First updated 11/15/2001
Last updated 09/22/2024

若菜上

【凡例】

1.『源氏物語(明融本)Ⅰ』(東海大学出版会 1990年6月)に拠って漢字仮名字母翻字した。
2.漢字は漢字のまま翻字し、他の変体仮名字母と区別するために太字で表示した。
3.通行の平仮名の字母はそのまま平仮名で翻字した。
4.変体仮名はその字母で翻字した。
5.片仮名はそのまま片仮名で翻字した。
6.仮名や字母の崩し方が複数ある文字については、一般的な字形を基準にして、それより元の漢字に近い字形には「1」と付記し、また一般的な字形とも異なった別の崩し字形には「2」と付記した。
7.本行本文は普通字体で表示し、書入注記や付箋等は小字体で表示した。
8.行頭に同字が並ぶ場合、異なる字母字形は茶色で表示し、同じ字母字形が並ぶ場合は緑色で表示した。


「わ可な2 上/三十四」(題箋)

「這表一枚明融御筆 琴山(印)」(遊紙表貼紙)


  朱雀院のみ可とありしみゆきのゝちそ2のころを
  飛よりれいな2らすなやミわ多らせ給も1とよりあ
  徒しくお1者し万春うち尓この1多ひ者物心本
  そ具お1ほしめされて年ころをこな2ひの本い布
  かきをきさいの宮お1者しましつる本と者よろ徒
0001【きさいの宮】-弘徽殿
  者ゝかりきこ江させ給てい万ゝてお1ほしとゝこ本り
  徒るを猶そ2の方尓も1よお1す尓やあらん世尓飛
  佐しかる万しき心地な2ん春るな1との1多ま者せて
  さ累へき御心まうけともせさせ給みこ多ちハ」(1オ・1025⑥)

  春宮を越きて(て$)多てまつりて女宮多ちな2
  むよところお1者しまし个るそ2能中尓ふち
  つ本と2きこ江しハ先帝の1源氏尓そ2お1ハし万
  し遣る万多者うときこ江させし時万いり給
  て堂可きくら井尓も1さ多万里た万(+う)へ可りし
  人のと2り多て堂る御うしろみも1お1者せすハゝ
  か多も1そ2能春ちと2な2くものハ可那き可うい者ら
  にてものし多万飛个れハお1ほんましらひの本と
  も1心本そ个尓ておほきさきのな2いしの可ミ越」(1ウ・1025⑩)

  まいら勢多てまつり給て可多ハらにな2らふ人な1く
  もてな2しきこえ給な2とせし本とに个をされてみ
0002【みかと】-朱雀院
  可とも御心の1うちにいと越しきも能尓ハお1もひきこ
  えさせ給な2可らお1りさせたまひ尓し可は可ひな2くゝ
  ち越しくてよのな可越うらみ多るやう尓てうせ
  給尓しそ2能御ハらの女三宮越あ万多の御中に
  寿くれて可な2しきもの尓お1もひ可しつきゝこえ
  多満ふそ2能本と御と2し十三四者可り(+尓)お1者寿い万者
0003【三】-サウ
  と2そ2むきすて山こもりしな2むのちのよに多ちと2
  ま里て多れを多のむ可遣尓てものし多万者む/と」(2オ・1026②)

  寿らむと2堂ゝこの御こ2とをうしろ免多くお1ほ
  しな2个く尓しや万な2る御てらつくり者てゝう
  つ1ろ者せ給者ん本との御いそ2き越せ2させ給尓そ2へ
  てま多こ能みやの御も1きのこ2とをお1ほしいそ2可せ
  給院のうちにやむこ2とな2くお1ほ寿御堂可らも1能
  御てうと2ゝも1越ハさらにも1い者寿者可那き御あそ2
  ひもの万て寿こしゆへある可きり越ハたゝこの1
  御可多にと2りわ多し多て万つらせ2給てそ2のつき/\
  をな2むこ2とみこ多ちに者お1ほん所うふんと2もあり
  个る春宮はかゝる御な2やみ尓そ2へて世越そ2む可せ多」(2ウ・1026⑧)

  満ふへき御こゝろつ1可ひ尓な2むとき可せ堂満ひて
  わ多らせ給へり者ゝ女御そ2ひきこえさせ給て万
0004【はゝ女御】-承香殿
  いり給へり寿くれ多る御お1ほえ尓しも1あらさりし
  可と宮の可くてお1者し万す御春寿くせのかきりな2くめ
  て多个れハと2しこ2ろの御も1の1可多りこ満や可尓き
  こえさせ給遣りみや尓もよろつ1のこ2と世越多も1ち給
  者む御心つ1可ひな2ときこえしらせ給(+御年の程よりハいとよくおとな2ひさせ給て2)御うしろみと2もゝ
  こな2多可な1堂可ろ/\し可らぬな2可らひ尓も1能し多
  満へハいとうしろや寿く思ひきこ江させ給このよ尓
  うらみのこるこ2ともハへらす女御(御$宮)多ち能あま多能こ」(3オ・1026⑭)

