみへるさ万の
  布可きをかつ者いとう多てお
そろしうへと
  あ者れ者多え志の者すこの人もいみしう
」(8オ・1232A)

 

  なく志そくめして御返見給へハてもいと
  者可な
个尓お可しき本と尓かいくるし
  うきゝな可らい可て可者多ゝをし者可りの

  らむとある者
    堂ちそひてきえやしな
万しうきことを
  み多るゝ遣ふりくらへ尓をくるへうやはと
  者可りあるをあ者れ尓か多し个な
しと
  いてやこの个ふり者可りこそ者このよのお
もひ
  伊てな
らめ者可なくもあり个る可那といとゝ」(8ウ・1232F)

 

  なき万佐り御返布しな可らうちやす
  み徒ゝかい多万ふことのはのつゝきもな

  あやしきとりのあとのやう尓て
    ゆく衛な
きそらの个ふりとなりぬとも
  お
もふあ多りを多ち者ゝなれしゆふへ者わき
  てな
可めさせへと可めきこ江させ多ま者む
  めをもいま者やすくお
ほしなりて
  かひな
きあ者れを多尓も多えすか个させ
                 へな
」(9オ・1232K)

 

  かきみ多りて心地のくるし佐万さ里个れ者よし
  い堂う布个ぬさき尓かへり万いりてかく可き
  里のさ満尓な
んともきこえへいま佐ら尓
  あやしとあ者せむをわ可のゝち佐へこそ
  くちお
し个れいかなるむ可しのちきり尓ていと
  かゝることしも
尓志み个むとなく/\ゐさりい
  里ぬれ者れい者むこ尓む可へすへて春ゝろ
  ことをさへい者せ万ほしうしをことすく
」(9ウ・1233B)

 

  な尓てもとふ可あ者れなる尓えもいてやら春
  ありさ万を免のともか多りていみしくな

  万とふお
とゝなとのおほし多る个志きそい
  みしきやきのふ个ふ春こしよろし可りつるを
  な
と可いとよ者け尓者とさ者き給な
  かと万りましきな
めりときこえてみつ
  可らもな
給宮者このくれ徒可多よりな
  満しう志个るをそ能个しきと多て
                 万つり
」(10オ・1233G)

 

  志里多る人/\佐者きみちておとゝ尓もきこえ多
  り个れ者お
とろきてわ多りへり御心のうち者あ
  な
くちおしや万するくて多て万つら万
  し可者めつらしくうれし可らましとお
ほせと
  尓ハ个しきも
ら佐しとおほせ者遣むさな
  めしみす本う者いつとな
く布多ん尓せらるれハ
  そうとものな
可尓遣むあるかきりみ那万いりて
  か地万いりさ者くよひとよな
やみあ可佐せ日て」(10ウ・1233K)

 

  佐しあかる本と尓う満れ多万ひぬおとこ
  きゝ尓かく志のひ多ることのあや尓く尓いち
  志るきかほつき尓て佐しいて多まへらんこそ
  く累し可るへ个れこそな尓とな
く万きれ
  あ万多の
らねハやす个れとお
  す尓かくくるしきう多可ひ万し里堂る尓
  て者やすき尓ものしもいとよし可し
  さてもあやしやわ可とゝもにお
そろしと
  しことのむくひな
めりこの尓てかく可个ぬ」(11オ・1234C)

 

  こと尓む可者りぬれ者のちのよの徒みもすこし
  かろみな
んやとお本す者多志らぬことなれ者
  可くことな
者ら尓てすゑ尓いておハし多る
  
ほえいみし可りなんといとなみつ可う万つる
  う布やのきしきい可めしうお
とろ/\し
  可多/\さ満/\尓しいて給御(御+う)ふやしなひ
  よのつねのお
しきつい可さね堂可徒きなとの
  はえもこと佐らに心/\尓いとまし佐みえ」(11ウ・1234G)

 

  つゝな五日夜中宮可多よりこもち
  の御前物女ハうのな可にも志那/\尓あて
  堂るきは/\お
ほや遣ことにい可免しうせ
  させへり可ゆてとんしき五十くところ/\の
  きやうのしもへちやうの免しつきところ
  な尓可のくまゝてい可免しくせ佐せへり
  徒可さ大夫よりハしめて院殿上人ミ那まいれり
  七夜ハうちよりそれもお
ほや遣さ満なりちし
  のお
とゝなとことにつ可うまつりへき尓この
                     ころハ」(12オ・1234M)

 

  な尓こともおほされて越本そうの御とふらひ
  のみそあり遣る多ち可む多ち免な
とあま多
  まいり
ほ可多の个しきもよ尓那きまて
  かし徒きゝこえへとお
とゝの御心のうちに
  るしとお
ほすことありてい多うもゝて者やし
  きこえ者須あそひなとハな
可り个り
  さ者可りひわつな
さ満尓ていとむくつけう
  な
らハぬことのおそろしうおほされ个るに
  ゆな
ともきこしめさすうきことを」(12ウ・1235D)

 

  かゝる尓つけてもおほしいれハさハれこのついて尓
  も志な
ハやとお本すおとゝはいとようめを
  可さりお
ほせとま多むつ可し遣にお者す累な
  をとりわきてもみ多てまつりハすな
とあれハ
  お
いしらへるなとハいてやおろそ可尓もお
  者しますめつらしう佐しいて堂まへるあり
  さ満の可者可りゆゝしきまてにお
ハしますをと
  うつくしみきこゆれハ可多みゝ尓きゝてさのみ
  こそハお
ほしへ堂徒ることもまさら免とうら
  めしうわ可つらくてあま尓もな
りなハやの」(13オ・1235J)

 

(白紙)」(13ウ)
(白紙)」(14オ)

 

  御心徒きぬよる那ともこな多尓ハおほとのこも
  らすひるつ可多な
とそ佐しのそ可せ(可せ$き)給世中
  者可那きをみるまゝにゆくすゑミし可う物心
  そくて越こな
ひ可ち尓な(△&な)り尓てれハかゝる本と
  のらうか者しきちする尓よりえまいりこぬを
  い可ゝ御心ちハさ者や可尓お
ほしなり尓堂りや
  くるしうこそとてのそハより佐しのそ
  きへりくしも堂けてなをえいき多る
  ましきちな
むしるをかゝるハつみも」(14ウ・1236A)

 