  りと2ゝ万るゆくさき越お1もひやるな2むさらぬわ可れ尓
  も1本多しな2りぬへ可り个るさき/\人のうへ尓みきゝ
  し尓も1をん那盤心より本可にあハ/\しく人尓お1と
  (+志めらるゝすくせあるな2んいとくちお1)しく可な2しきいつれをもお1もふやうな2らん御よ尓
  はさ満/\尓つけて御こゝろと2ゝ免てお1ほし多つね
  よそ2能な2可にうしろみな2とあるハさる可多にも1
  お1もひゆつ1り者へり三宮な2んい者个な2きよ者
  ひ尓て多ゝ飛とりを多のもしきものと2な2らひて
  うちすてゝんのち能よに多ゝよひさすらへむこ2と
  いと2/\うしろ免多く可な2しく者へると御めを」(3ウ・1027⑥)

  しの(+ひ、ひ$)こひつ1ゝきこえしらせさせ給女御尓も1心
  心(心$)うつ1くしきさ満尓きこえつけさせ給されと2女
  御の人よりハまさりてと2き免き給しにミ那
  いと2み可ハし給し本と御な2可らひと2も1えうるハし
  可らさ里し可はそ2のな2こり尓てけ尓ハ(ハ$)い万ハわさ
  と2にくしな2とハな2くと2も1まことに心と2ゝ免てお1
  もひうしろ見むと2万て盤お1ほさすもやと2そ2
  越し者可らるゝかしあさゆふ尓この御事をお1ほ
  しな2个くと2しくれゆく万ゝ尓御な2やみま
  こ2と尓をもくな2り万さらせ給てみ春のと2尓も」(4オ・1027⑫)

  いてさせ給者寿御も1のゝ个尓てと2き/\な2やみ(み$ま)
  せ給こ2とも1ありつれと2いと可くうち者へをやミな2
  きさ満尓ハお1者し万さゝりつ1るをこの多ひハな2
  越可きりな2りと2お1ほし免し多里御くら井をさ
  らせ給つれと猶そ2のよに多のみそめ(+たて万つり)多満へる人/\
  はい万も1な2つ1可しくめて多き御ありさ万越心や
  里所に万いりつ可う万つり給可きりハ心をつ1くして
  越しみきこえ給六条院よりも1お1ほむと2布らひ
  しは/\ありみつ1可らも1まいり給へきよしきこ」(4ウ・1028③)

  志免して院はいと2い多くよろこひきこえさせ
  給中納言のきみ万いり堂満へる越み春のうちにめ
  しいれてお1ほむも1能か多りこ万や可な2りこ院
  のうへのいまはの1きさみ尓あま多の御ゆいこむあ
  里しな可にこの院の御事い万のうちの御事な2む
  と2りわきての給をきし越1ほや遣と2なりてこ2と
  可きりあり个れハうち/\の(+御)心よせは可者らすな2可ら
  者可那きこ2とのあや万り尓心を可れ多て万つるこ2とも1
  あり个むと2お1もふをと2しころこ2とにふれてそ2能うら
  み能こし給へる个しきをな2むもらし給者ぬさ可」5オ・1028⑨)

  しき人といへと2みのうへにな2りぬれハこ2と多可ひて
  心うこき可な2らすそ2のむく井ミえゆ可免るこ2と那む
  い尓しへ多尓おほ可り个るい可な2らむお1り尓可そ2の御
  こ2ゝろハへ本ころふへ可ら2むとよ能ひと2もお1もむ个う多
  可ひ个る越つい尓し能ひすくし給て春宮な2とにも
  心をよせきこえ給い万ハ多又な2くし堂し可るへき
  な2可とな1りむつ1日可者し給へるも1可きりな1く心尓は
  お1もひな2可ら本上のお1ろ可なる尓そ2へてこのみち能
  やみ尓多ち万し里可多くな2ゝるさ満尓やとて中/\
  よそ2のこ2とにきこえ者那ち多るさ万尓て者へるうち」(5ウ・1029②)

  の御事ハ可能御ゆいこん堂可へ寿つ可う万つ1り
  越きてしかは可く春ゑのよに(に$の)あきら个きゝみと2し
  てきし可多の御お1もて越も1おこし給ほいのこ2と
  いとう連しくな2むこの秋(+の)行幸のゝちい尓しへの
  こ2とゝりそ2へてゆ可しくお1ほつ可那くな2むお1ほえ
  給多いめん尓きこゆへきこ2とゝも1者へり可な2らすみつ1
  可らと2布らひも1のし給へきよしも1よ越し申給へ
  な2とうちし本多れつ1ゝの給ハす中納言のきみすき
  者へり尓个む可多はと2も可くも1お1もふ多万へわき可多く
  ハへりと2し万可りいりハへりてお1ほやけ尓もつ可う万つ1り
  者へるあひ多よのな2可のこ2と越見給へ万可りありく本と」(6オ・1029⑨)

  尓者大小のこ2と尓つけても1うち/\のさるへきも1の1可多
  里な2との(+つ)いて尓もい尓しへのうれハしきこ2とありて2
  な2むな2とうち可すめ申さゝる(ゝる=ル丶)をり(+ハ)者ゝへらすな1ゝむ
  可くお1ほや个の御うしろ見越つ1可う万つ1りて(て$)さし
  てしつ1ゝ可なるお1もひ越可な2へむと飛とへ尓こもり
  ゐしのちはな2尓こと越も1志らぬやう尓てこ院
  の御ゆいこんのこ2とも1えつ1可う万つ1らす御くら井尓
  お1ゝハし万しゝよにハよ者ひの本ともみのう徒ハも1ゝのも1ゝ
  をよ者寿可しこき可見の人/\お1ほくてそ2の心さし
  越と遣て御覧せらるゝこともな2可りきい万可く万つ1り
  こ2とをさりてしつ1可にお1ハ志ますこ2ろ本ひ心のう」(6ウ・1030②)

  ちをもへ多てな2く万いりうけ多満者ら満本しきを
  さす可にな2尓と那くとこ2ろせき身のよそ2本ひ尓
  ておのつ1可ら月ひをすくすこ2とゝな2むをり/\な2け
  き申給な2とそ2うし給廿尓も万多わつ可な2る本とな2(な2$)
0005【そうし給】-」朱段落符号
  な2れと2いとよくとゝのひすくして可多ちも1さ可りにゝ
  本ひていミしくきよく(く$ら)な2る越御免にとゝ免てう
  ち満もらせ給つ1ゝこのもてわつ1らハせ給ひ免宮の
  御うしろみ尓これをやな2と人しれすお1ほしより个り
  お1ほきおとゝのわ多り尓い万はすミつ1可れ尓多り
  と那と2しこ2ろ心えぬさ満尓きゝし可いと越し可りし
  越みゝやすきものから(ら&ら)さす可にね多くお1もふこ2とこ」(7オ・1030⑧)

  そ2あれと2の給ハする御个しきをい可尓の給者する尓とあ
  やしくお1もひめくらす尓このひ免みや越可くお1ほ
  しあつ1可飛て2さるへき人あらはあつ1个て心や寿
  くよをもお1もひ者那連者やと2な2むお1ほしの給者す
  るとお1の1つ1可らも里きゝ給多よりあり个れハさや
  うのすち尓やとはおもひぬれと2布と心え可本にも1な2
  尓可はいらへきこえさせむたゝ者可/\しくも者へらぬ
  み尓ハよるへも1さふらひ可多くのミな2むと者可りそ2うし
  てやミぬねう者うな2とハのそ2きて見きこえていと
  あり可多くも1みえ給可多ちようい可那あ那めて多な2と
  阿つ1万りて起こゆるをお1いしらへるはいてさりと2も1可能」(7ウ・1030⑬)

  院の可者可りにお1者せし御ありさ万尓ハえな2すらひ
  きこえた万ハさめ里いとめもあやにこそ2きらよにも能し給
  し可な2といひしろふをきこしめして万こ2とにかれハ
  いとさ満こ2と那里し人そ2可しい万ハ又そ2能よにもねひ
  万さりてひ可るとはこれをいふへき尓やとミゆる尓本
  ひな2むいとゝく者ゝり尓多るうる者し多ちて者可/\し
  き可多に見れ盤いつ1くしくあさや可尓めもをよ者寿(寿$ぬ)
  心ちする越又うちと个て多者ふれことをもいひみ多
  れあそ2へハそ2能可多につ1个てハ尓るも1のな2くあい行つき
  な2つ1可しくうつくしきこ2とのな2らひな2らひ(な2らひ$)な2きこそ2よに
  あり可多个れな尓こ2とにも1さきのよお1しハ可られてめつ1ら可」(8オ・1031⑨)

  なる人のありさ満な2り宮のうちにお1ひいてゝていわ
  うの可きりな2く可な2しきもの尓し給日さ者可りな2
  て(+かし)つ1き身に可へてお1ほし多里し可と2心の万ゝ尓も1越こ
  らすひ个して廿可うちにハ納言尓もな2らすな2り尓き可し
  飛とつ1あ万りてやさい将尓て大将可遣多万へり个む
  そ2れ尓これハいとこよ那くすゝ見尓ためるはつき/\の
  このよ能お1ほえ能万さる那めり可し満こ2とに可しこき
  可多のさえ心もち井な2とはこれも1おさ/\お1とる満しく
  あや万りても1およす遣万さり多るお1ほえいとこ2と那めり
  可し(可し$)な2とめてさせ給日め宮のいと2うつ1くし遣尓てわ可く
0006【ひめ宮】-女三
  な2尓心な2き御ありさ満な2る越見多て万つ1り給尓も1みハや」(8ウ・1032②)