  をも可なりあま尓なりてもしそれ尓やいきと満
  累となくな
るともつみをうしなふこと
  もやとな
者へるとつねの个者ひよりは
  いとお
となひてきこえをいとう堂てゆゝしき
  ことな
りなとて可さ満てハおほす可ゝることハ
  さのみこそお
そろし可なれとさてな可らへぬわ
  佐な
らハこそあらめときこえ給御心のうちにハ
  まことにさもお
ほしよりての堂まハゝさやう
  尓てみ多てまつらむハあ者れな
りなむ可し
  可つみつゝもこと尓ふれてを可れ多ま者む可」(15オ・1236G)

 

  くるしう可らもえすましうゝき
  ことうちましりぬへきをゝのつ可らをろか尓
  みと可むることもあらむ可いと/\お
しうとの
  きこしめさむこともわ可をこ堂りにのみこそ
  者な
ら免なやみ尓ことつけてさもやな
  堂てまつりてましな(△&
な)とおほしよれといと
  あ堂らしうあ者れ尓可者可りとをきくし
  のお
日さき越し可やつさむこともくるし
  遣れハなをつよくお
ほしなれ个しうハお
  せし可きりとみゆるも堂日らなる多めし」(15ウ・1236M)

 

  ち可遣れ盤佐す可に堂のみあるよ尓なむなと
  きこえゆまいりいとい多うあお

  や勢てあ佐ましう者可な
个尓てうち婦し
  堂まへるさ満お
ほときうつくしけなれ者
  いミしきあやまちありともよ者くゆるし
  徒へきさ満可那とみ多てまつり給山のみ可と
  者めつらしきこと堂日ら可なりときこし
  めしてあ者れ尓ゆ可しうお
も本す尓可くなやミ
  堂まふよしのミあれ盤い可尓へき尓可

と」(16オ・1237D)

 

  御をこなひもみ多れておほし遣り佐者可りよ
  者りへるのものをきこしめさてひころへ
  堂まへハいと多のもしけな
くなりてとしころ
  み堂てまつら佐りし本とよりものいとこ日
  しくお
ほえもみ多てまつらすなり
  ぬる尓やとい多うな
可くきこえさ満
  さ累へきしてつ多へそう勢させ个れハ
  いと多え可多う可な
しとおほしてあるましき
  ことゝハお
ほしめしな可らよ尓可くれていてさせ」(16ウ・1237I)

 

  堂まへり可ねてさるせうそこもなくて尓ハ
  可尓かくわ多りお
者しまい堂れ盤あるしの
  
とろきかしこまりきこえ給世中
  可へりみすまし(し+
者へりし可となをまとひ
  さ免可多きもの者このみちのやみ尓な

  り个れハをこな
ひも遣多いしてもしをくれ
  佐き堂つみち能堂うりのまゝな
ら(ゝ&ら)てわ可れな
  や可てこのうらみもや可多み尓のこらむとあち
  きなさ尓このよのそしりをはしらて可く」(17オ・1238@)

 

  ものしときこえ給御可多ちこと尓てもな
  め可しうな
つ可しきさ満尓うちしのひやつれ
  うるわしき本うふくな
らすゝみそ免の
  可多あら満本しうきよらなるもうらやましく
  み堂てまつりれいのま徒な
み多おとし
  わつらひ給御さ満こと那るなやミ尓もらす
  堂ゝころよ者りへるありさまに者
  可/\しうなともまいらぬつもり尓や可く
  し堂まふ尓こそな
ときこえ可多わらい多

き」(17ウ・1238E)

 

  越ましなれともとて御丁のまへ尓しとね
  まいりていれ堂てまつり給宮をもと可う人/\
  つくろ日きこえてゆ可のしも尓お
ろし堂て
  まつる御木丁すこし越しやらせ多まひてよ
  ゐ可ちそうなとのちすれとま多个むつく
  者可りのをこな
ひ尓もあらねハ可多わらい多
  遣れと多ゝお
ほつ可なくおほえらむさま
  を佐な
可らみへきなりとて免をしのこハせ
  堂まふもいとよ者け尓な
ていくへう

も」(18オ・1238J)

 

  おほえらぬを可くお者しまい堂るついてに
  あま尓なさせてよときこえさる御本
  阿らはいと多うときこと那るを佐す可に可きらぬ
  いのちのほと尓てゆくす衛とをきハ可へりて
  ことのみ多れあり尓そしらるゝやうあり
  ぬへきなとの者せてお
とゝの尓可くな
  すゝみの堂まふをいまは可きりのさ満ならハ
  可多の本と尓てもその堂す个あるへきさ
  ま尓てとな
多まふるとの多まへハひころ

も」(18ウ・1239A)

 

  可くなむの堂まへと佐遣なとの多ふろ
  かして可ゝるかた尓てすゝむるやうも者へな
るを
  とてきゝもいれらぬな
りときこえものゝけの
  お
しへ尓てもそれ尓まけぬとてあし可るへきこと
  な
らハこそ者ゝから免よ者りに多るの可きり
  とてし堂(堂$
者むこと越きゝすくさむは(い&)のち能
  くいくるしうやとの給御心のうち可きりなう
  うしろやすくゆつりをきしこと越う遣とり
  堂まひてさしもさしふ可ゝらすわ可お
もふ」(19オ・1239G)

 

  やう尓ハあらぬ个しきをこと尓ふれつゝとしころ
  きこし免しお
ほしつめ个ることいろ尓いてゝう
  らみきこえへき尓もあらねハよのいふらむ
  ところもくちお
しうおほしわ多る尓かゝ累お
  りにもて者なれなむもな尓可ハわらへ尓よ
  をうらみ堂累けしきな
らて佐もあら佐らむ
  お
ほかたのうしろミに者なを多のまれぬへき御
  をきてな
る越堂ゝあつけをき多てまつりし
  しるしにハ
して尓く遣尓そむくさ満尓ハ」(19ウ・1239L)

 

  あらすともそうふん尓ひろくおもしろき
  堂ま者り多まへるをつくろ日てすま勢多て
  まつらむわ可お
者しますよ尓佐る可多尓ても
  うしろめ堂可らすきゝをき可のおとゝも
  さいふともいとお
ろ可尓ハよもおもひ者な
  しその者え(え+
を)もみ者てむとおも本しとりて
  さらハ可くものし堂るついてに尓いむことう遣
  者ら(ら$
)むを多尓けちえん尓せむ可しとのハす
  おとゝのうしとお
ほす可多もわすれてこ者
  い可な
るへきことそと可なしくゝちおし遣れハえ堂」(20オ・1240D)