  し多て万つり可つ1者又可多お1ひな2らんこ2とをはみ可くしを
  しへきこえつ1へ可ら2む人のうしろやす可ら2むにあつ遣きこ
  え者やな2ときこえ給お1と那しき御免のと2ゝも1めしいてゝ
  御もきの本とのこ2と那との多満者するついて尓六条のお1とゝ
  の志きふ卿のミこのむ寿免お1ほし多て个むやうに
  この宮をあつ1可りて者くゝ万む人も可な2堂ゝ人のな可
  に盤あり可多しうち尓ハ中宮さ布らひ給つ1き/\の女御
  多ちとてもいとやむこ2と那き可きりも1能せらるゝに者可/\
  しきうしろミな2くてさやうの万しらひいとな2可/\な2らむ
  この権中納言のあそ2むの飛とりありつ1る本とにうち可す免て
  古そ2心ミる(る$)へ可り个れわ可个れと2いときやうさくにおひさ
  き多のも1し个れ(れ$)なる人尓こそ2あめるをとの給者す中納言」(9オ・1032⑪)

  者もとよりいと満め人尓てと2しこ2ろも可能わ多り尓心を可
  个て本可さ満尓おもひうつ1ろふへくも1者へらさり遣る尓
  そ能お1もひ可な2ひてハいとゝゆるく可多者へらし可能
  院こそ2な2可/\なをい可那る尓つ个ても1人をゆ可し
  くお1ほし多る心者多えすも1のせ2させ給な2れ所
  の中尓もやむこ2と那き御ね可ひふ可くて前さい
  院な2とをも1い万にわ春れ可多くこそ2きこえ給な2
  れと申すいてそ2のふりせぬあ多遣こそ2はいと2うし
  ろめ多个れと2ハの給者すれと2け尓あ万多のな2可に可ゝつ1らひ
  てめさ満しかるへきお1もひハありと2も1猶や可てお1やさ万に
  さ多め多る尓てさもやゆつりをきゝこ江(ゝこ江$聞え)満しな2ともお1本」(9ウ・1033④)

  しめすへし万ことにすこしもよつ1きてあらせむ
  と2お1も者む女こも多らはおな2しくは可能人のあ多り
  にこ所ふれ者ゝせ満本し个れいく者くな2らぬこのよ能あ
  ひ多はさ者可り心ゆくありさ満尓てこそ2すくさ満本
  し个れわれ女な2ら者お1な2しハら可ら2な1りと2も可な2ら
  すむつ1ひより那ましわ可ゝりしときな2とさな2むお
  ほえし万して女のあさむ可れむハいとこ2と者りそ2や
  と2の給者せて御心のうちに可むのきみ能御事も1お1ほしい
  てらるへしこの御うしろミともの中尓おも/\しき御めのと2
  のせうと2左中弁な2る可の院のし多しき人尓てと2しこ2ろ
  つ1可う万つ1るあり个りこの宮尓も心よせこ2と尓てさ布ら2へハ」(10オ・1033⑪)

  万いり多るにあ日ても能可多りするつ1いて尓うへな2むし可/\
  御个しきありてきこえ給し越可能院尓をりあらハも1
  らしきこえさせ給へみこ多ちハ飛とりお1者し万すこそ2
  盤れいのこと那連と2さ満/\尓つけて心よせ多て万つ1りな2尓
  こ2とにつ个ても御うしろみし給人あるは多のもし个
  な2りうへをゝき多てまつりて又万心尓お1もひきこえ給へき
  人もな2个れ盤越のらハつかう万つ1るとても1な2尓ハ可りのみや
  つかひ(ひ$へ)尓可あらむわ可心飛とつ1にしも1あらてお1のつ1可ら思
  飛の本可能こともお1者しまし可る/\しきゝこえもあらむと2き
  に盤い可さ満尓可はわつらハし可らむ御覧春るよにと2も可
  くも1この御事さ多満りたらハつかう万つ1りよくな2むあ」(10ウ・1034⑤)

  るへき可志こきすちと2きこゆれと女ハいとすくせさ多め可多
  く1お1者し万すも1能な2れハよろつ1にな2个かしく可くあ
  万多能御中にと2りわきゝこえさせ給尓つけても1人のそ2
  ねミあへかめるをい可てちりも1すゑ多て万つ1らしと2
  可多らふ尓弁い可なるへき御事尓可あらん院ハあやし
  き万て御心な1可く可り尓ても1みそ2め給へる人ハ御心と2万
  り多るをも1又さしも1ふ可ゝらさり(+个る)越も1可多/\につ1遣て
  多つねと2り給つ1ゝあ万多つとへきこえ給へれとやむこ2と
  な1くお1ほし多るは可きりありて日と可多な2めれ盤
  そ2れ尓こ2とよりて可ひな2个な2るす万ゐし給可多(+/\)こ2そ
  ハお1ほ可めるを御寿くせありてもしさやうにお1者し」(11オ・1034⑬)

  万すやうも1あらハいみしき人と2きこゆとも多ち那
  らひて越し多ち給こ2とは江あらしと2こ2そ2ハ越し
  者可らるれと猶い可ゝと者ゝ可らるゝこ2とありてな2むお1
  ほゆるさるはこのよ能さかえ春ゑのよにすきてみ尓
  心もとな2きこ2とはな2き越女の1すち尓てな2む人の
  もときをも1お1も(も$)ひわ可心尓もあ可ぬこ2とも1あるとな2ん
  つね尓うち/\能すさひこ2とにも1お1ほしの給ハすな2る个尓
  をの(+れ)ら可見多て万つる尓もさな2むお1ハし万す可多/\に
  つけて御可遣に可くし給へる人見な2そ2能人な2らす多ち
  く多れるき者尓ハも能し給者ねと2可きりある多ゝ人とも
  尓て院の御ありさ満尓な2らふへきお1ほえくし多るや者」(11ウ・1035⑥)

  お1者すめるそ2れ尓越な2しくハけ尓さもお1ハし万さはい可尓
  堂くひ堂る御あわひな2らむと2可多らふをめのと2又こ2と
  のつ1いて尓し可/\な2むな尓可しのあそ2むに本のめ
0007【しか/\なむ】-朱ニ申
  可し者へし可は可の院尓ハ可な2らすうけ个(个$)ひき申
  させ給てむと2しころの御本い可な2ひてお1ほしぬへき
  こ2と那るをこ那多の御ゆるしまことにありぬへくハつ1多<
  へきこえむとな2む申者へりし越い可なるへきこ2と尓可
  者ゝへらむ本と/\につ1个て人のきわ(わ=ハ)/\お1ほしわき万へつ1ゝ
0008【ほと/\につけて】-源ノ心ヲ云
  あり可多き御心さ満尓も1の志給な2れと2多ゝ人多に又可ゝつ1ら
  ひ思人多ちな2らひ堂るこ2とは人のあ可ぬこ2とにしハ」(12オ・1035⑬)

  へめるをめさ満しきこ2ともや者へらむ御うしろみのそ2
  み給人/\ハあま多ものし給めりよくお1ほしさ多め
  てこ2そ2よくハへらめ可きりな2き人ときこ2ゆれと2い万の
  よのやうと2てハミ那本可ら可にあるへ可しくてよのな可越
0009【ほからかに】-カシコキコト
  御心と2すくし給つ1へきもお1者し万すへ可めるをひめみや
  ハあさ満しくお1ほつかな2く心もと那くのミみえさせ給
  尓さ布ら婦人/\ハつ可う万つ1る可きりこ2そ2ハへらめおほ
  可多の御心越きてにし堂可ひきこえてさ可しきしも1
  人もな2(+ひ)きさふら婦こ2そ2多よりあるこ2とに者へらす(す$め)と2り多て
  堂累御うしろミものし給ハさらむハな2越心本そ2きわさ」(12ウ・1036⑥)

  にな2む者へるへきときこゆし可お1もひ多とるによりな2む
0010【しかおもひ】-朱詞
  みこ多ちのよつ1き多るありさ満ハう多てあわ/\しき
0011【よつきたる】-私ノ男ヲツコト
  やうにも1あり又多可きゝ者といへと2も1をんな2ハお1とこ尓み
  ゆる尓つけてこ2そ2くやし个那ることも1めさ満しき
  お1もひも1をのつ1可らうち万しるわさ那めれと2可つ1ハ心く
  るしくお1もひみ多るゝを万多さるへき人尓多ちをくれ
  て多のむ可遣と2もにわ可れぬるのち心を多てゝ世中尓
  すくさむこ2とも1む可しハ人の心多ひら可尓てよにゆるさる
  万しき本とのこ2とをハお1もひをよ者ぬものと2な2らひ多り
  遣むいまのよに盤すき/\しくみ多り可者しきこ2ともるい」(13オ・1036⑬)

  にふれてきこゆめり可しき能ふ万て堂可きおや能
  いゑ尓あ可められ可しつ可れし人のむす免の个ふハな2お/\
  しくゝ多れるきハの春きも1のと2も尓な2を多ちあさ
  む可れてな2き越やのおもてをふせ可けを者つ1可し
  むる多くひお1ほくきこゆるいひもてゆ遣はミ那お1な2
  な1(な1$)しこ2とな1り本と/\尓つ1个て春き(き$く)せな2といふな累
  こ2とはし里可多きわさな2れハよろつ1尓うしろめ
  堂くな2ん春へてあしくもよくも1さるへき人の1
  心尓ゆるし越き多る万ゝ尓て世中をすく寿ハすくせ/\
  尓てのちの世尓おとろへあると2きもみつ1可ら能あや」(13ウ・1037⑤)