 

  へ者すうちにま(ま$)いりてなと可いく者くも
  ましき越ふりすてゝかう者お
ほしな
  尓遣累なをし者しをし徒め多まひて
  御ゆ万いりものな
と(と+を)もきこしめせ堂うとき
  ことな
りとも御身よ者うてハをこな井も
  し堂まひてんや可つハ徒くろ日てこそ
  ときこえへとかしらふりていと徒らうの
  堂まふとお
ほし多りつれなくてうらめしと
  お
ほすこともあり遣る尓やとみ多て満つり」(20ウ・1240H)

 

  堂まふ尓いとおしうあ者れなりと可くきこえ
  かへさむお
ほしやすら婦本と尓よあけ可多尓な
  りぬ可へりいらむ尓みちも日るはゝし多な
  可累へしといそ可せいのり尓
可にやむ
  ことな
う多うとき可きりめしいれてくしお
  させいと佐可り尓きよらなるくしをそき
  すてゝいむことう遣さ本うかな
しうくちお
  し遣れハおとゝハえしのひあへハすいみし
  うな
給院ハ多もとよりとりわきてやむこと

う」(21オ・1241@)

 

  よりもすくれてみ多てまつらむとおほしゝ
  をこの尓ハ可ひな
きやう尓ない多てまつるも
  あ可す可な
し个れハうちし本多れ可くても
  堂ひら可にてお
しうハねむすをもつと免多
  まへときこえをきてあ遣者てぬる尓いそ
  きていて佐せ多まひぬハな
をよ者うきえ
  いるやう尓して者可/\しうもえみ多てまつらす
  ものな
ともきこえ多ま者すおとゝもゆめのやう尓
  多まへみ多るゝまとひ尓かうむかしお
ほえ」(21ウ・1241E)

 

  堂るみゆきの可しこまりをもえらむせられぬ
  らう可ハしさハこと佐らにまいりりてな
むと
  きこえ給御をくりに人/\まいらせ給世中
  个ふ可あす可にお
ほえりし本と尓しる
  もな
くて堂ゝよ者むことのあ者れ尓さり可多う
  お
ほえハへし可は御本い尓者あらさり遣免と
  可くきこえつ个てとしころ者やすく多まへ
  つるをも
しもいきと満りらハさ満こと尓可者り
  て志けきすまゐ者つきな
可るへきを佐るへき
  さとな
とに可け者なれ多らむありさまも」(22オ・1241K)

 

  さす可に本そ可るへくやさ満尓し多可ひて
  な
をおほし者なつましくなときこえへ者
  さらに可くまてお
ほせらるゝなむ可へりて者つ可
  しう多まへらるゝみ多りちと可くみ多れ
  てな尓こともえわきまへ者へらすとてけ尓いと
  堂え可多遣尓お
本し多りこやの可ちに御物
  けいてきて可うそあるよいと可しこうとり可へし
  徒とひとりをはお
本し堂りし可いとね多可りし
  可者このわたり尓佐り个な
くてなころ
  さふらひつるいまは可へりなむとてうちわらふ」(22ウ・1242B)

 

  いとあ佐ましうさはこのの个のこゝにも者な
  れさり个る尓やあらむとおほす尓いとおしう
  くやしうお
ほさるすこしいきいてやうな
  れとなを多のみ可多遣尓さふらぬ婦人/\
  いといふ可ひな
うおほゆれとかうても堂日ら可に
  堂尓お
者しま佐者とねむしつゝみ春本うのへ
  て多ゆみな
くをこな者せなとよろつ尓せさせ
  多まふ可のゑもんの可みハ可ゝることをきゝ
  いとゝきえいるやう尓してむ遣尓多のむ可多すく

う」(23オ・1242H)

 

  な尓多り女宮のあ者れ尓おほえ多まへ者
  こゝ尓わ多り堂ま者むことはいま佐ら尓かる/\
  しきやうにもあらむをうへもお
とゝも可くつと
  そひお
者すれハ越のつからとり者つしてみ多て
  まつりやうもあらむ尓あちきな
しとおほして
  可の尓と可くしていまひと多ひまうてむと
  の堂まふを佐ら尓ゆるしきこえハす多れ尓
  もこのことをきこえつけ者しめより
  者ゝみやす者お
さ/\ゆき多ま者さりし
  をこのお
とゝの井多ちねむころ尓きこえ」(23ウ・1243@)

 

  てさしふ可ゝりし尓満个尓もい可ゝハせむ
  とお
ほしゆる志个る越二品宮ことおも本し
  み多れ个るついて尓中/\このハゆくさきう
  しろやすくまめや可な
るうしろみまうけ
  りとの多まハすときゝしを可多しけな

  いつ可くてみすて多てまつりぬるな
めりと尓つけ
  てハさ満/\尓いとお
し个れとより本可なるい
  のちな
れハ多へぬちきりうらめしうておほし
  な
个可れむ可くるしきこと御心さしありて」(24オ・1243F)

 

  とふらひせ佐せ多まへと者ゝうへ尓もきこえ
  いてあ那ゆゝしをくれ堂てまつりてハいく者く
  よ尓婦へきとて可うまてゆくさきのこと
  をはの多まふとてなき尓のミな
き多まへハ
  えきこえやり堂ま者す右大弁尓そ
  お
ほ可多のことゝもはく者しうきこえ給心ハへ
  のゝと可によくお
ハしつるれハおとうとの
  きみ多ちも春ゑ/\のわ可きハお
やとのみ
  多のミきこえつる尓可う本そうのを」(24ウ・1243K)

 

  可なしとおも者ぬくとのゝうちの人も
  遣くお
ほや遣もおしみくちおし可らせ可く
  可きりときこしめして尓者可に権大納言尓な

  させへりよろこひ尓こしていまひと多日
  もまいりやうもやあるとお
ほしの多ま者せ
  个れとさら尓え多めらひやり多ま者てくるし
  きな可尓もかしこまり申給
とゝも可くを
  もきをほえをみ多まふ尓つけてもいよ/\
  可な
しうあ多らしとおほしまとふ大将
  つね尓いとふ可う
个きとふらひきこえ」(25オ・1244B)

 

  よろこ日尓もま徒まうて多まへりこのお者する
  堂いの本とりこ那多のみ可とハむまくるま多ち
  こみさわ可しうさはきみち多りことしと
  な
りてハ越きあ可ることもおさ/\し堂ま者ねハ
  お
も/\しきさ満尓み多れな可らハえ多いめし
  多ま者てつゝよはりぬることゝ尓くちお