  万ちにハな2らすありへてこよな2きさい者ひありめや
  春きこ2と尓なるおりハ可くても1あし可らさり个り
  と2ミゆれと猶多ち万ちふとうちきゝつ1个多る本とハ
  おや尓しられすさるへ起人もゆるさぬ尓心つ1可らのし
  のひわさしいて堂るな2む女の身に盤万すこ2とな2
  ききすとお1ほゆるわさ那るなお/\しき多ゝ人のな2可
  らひ尓て多にあ者つ1个く心つ1きな2きこ2と那里見つ1可ら
  の心より者那れてあるへきにも1あらぬをお1もふ心より
  本可に人尓も1みえす(す=△イ、△#)ゝくせの本とさ多められむな2むいと可
  る/\しくみのもてな1しありさ満/\(/\$)越しハ可らるゝこ」(14オ・1037⑫)

  と2那るをあやしくもの者可那き心さ満尓やとみゆ
  める越(越$)御さ満な2るをこれ可れの心尓万可せもてな2し
  きこ2ゆな1(な1=累)さやう那るこ2とのよにも里いてむこ2といとうき
  こ2とな1りな2とみすて多て万つり給ハむのちのよ越うし
  ろめ多遣尓お1もひきこえさせ多万へれハいよ/\わつ1らハ
  しく思ひあへりい万すこしもの1をも1思ひしり
  給本と満てみすくさむとこ2そはと2しころ年むし
  つ1るをふ可きほいも1とけすな2りぬへき心ちの春る尓
  お1もひもよ本されてな2む可能六条のお1とゝは个尓さ
  りと2も1ゝ能ゝ心えてうしろやすき可多はこよ那可りな2」(14ウ・1038④)

  むを可多/\にあま多ものせらるへき人/\をしるへき尓も
  阿らす可しとても1可くても人の心可らな2りのと2可尓お
  ちゐてお1ほ可多のよの1多めしと2も1うしろやすきか
  堂はな2らひな2くものせらるゝ人な1りさらてよろし可
  累へき人多れハ可り可はあらむ兵部卿の宮飛と可らは
  めやすしかしお1な2しきすち尓てこと(こと=コト)人と2わき万へ
  をとしむへき尓はあらねと2あ万りい多くな2よひよし
  めく本とにをもき可多をくれてすこし可ろひ多るお1ほえ
  やすゝみ尓多らむ猶さる人ハいとたのもし遣な2くな2むあ
  る又大納言のあそ2むのいゑつ1可さのそ2むな2るさる可多に」(15オ・1038⑪)

  もの万めや可那るへきこ2とにハあな2れと2さす可にい可尓そ2
  やさやうにお1しな2へ多るき者ゝ猶めさましくな2むある
  へきむ可しも可うやうなる江らひ尓ハな2尓こ2とも人尓こ2と
  那るお1ほえある尓こ2とよりてこ2そ2あり个れ多ゝ飛とへ尓
  ま多な2くもちゐむ可多者可り越可しこきこ2とに思ひさ
  多めむ盤いとあ可すくち越し可るへきわさ尓な2む右
  衛も1んの可みのし多にわふな2るよしな2いしの可み
  のものせられしそ2能人者可りなむくら井な2とい万
  すこしものめ可しき本とにな2り那ハな2と可はと2もお1も1
  ひよりぬへき越ま多と2しいとわ可くてむ个尓可ろひ多」(15ウ・1039③)

  累本とな2り堂可き心さし布可くてやもめ尓てす
  くしつ1ゝい多くしつ1万里思ひあ可れる遣しき人尓は
  ぬ个てさえ那とも1こ2とも1な2くつ1ゐ尓ハよの可多めとな2るへ
  き人な2>れハゆく春ゑも多のもし遣れと2猶又この多め
  にと2お1もひ者てむ尓は可きりそ2あるやと2よろつ1尓お1
  ほしわつ1らひ多り可うやうにもお1ほしよらぬあねみや
  多ちをハか个てもきこえな2やまし給人もな2しあや
  しくうち/\にの給ハすゑの(ゑの$る)御さゝめきことも1の越の1つ1
  可ら飛ろこりてこゝをつ1くす人/\お1ほ可り个りお
  ほきおとゝもこの衛門の可みのい万ゝて飛とりのみあり」(16オ・1039⑩)

  てみこ多ちな2らすハ江しと2お1もへるをかゝる御さ多免と2
  も1いてきたな2累おりにさやうにもお1もむ个多て万つりて
  免しよせられ多らんときい可者可りわ可多免尓も1めむ本
  くありてう連し可らむと2お1ほしの給てな2いしの可む
  のきみ尓は可能あねき多の可多してつ1多へ申給な2り
0012【かのあねきたのかた】-柏木ノ母朧ノアネ
  个りよろつ1可きりな2きこ2との者越つ1くしてそ2うせさせ
  御个しき多万者らせ給兵部卿宮は左大将のき多能
  可多越きこえ者つ1し給てきゝ給らんところも1あり可多
  本な2らむこ2とはとえりすくし給にい可ゝハ御心の多ゝ(多ゝ$うこ可)さらむ
  可きりな2き(き$く)お1ほしいられ多りと2う大納言ハと2しころ院」(16ウ・1040②)

  のへ多う尓て新(新=シ)多しき(き$く)つ1可う万つ1里てさふらひな2れ尓
  多る越御山こもりし給な2むのちよりとこ2ろな2く心本
  そ2可るへきに古の宮能御うしろみ尓こ2とよせて可へりみ
  させ給へく御个しきせちに多満ハり給な2るへし権中納言
  も可ゝるこ2とゝも1越きゝ給尓人つ1て尓も1あらすさハ可り
  お1もむ个させ給へりし御个しきをみ多て万つ1り
  てし可は越の1つ1可らたよりにつ1遣てもらしきこし
  めさることもあらはよもゝて者那連てはあらし可し
  と2心と2きめきもしつ1へ个れと女君のい万者とうちと2
  个て多のミ給へるをと2しこ2ろつ1らき尓もこ2とつ1遣つ1へ
  可りし本と多に本可さ満の1心もな2くてすくしてし越あ」(17オ・1040⑨)

  やにく尓いまさらに多ちかへり尓者可に物をやお1も者せ
  きこえむな2の免な2らすやむこ2とな2き可多にかゝつ1らひ
  な2はな2尓こ2ともお1もふ万ゝな2らてひ多りみきにやす可らす
  ハわ可身もくるしくこそ2ハあら免な2ともとよりすき/\
  し可らぬ心な2れハおもひしつ1めつ1ゝうちいてねと2さす
  可尓本可さ満尓さ多万り者て給者むも1い可にそ2やお1ほえ
  てみゝ者と満り个り春宮尓もかゝるこ2とも1きこしめ
  してさしあ多り多る多ゝい万のこ2とよりものちのよの
  多免しと2も1なるへきこ2と那(+ルヲヨクオホシメシメクラスヘキ事也)り人可らよろしとても1多ゝ
  人者可きりあるを猶志可お1ほし多つ1こ2とな2らは可能六条」(17ウ・1041②)
0013【人】-ウト

  院尓こそ2お1やさ満尓ゆつ1りきこえさせ給ハめと2な2んわさ
  と2の御せうそ2こニはあらねと2御个しきあり个るを万ちき
  可せ給ても1け尓さるこ2とな2りいとよくお1ほしの多満者せ
  多りと2いよ/\御心堂ゝせ給て万つ1可の弁してそ2かつ1/\
  あな2いつ1多へきこえさせ給个るこの宮の御こ2と可くおほ
  しわつ1らふさ満盤さき/\もミ那起ゝお1き多満へれハ
  心くるしきこ2とにも1あ那る可那さ者ありとも院の御よ
0014【心くるしき】-源心
  のゝこりすくな2しとてこゝにハ(ハ=も)ま多いく者く多ち越く
  れ多てまつるへしとて可その御うしろの事をハうけと2り
  きこえむ个尓し多いをあや万多ぬ尓てい万志者しの」(18オ・1041⑨)

  本とものこりと2満る可きりあらはお1ほ可多につ1遣ては
  いつ1れのみこ多ち越も1よそ2き(き$)尓きゝ者那ち(+多)て万つ1る
  へき尓もあらぬ(ぬ$子)と2又かくと2りわきてきゝをきて(て$)多て万
  つ1りてむ越ハこ2と尓こ2そ2盤うしろみミきこえめとお1もふ
  越そ2れ多にいとふ定な2るよのさ多免な1さなりやと2の
0015【ふ定】-不定
  給て万してひとつ1尓堂の万れ多て万つ1るへきすちに
  むつ1ひな2れきこえむこ2とはいとな2可/\にうちつゝきよ越
  さらんきさみ心くるしくみつ1可らの多め尓もあさ可ら
  ぬ本多しにな2むあるへき中納言な2とはと2しわ可く可ろ/\
  しきやうな2れと2ゆくさきとをくて人可らも1つい尓おほ」(18ウ・1042②)

  や遣の1御うしみと2も1な2りぬへき越飛さきな2めれハさも
  お1ほしよらむ尓な2と可こよな2可らむされと2いとい多く
  万免多ちてお1もふ日とさ多万りにてそ2あ免る(る#れ)盤そ2
  れ尓者ゝ可らせ給尓やあらむな2との多万ひてみつ1可ら
  はお1ほし者那れ多るさ満なる越弁はお1ほろ遣の
  御さ多免尓も1あらぬをかくの多万へ者いと2越しく
  くち越しくもお1もひてうち/\尓お1ほし多ちに多
  るさ満な2とく者しくきこゆれ盤さす可にうちゑ見
  つ1ゝいと可な2しくし多て万つり給みこな免れハあな2
  かちに可くきし可多ゆくさきの堂とりも1ふ可き」(19オ・1042⑧)