  し遣れハなをこな多尓いらせ多まへいとらう
  可者しきさ満尓者へるつ
ミはおのつ可らおほし
  ゆるされな
むとてふし多まへるまくら可みの可多
  尓そうなとしハしい多していれ多てまつり」(25ウ・1244H)

 

  者やうよりいさゝかへ多てことなうむつひ可ハし
  給御中
れハわ可れむことの可なしうこひし
  可るへきな
けきおや者ら可らの御思尓も越とら
  す个ふハよろこ日とてちよけな
ら満しをと
  お
もふ尓いとくちおしう可ひなしなと可く多の
  もし遣な
くはな尓个る个ふ者可ゝる
  ろこ日尓いさゝかすくよ可尓もやとこそ思侍つれ
  とて木丁のつまひきあ个多まへれハいとくちお
しう
  その尓もあらすなり尓て者へりやとてえ本う
  し者可りお
しいれてすこしおきあ可らむとし
                   へと」(26オ・1245A)

 

  いとくるし遣なりしろきゝぬとものなつ可しう
  な
よゝかなるをあま多可さねてふすまひき
  可遣てふし多まへりお
ましのあ多りきよけ尓
  け者ひ可うハしう尓くゝそすみな
し多まへる
  うちとけな
可らようゐありとみゆをもくわつらひ
  多るハをのつ可ら可みひ个もみ多れものむつ可し
  き个者ひもそふわさなるをやせさら本ひ多る
  しもいよ/\しろうあてなるさ満してまくらを
  そハ多てゝものな
ときこえ个者日いとよは个に
  いきも多えつゝあ者れ个な
りひさしうわつらひ」(26ウ・1245G)

 

  多まへる本とよりハことにい多うもそこなハれ
  堂満者さり个りつねの可多ちよりも中/\
  ま佐りてな
むみえとの多まふもの可らなミ多
  をしのこ日てをくれ佐き多つへ多てなくとこ
  そちきりきこえし可いミしうもある可那この

  御心ちのさ満をな尓こと尓てをもりと多尓
  えきゝわきらす可くし多しき本とな可ら
  お
ほつ可なくのみなとの尓ハをもくなる
  けち免もお
ほえらすそことくるしきことも
  な
个れ盤多ちまち尓かうも多まへさりし本と尓」(27オ・1245L)

 

  月日もへてよ者り尓个れハいま者うつし
  うせ多るやう尓な
んおしけなをさ満/\尓
  ひきとゝ免らるゝいのりくわんな
とのち可ら尓や
  さす可に可ゝつらふも中/\くるしうれ者
  てな
むいそき多つちの(の#)し者へるさる(る+ハ)このよの
  わ可れさり可多きことハいとお
ほうなむおや尓も
  つかうまつりさしていまさらに御心ともをなやま
  し尓つ可うまつることもな可者の本と尓て
  を可へりみる可多ハ多まして者可/\し可らぬ
  うらみをとゝめ徒るお
ほ可多のなけきをは」(27ウ・1246E)

 

  さる尓て又心のうち尓思給へみ多るゝことの
  を可ゝるいまはのきさみ尓てな
尓可ハもら
  すへきと者へれとな
をしのひ可多きこと越
  堂れ尓かハうれへらむこれ可れあま多もの
  すれとさ満/\なること尓て佐ら尓可す免者へ
  らむもあいな
し可志てうの尓いさゝかな
  ことの多可ひめありてころのうちに可しこ
  まりすことな
む者へりしをいと本いな
  世中心本そうなりてやまゐつきぬとお
ほえ
  者へしにめしありてかの可くそのみの」(28オ・1246J)

 

  ひまいりて个しきを多ま者りし尓なをゆる
  されぬ御心者へあるさ満尓御ましりをみ多てまつり
  者へりていとゝよ尓な
可らへむことも者ゝかりおほう
  お
ほえなりてあちきなう多まへしに
  のさはきそめて可くしつまらすな
りぬる尓
  な
可す尓ハおほしいれさり个免とい△(△#者)け
  なう者へしよりふ可く堂のみしを
  いかな
る佐う个んなとのあり个る尓可とこれな
  このよのうれへ尓てのこりへ遣れハろな
う可の
  ちの
よ能さ満多け尓もやと思給ふるをことの」(28ウ・1247B)

 

  ついて者へらはみゝとゝめてよろしうあきらめ
  させ多まへな
可らむうしろ尓もこの可うし
  ゆるされ堂らむな
とく尓者へるへきな
  のまゝ尓いとくるしけ尓のみゝえまされ者いミ
  しうてのうちにあ者することゝもあれとさし
  て堂し可尓ハえしも
し者可らすい可な御心のお
  尓ゝか者さらにさやうなる个しきもなく可く
  をもり多まへるよしをもきゝお
とろきなけき
  堂まふことかきりなうこそくちお
し可り申給
  りし可なと可くお
ほすことある尓てハいまゝて」(29オ・1247I)

 

  のこい(ひ&い)多まひつらむこ那多可(可+)多あきらめ
  へ可り个るものをいまはいふ可ひな
しやとてとり可へ
  さ満本しうかな
しくおほさるけ尓いさゝかもひ
  まありつるお
りきこえう遣者るへうこそ者へり
  个れされといと可う遣ふあすとしも
やはとつ可ら
  な
可らしらぬいのちの本とを日のと免者へりけるも
  者可なくな
むこのことはさらに御心よりもらし
  ましさるへきついてらむお
り尓者ようゐくハへ
  堂まへとてきこえをく尓な
一条尓ものし
  こと尓ふれてとふらひきこえ多まへくるしき」(29ウ・1248A)

 

  さ満尓てと尓もきこしめされ堂ま者むを
  つくろ日多まへな
とのい者ま本しきことはお
  可るへ个れとちせむ可多な
くなり尓个れハいてさ
  せ多まひねとて可きゝこえ多まふ可ちまいるそ
  うともち可うまいりうへお
とゝなとおハしあつまりて
  人/\も多ちさは遣者な
く/\いて女御を者佐ら
  尓も
きこえすこの大将可多なともいミしうな遣
  き給心
きてのあまねくのこの可み尓もの
  し堂まひ个れハとのゝき多の可多もこの
  きみをのみそむつましきもの尓きこえ个れハ」(30オ・1248G)

 

  よろつ尓个きいのりなとゝりわきて
  せ佐せ个れとやむくすりな
らねハ可ひなきわさ
0004
【やむくすりな
らねハ】−こそやこ布るくせつ気連/あふより本可のやむくすりな(付箋04
  尓な
むあり个る女宮尓もつ井尓え堂いめしきこ
  え多ま者てあわのきえいるやう尓てうせぬとし
  ころし多のこそねむころ尓ふ可くもな可りし可
  お
ほ可多尓者いとあらま本しくもてなし可志つきゝ
  こえてけな
つ可しう者へお可しうゝちとけぬさ満尓て
  すくい个れ者徒らきふしもことにな
し多ゝかく
  みし可ゝり个る御身尓てあやしくなへてのす佐
  ましう思給へ个るな
り个りといて多まふ尓」(30ウ・1248M)

 

  いミしうておほしいり多るさ満いとくるし
  もいみしうわらへ尓くちお
しとみ多てまつり
  な
けきこと可きりなしおとゝき多の可多なとハ
  ましてい者む可多な
くわれこそ佐き多ゝめ
  こと者りなうつらいことゝこ可れ多まへとな
尓の
  可ひな
しあま者おほ个なもう多て
  のみお
ほされて尓な可ゝれとしもおほさゝりし
  を可くな
むときゝハ佐す可(可+尓)いとあ者れなり可し
  わ可ことをさそとお
もひ多りしもけ尓可ゝ
  るへきちきり尓てやの本可尓うきことも」(31オ・1249F)

 

  あり个むとおほしよる尓さ満/\もの本そうて
  うちな可れぬやよひ尓な
れハそらのけしき
  もゝのうらゝか尓てこのい可の本と尓なり
  ていとしろうゝつくしう本とよりハお
よす个て
  可多りな
としとゝわ多り御心ちハさは
  や可尓なり多まひ尓多りやいてやいと可ひな
くも
  者へる可那れいのありさ満尓て可くみな

  堂てまつら満し可ハいか尓うれしうらましうく
  お
ほしすて个ることゝなミ多くみてうらみきこ
  えひゝ尓わ多りていましもやむことなく」(31ウ・1249L)

 

  可きりなきさ満尓もてなしきこえ給御い可尓
  もちゐまいらせ多ま者むとて可多ちこと那る
  さ満を人/\い可尓な
ときこえやすらへとわたらせ
  多まひてな尓可尓て(て$
者ゝこそお
  すち尓ていま/\しくもあらめとてみな
ミおもてに
  ちゐさきお
ましなとよそひてまいらせ給御免のと
  いと者な
や可尓佐うそきて御前いろ/\をつくし
  多るこ日わりこの者へとも越うち尓もと尓も
  をしらぬことな
れ者とりちらしな尓
  きをいとくるしうま者ゆきわさな
りやとお
  すもお
きゐくしのすゑのところせう」(32オ・1250D)

 

  日ろこり堂る越いとくるしとおほしてひ多いな
  な
てつ遣てお者する尓木丁をひきやりてゐへハ
  いと者つ可しうてそむき多まへるをいとゝちひさう
  ほそりくしハ越しミきこえてな可うそ
  き多り个れ盤うしろ者ことに个ちめもみえ
  堂ま者ぬ本とな
り春き/\みゆる尓日いろとも
  き可ちなるいまやういろな
ときてま多ありつ可ぬ
  可多者ら免可くてしもうつくしきこともの
  してな
満免可しうお可し遣なりいてあ那
  すみそめこそな
をいとう多てめもくるゝいろな
  个れ可やう尓てもみ多てまつることは多ゆましき」(32ウ・1250K)

 

  そ可しとく佐め者へれとふり可多うわりな
  ちするなミ多のわろさをいと可うすてら
  れ多てまつる能と可尓
すもさ満/\尓むね
  い堂うくちお
しくなむとり可へす尓も可な
  とうちな个き多まひていま者とてお
ほし者な
  れ者まことに御心といとひすて个ると者つ可しう
  うくな
むおほゆへきなをあ者れとおほせと
  きこえ多まへハ可ゝる佐まののあ者れも志ら
  ぬものときゝしをましてもとよりしらぬこと尓て
  い可ゝハきこゆへ可らむとの多まへ△可ひなのことや」(33オ・1251C)

 

  おほしゝる可多もあらむをと者可りのさしてわ可
  をみ多てまつり給御めのと多ちハやむことなく
  めやすき可きりあま多さふら婦めしいてゝつ可うま徒
  るへきをきてなとのあ者れのこりすくなき
  尓お
日い徒へき尓こそとてい多きとり多まへハいと
  やすくうちゑミて徒ふ/\とこえてしろうゝつくし
  大将
とのちこおひ本の可におほしいつる尓ハ尓
  者す女御御宮多ち者多ちゝみ可との可多さ満尓
  わう遣つきて个堂可うこそお
者しませことにすく
  れてめて多うしもお
者せすこのいとあてなる

尓」(33ウ・1251J)

 

  そへてあいつき満ミの可をりてゑ可ちなるなとを
  いとあ者れと見給思
し尓やなをいとようおほえ
  多り可し多ゝいまな
可らまなこ井のゝの(の)と可に者つ
  かしきさ満もやう者な
れて可越りお可しき可越さ
  まな
者さしもおほしわ可す者多さらに
  しらぬことな
れハ多ゝひとゝころの御心のうち尓のミ
  そあ者れ者可那可り个るのちきり可那とみ尓お

  ほ可多ののさ多免な佐もおほしつゝ遣られてなミ
  堂の本ろ/\とこ本れぬるを遣ふ者こといミすへき
  をと越しのこひ可くししつ可尓てな个くに
  堂へ多
うちすうし多まふ五十八をとお
とり」(34オ・1252C)

 

  すて堂るよ者ひなれとすゑ尓なり多るちし
  ていとあ者れ尓お
ほさる可ちゝ尓ともいさ
  めま本しうお
ほし个む可しこのことのしれる
  人女者うの尓もあらむ可し志らぬこそね多个れ
  お
こなりとみるらんとやす可らすおほせとわ可と可
  あることはあへ(阿へ&
あへ)なむふ多つい者む尓者多め
  こそいとお
し个れなとおほしていろ尓もい多し
  堂ま者すいと那尓
可多りしてわらひ
  へるまみくちつきのうつくしきもしらさらむ
  者い可ゝあらむなをいとよく尓可よひ多り个り
  とみ尓お
や多ちのこ多尓あれ可しとない」(34ウ・1252J)

 

  らむ尓もえみせすしれす者可那き可多み者可り
  をとゝめをきて佐者可りあ可りお
よす个多り志
  もてうしなひつるよとあ者れ尓お

  遣れ者めさ満しとお
もふもひき可へしうちな
  可れ人/\春へり可くれ多る本と尓
  もとにより多まひてこのをはい可ゝみ
  可ゝるをすてゝそむき者て多まひぬへき
  やあり个るあ那うとお
とろ可しきこえへハ
  可本うちあ可免てお
者す
    堂可よ尓可多ね者まきしとと者ゝ
  い可ゝい者ねのま徒ハこ多へむ」(35オ・1253B)

 

  あ者れなりなとしのひてきこえいらへも
  なうて日れふし多まへりこと者りとお
ほせハし
  ゐてもきこえ者すい可尓お
ほすらむものふ可
  うな
とハお者せねとい可て可ハ堂ゝ尓はとお
  者可りきこえもいとくるしうな
大将のきみハ
  可のにあまりて本の免可しいて多りしをい可
  な
ることに可あり个むすこしほえ多るさ満
  ならまし可ハさ者可りうちいてそ免多りしにいと
  ようけしきはみてましをいふ可ひな
きとちめ
  尓てお
りあしういふせくてあ者れ尓もありし
                   可那と」(35ウ・1253I)

 

  おも可けわ春れ可多うて者ら可らの多ちよりも
  しゐて可な
しとおほえ个り女宮の可く
  そむき多まへるありさ満お
とろ/\しきやミ
  尓もあらてす可や可にお
ほし多ち个る本とよ
  さりともゆるしきこえへきこと可ハ二条
  のうへのさハ可り可きり尓てなく/\申給ときゝ
  しを者いみしきことにお
本してつゐ尓可く
  可个とゝめ多てまつり多まへるものをなとゝり
  あつめてく多くにな
をむ可しより多えすみゆる
  者へえしの者ぬお
り/\ありき可しいとよう」(36オ・1254@)

 

  もてしつめ堂るう者へ者より遣尓ようゐ
  ありのと可にな
尓こと越こののうち尓
  らむとみゆ(ゆ$
)ひともくるしきまてありし可とすこ
  しよ者きところつきてなよひすき多りし
  けそ可しいみしうともさるましきこと尓
  み多りて可くしもみ尓可ふへきこと尓やハあり
  个るの堂免尓もいとお
しうわ可者い多つら
  尓やな
すへきさるへきむ可しのちきりといひな


  いとかる/\しうあちきなきことなり可しなと
  ひとつ尓へとをむな
尓堂にきこえいて」(36ウ・1254F)

 

  堂ま者須さるへきついてなくて尓もま多
  え申給者さり个りさるは可ゝることをな

  可す免しといてゝ个しきもみま本し可り
  个りちゝお
とゝ者ゝき多の可多ハなミ多のいとま
  な
くおほしゝつみて者可那くすくるひ可すをも
  志りハすわさの本うふくさうそくな

  くれのいそきをも多ち可多/\とり/\尓なむ
  せさせ个る経仏のをきてな
とも右大弁
  させ給七日/\
とをのきこえお
  ろ可す尓もわれ尓な
き可せそ可くいみしと」(37オ・1254L)

 

  まとふ尓中/\みちさ満多个にもこそとてな
  やう尓お
ほし本れ多り一条尓者ましておほつ可
  な
うてわ可れ多ま日尓しうらみさへそひてころ
  ふるまゝにひろきのうちけすくなう
  そ遣尓て志多しくつ可日な
ら新(△&ハなを
  まいりとふらひきこゆこのみし多可むまなとそ
  の可多能あつ可りともゝみな
つくところなううし
  てかす可にいているをみもこと尓ふれてあ者れハ
  つきぬもの尓な
むあ(あ+り)个るもてつ可ひ多まひし
  てうとゝもつねにひきし日わゝこむ」(37ウ・1255D)

 

  なと(と+の)をもとり者なちや徒されてねを多て
  ぬもいとむもれい多きわさな
りや御前のこ多
  ちい多う遣ふりてをわ春れぬ个しきな

  をな
可免つゝ可なしくさふら婦人/\も尓日いろ
  尓やつれつゝさひしうつれ/\な
るひるつ可た佐き者
  な
や可尓越ふをとしてこゝにとまりぬるあり阿
  者れこ殿个者ひとこそうちわすれてハ
  つれとてな
くもあり大将とのゝお者し多るなり个り
  せうそこきこえいれ多まへりれいの
  さい
とのお者し多るとおほしつるをいと」(38オ・1255J)

 

  者つ可し个尓きよらなるもてなし尓ていりへり
  もやのひさし尓お
ましよそひていれ多てまつ
  るをしな
へ多るやう尓人/\のあへしら日きこえむハ
  可堂しけな
きさ満のしへれハみやすそ多い
  めしへるいみしきことを思給へな个く
  さるへき人/\尓もこえて者へれと可きりあれハ
  きこえ佐せやる可多な
うてよのつね尓な
  尓遣りいま者の本と尓もの多まひをくこと
  者へりし可ハをろ可な
らすなむ多れものとめ
  可多きよな
れとをくれさき多つ本とのけちめ」(38ウ・1256B)

 

  尓は多まへをよ者む尓し多可ひてふ可き
  の本とをもらむせられ尓し可な
となわさ
  な
とのしけきころほひわ多くしのさし尓ま
  可せてつく/\とこもりゐ者へらむもれいな
らぬこと
  な
り个れハ多ちな可ら者多中/\尓あ可す思給
  らるへうてな
ころをすくしり尓个るお
  とゝなとのをみ多り多まふさ満みきゝ尓つけ
  てもお
(を&)やこのみちのやミをはさる尓てかゝる
  
可らひのふ可くとゝ免多まひ个む本とをゝ
  し者可りきこえ佐する尓いとつきせすな
むとて」(39オ・1256H)

 

  しは/\をしのこ日者那うち可み多まふあさや可
  尓遣堂可き可らなつ可しうな
ま免い多りみや
  春も者那こゑ尓な
り多まひてあ者れな
  ことはそのつねな
きよのさ可にこそはいミしとても
  多くひな
きこと尓やハとゝしつもりぬる
  しゐてつようさ満し者へるをさらにお

  志いり多る佐まのいとゆゝしきまてし者しも
  堂ちをくれ多まふましきやう尓みえれハ
  すへていとう可り个るのいまゝてな
可らへ者へり

て」(39ウ・1257@)

 

  可く可多/\尓者可那きよのす衛のありさ満を
  みへすく春へき尓やといとしつ那くな
む越
  のつ可らち可き
可らひ尓てきゝをよ者せ
  やうも者へり个む者しめつ可多よりお
さ/\うけ
  ひきゝこえ佐りしことをお
とゝの御心むけも
  くるしう尓もよろしきやう尓お
ほしゆる
  い多る个しきな
との者へし可はさらはつ可らの
  をきての越よ者ぬな
り遣りと思給へなして
  な
むミ多てまつりつるを可くゆ免のやうな△

こと△」(40オ・1257E)

 

  み多まふる尓思給へあ者すれ盤つ可らの
  ほとなむおしうはつようもあら可ひきこえ
  ましをと者へる尓なをいとくやしうそれ者
  可やう尓しもお
もひより者へらさりき可しみこ
  多ちはお
ほろ遣のことならてあしくもよくも
  かやう尓よつきことはえ尓く可らぬことな

  とふるめき尓者思侍しをいつ可多尓もよらす
  な
可そらにうきすくせを(を$)なり个れ盤な尓可
  者可ゝるついて尓けふり尓もまきれ
む者この」(40ウ・1257K)

 

  御身の堂免のきゝなとはことにくちお
  可るまし个れとさりとても志可すくよ可にえ
  しつむましう可な
しうみ多てまつりる尓
  いとうれしうあさ可らぬとふらひの多ひ/\尓
  な
めるを阿り可多うも(も+と)きこえ者へるも
  さらは可のちきりあり个る尓こそはと
  う尓しもみえさり志御心者へなれといま者とて
  これ可れ尓つけをき日个るゆいこんのあ者れ
  なる尓な
むうき尓もうれしきせはましり

り」(41オ・1258B)

 

  个るとていとい多うな个者ひな大将
  とみ尓え堂めらひ者須あやしういとこよ
  な
く越よす个多まへりしの可ゝるへうてや
  この二三ねんのこな多な
むい多う志めりて
  本そ遣にし可はあまりのことハ
  りをお
もひ志りものふ可うなりぬる春み
  すきて可ゝる堂めしうつくしからす可へりてハ
  あ佐や可な
る可多のおほくうすらくものなりと
  な
むつね尓者可/\しからぬ尓いさめきこえし

可ハ」(41ウ・1258G)

 

  あさしと多まへりしよろつよりも
  まさりてけ尓可のお
ほしな个くらむ御心
  うちの可多し遣な
个れといとくるしうも
  る可那ゝとな
つ可しうこまや可にきこえ
  やゝほとへてそいて可の五六年の本との
  この可みな
りし可となをいとわ可や可尓なまめき
  あい堂れてものししこれ者いとすくよ可
  尓お
も/\しくをゝしきけ者日して可本のみ
  そいとわ可うきよらなること尓すくれ多まへ

る」(42オ・1258L)

 

  わ可き人/\者もの可なし佐もすこしまきれて
  みい多し堂てまつる御前ち可きさくらのいとお

  もしろきをことし者可りハとうちおほゆるも
  いま/\しきすちな
り个れ盤あひむことはと
0005【あひ見むことは】−ことにのさ可りハあ里なめと/あひむこと者いのちなり个り(付箋05
  くちすさひて
    しあれ盤可者らぬいろ尓ゝほ日遣り
  可堂え可れ尓しやとのさくらも
わさとなら
  すゝ志な
して多ち尓いとゝう
    この者やな
き能免尓そ堂満ハぬく」(42ウ・1259D)

0006【堂満ハぬく】−よりあ者せてなくなるこゑをいと尓/して/わ可なミ多をハ多万尓ぬ可なむ(付箋06


  佐きちるのゆくゑしらねハときこえいと
  ふ可きよし尓はあらねといま免可しう可と
  ありとはい者れし可ういな
り个りけ尓め
  やすき本とのよういな
めりとみちしの
  大殿尓や可てまいりへれ者多ちあま多
  ものし个りこな多尓いらせ多まへとあれハ
  お
とゝのいてゐの可多尓いりへり多めらひて
  堂いめんしへりふり可多うきよけな

  多ちい多うやせお
とろへてひ个なともと
  りつくろ井多ま者ねハし遣りて越やの个う」(43オ・1259J)

 

  よりも遣尓やつれへりみ多てまつりより
  いとしのひ可多个れ者あまり尓越さまらす
  み多れお
つるなミ多こそはし多な个れとへハ
  せめてそもて可くし
とゝもとりわきて
  よくも
し多まひしをとみ尓堂ゝ
  ふり尓ふりお
ちてえとゝめハすつきせぬ
  ことゝもをきこえか者し給一条尓まて
  堂り徒るありさ満な
ときこえいとゝ志う
  さ免可とみゆるまてのきのしつく尓こと」(43ウ・1260A)

 

  ならすぬらしそへ多らむ可み尓可のやなき
  のめ尓そとありつる越可いつるを多てまつり
  多まへハめもみえすやとをしゝほりつゝみうち
  ひそみつゝそ見給御さ満れい者つようあ
  さや可に本こり可なる个しきな
こりなく
  わろしさるはことな
ることな可めれとこの
  多ま者ぬくとあるふしの遣尓とお
ほさるゝ尓
  ミ多れてひさしうえ堂めらひ多ま者す
  者ゝの可くれ多まへりし
む」(44オ・1260F)

 

  よ尓可なしきことのき者にハおほえりしを
  者かきりありてみるすくなうとあること
  も可ゝることもあら者那らね者可な
しひも
  可くろへてな
むあり个る者可/\しからねとお
  ほや遣もすて者すやう/\となりつ可佐く
  らゐ尓つ个てあひ多のむ人/\をのつ可らつ
き/\
  尓お
ほうなりなとしておとろきくちおし可る
  もるい尓ふれてあるへし可うふ可きお
もひ者
  そのお
ほ可多ののおほえも(も+つ可さ)くらゐもおも」(44ウ・1260K)

 

  本えす多ゝことなることな可りしつ可らのあ
  りさ満のみこそ多へ可多くこひし可り个れな

  者可りの
こと尓て可おもひさますへ可らむとそら
  をあふきてな
可めゆふくれのくものけしき
  尓ひいろ尓可すミて者那のちり多るこす衛とも
  をも遣ふそめとゝめこの
多ゝむ可み尓
    この
し多の志つく尓ぬれて佐可さ満尓
  可すみのころもき多る可那 大将
    なき
者佐り个むうちすてゝ
  ゆふへの可すみきみき多れとハ 弁君」(45オ・1261C)

 

    うらめしや可春みのころも多れきよと
  者累より佐き尓のちり个む
  わさな
とよのつねならすい可免しうな
  あり个る大将とのゝき多の可多をはさる尓て
  との者ことにす
ともあ者れ尓ふ可き
  へをく者へ可の一条尓もつね尓とふら
  ひきこえ者可り能うの者那者そこ
  者可と那うちよけ尓ひとついろな
るよもの
  こすゑもお
可しうみえわ多るをものやとはよ

ろ」(45ウ・1261H)

 

  つのこと尓つ个てしつ可にほそうくらし可ね
  堂まふ尓れいの王多りへり尓者もやう/\
  あお
みいつるわ可くさみえ王多りこゝかしこ
  のす那こうすきものゝ可くれの可多尓よも
  きもところえ可本なりせんさい尓いれてつ
  くろ日多まひしも
尓ま可せて志个りあひ
  日とむらすゝきも多のもしけ尓ひろこりて
  むしのねそへむ秋思やられ(れ$
)るゝよりいと
  あ者れ尓つゆ个くてわ个いりいよす可遣わ多

して」(46オ・1262@)

 

  尓ひ(ひ+い)ろのきのころも可へし多るすき可け
  すゝし遣尓みえてよきわらハのこまや可にゝ
  者める可さみのつま可しらつきなとほのみえ多
  累お
可し个れとなをめおとろ可るゝいろなり可志
  遣ふ者すのこ尓ゐ多まへハしとねさしいて多り
  いと可るらかなるをましなりとてれいの
  お
とろ可しきこゆれとこのころなやましとて
  よりふし多まへりと可くきこえまきらハす本と
  お
(を&)まへのこ多ちともこと那个なるけしきを」(46ウ・1262E)

 

  み給もいとあ者れなりかし者きと可えて
  とのも能より遣尓わ可や可なるいろしてえ多さ
  し可者し堂るをい可な
るちきり尓可すゑあ
  へる多のもし佐よなとのてしのひや可尓さ
  しよりて
    ことな
らはならしのえ多尓なら佐な
  者もりののゆるしありきとみすのとの
へ多て
  ある本とこそうらめし个れとてな
个し尓
  より井多まへりな
よひす可多者多いとい多
  う堂をや(や+
き)遣るをやとこれ可れつきしろふ」(47オ・1262J)

 

  このあへしらひきこゆる少将といふ
  して
    かし者尓者もり能者ま佐すとも
  
らすへきやとのこす衛可うちつけな
  累ことの者になむあさう思給へなりぬる
  ときこゆれ盤け尓とお
ほす尓すこしほお
  ゑみ多まひぬゐさりいて个者ひ
  すれ盤やをら井な
ぬうき世中
  を思給へしつむ月日のつもるけちめ尓や」(47ウ・1263A)

 

  み多りちもあやしう本れ/\しうてすくし
  るを可く堂ひ/\可さねさせ給御とふら
  ひのいと可多しけな
き尓思給へおこしてな
  とて遣尓なやましけな
个者ゐな
  お
も本しな个くはよのこと者りなれと
  いと佐のみ者い可ゝよろつの
ことさるへき尓こ
  そ者へめれさす可に可きりある尓な
むと
  な
くさ免きこえこのこそきゝしよりハ
  のお
くみえへあ者れ个尓い可尓わらハれ」(48オ・1263F)

 

  なることをとりそへておほすらむとも多ゝ
  な
らね者い多うとゝめてありさ満もとひ
  きこえ个りか多ちそいとま本尓者え
  まし遣れといとみくるしう可多わらい多き
  本と尓多尓あらす者な
とてみる免尓より
  をもあきさるましき尓をもまと
  者すへきそさ満あしや多ゝ者勢のみこそ
  い日もてゆ可む尓者やむことな可るへ个れと
  お
もほ春いまはなをむ可し尓おも本し」(48ウ・1263K)

 

  なすらへてうと可らすもてなさせへな
  わさとけさうひてハあらねとねむころ尓
  けしき者みてきこえ
しす可多いと
  あさや可尓て堂个多ちもの/\しうそろゝ
  可尓そみえ个る可のお
とゝハよろつのこと
  な
つ可しうなま免きあて尓あいつき
  へることのな
らひなきなりこれ者をゝしう
  者那や可尓あ那きよらとふと尓本日
  そ尓ゝぬやとうちさゝ(△△&
さゝ)めきておしうハ」(49オ・1264B)

 

  かやう尓てもいていり者まし可ハな人/\
  いふめりいう志やうくん可つ可尓くさ者しめて
  あお
しとうちくちすさひてそれもいとち
  可きよのことな
れ盤さ満/\尓ち可うとをう
  み多るやうなりし世中尓多可きもく多
  れるもお
しみあ多らし可らぬ者なきも
  むへ/\しき可多をはさる尓てあやしう
  な
佐遣を堂て多る尓そものし个れ盤」(49ウ・1264F)

 

  さしもあるましきおほや遣人女者う
  な
とのとしふる免き多る(る+と)もさへこひ可な
  しひきこゆるましてうへ尓はあそひ
  な
とのおりことにもまつおほしいてゝな
  しの
者せ个るあ者れもんの可みといふこと
  くさな尓こと尓つ遣てもい者ぬ
六条
  の尓者ましてあ者れとお
ほしいつること
  月日尓そへてお
ほ可りこのわ可御心ひと
  つ尓は可多みと
し多まへとのおもひ」(50オ・1264K)

 

  よらぬことなれ盤いと可ひなつ可多尓
  な
れ者このきみ者井さりなと」(50ウ・1264L)

 

【奥入01文集
    五十八自嘲詩
    五十八翁方有後静<シツカニ>思堪<タヘタリ>喜亦堪嗟<ナケク>
    持盃祝<イノリ><ネカフコト>無他語慎<ツヽシテ><ナカレ><カタクナニ><ヲロカナルコト>似汝耶<チニ>
    白楽天くして尓のそむ人也
    五十八尓て者しめて男子む万れ多りむま類ゝ
    をそき尓よりて生遅徒くその
    む可日てつくり个る詩也」(51オ)

 

【奥入02妹与我 呂」(51ウ)