  な2めり可しな2多ゝうちにこそ2多て万つり給者め
  やむこ2と那き万つの飛と/\お1者すといふこ2とはよしな2
  きこ2と那里そ2れ尓さ者るへきこ2とにも1あら寿可な2ら
  すさりとてすゑの人おろ可那るやうもな2しこ院
  の御時尓お1ほきさきの者うのハし免の女御尓ていき
0016【いきまき】-威勢ノ心
  万き給し可とむ遣のすゑ尓万いり給へりし入道の
  宮尓し者しハ越され給尓き可しこのみこの御ハゝ
0017【このみこ】-女三ノコト
  女御こそ2ハ可の宮の御者ら可らにものし給个め可多ち
  も1さしつ1きにハいとよしとい者れ給し人な2りし可」(19ウ・1042⑭)

  はいつ1可多につ遣ても1このひ免宮をしな2へて
  のき者尓ハよもお1者せし越な2といふかしくはおも
  ひきこえ給へしと2しもくれぬ春さく院尓ハ御心ち
  那をおこ多るさ満尓もお1ハし万さねハよろつ1あは
  堂ゝしくお1ほし多ちて御も1(+き)のこ2とはお1ほしいそ2く
  さ満きし可多ゆくさきあり可多个那る万ていつ1くし
  くのゝしる御しつ1らひハかへ殿のにしお1もて尓御長(御長$)御
0018【かへ殿】-カヤノ木ニテ作タル所
  き丁より者しめてこゝの1あや尓しき万せさせ給
  者春もろこしのきさきの可さりをお1ほしやりてうる
  ハしくこ2と/\しく可ゝやく者可りと2ゝのへさせ給へ」(20オ・1043⑥)

  り御こしゆひ尓ハお1ほきおとゝ越可ねてよりきこえ
  させ給へり个れハこ2と/\しくお1ハする人尓て万いり尓くゝ
  お1ほし遣れと2院の御事越む可しよりそ2むき申給
  者ねハ万いり給い万ふ多所の大臣多ちそ2のゝこり可む
0019【ふた所の大臣】-左右大臣
  堂ちめな2とはわ里な2きさ者りあるもあな2可ち尓
  ためらひ多す遣つ1ゝ万いり給みこ多ち八人殿上人
  者多さらにも1い者春うち春宮のゝこらすまいり
  つ1とひてい可めしき御いそ2きのひゝきな2り院の御
  こ2とこの多(多#)多ひこそ2と2ちめな2れとみ可と春宮をハ」(20ウ・1043⑫)

  しめ多て万つりて心くるしくきこしめしつ1ゝくら
  人と2ころをさめ殿のからも1(も1$)もの1と2もお1ほく多て万つ1
  らせ給へり六条院よりも1(+御トフラヒイトコチタシ送リ物トモ)人/\のろく尊者の大臣能
0020【尊者】-コシユイノ人ヲ云
  御ひきいても1のな2と可の院よりそ2多て万つ1らせ給遣
  累中宮よりも1御さうそ2くゝしの者こ心こ2と尓て
0021【中宮】-秋好
  うせさせ給て可能む可しの御くし阿遣の1くゆへ
0022【むかしの御くしあけ】-コレハ斎宮ニ立給シ時ノ具也
  あ累さ満尓あら多免くハへてさす可にもとの心者江
  も1うしな2者春そ2れとみせてそ2のひ能ゆふつ1可多
  たて万つ1れさせ給宮のこん(+の)す个院の殿上尓もさふら」(21オ・1044③)
0023【宮】-中宮
0024【院】-朱雀ノコト


  ふを御つ1可ひ尓て飛免みやの御可多に万いらすへく
  能多万ハせつれとかゝるこ2とそ2中尓あり个る
    さしな2可らむ可し越いまにつ1多ふれは
0025【さしなから】-サナカラ也
  た万のをくしそ2可みさひ尓个る院こらんしつ1
  个てあ者れ尓お1ほしいてらるゝこ2ともあり个りあ
  江も1能个しうハあらしと2ゆつ1りきこえ給へる本
  と2け尓お1も多ゝしき可むさしな2れハ御可へりも1
  む可しのあハれをハさしお1きて
    さしつきにみるも1の尓も可よろつ1よ越つ1个の
0026【さしつきに】-朱
  越くしの可ミさふる万てとそ2い者ひきこえ給へる」(21ウ・1044⑧)
0027【かみさふる】-末ヲ祝心

  御心ちいとくるしき越ねむしつ1ゝお1ほしおこし
  てこの御いそ2きハてぬれハ三日すくしてつい尓御く
  しお1ろし給よろしき本との人のうゑ尓て多尓
  いまはと2てさ満か者るは可なし个なるわさな2れハ
  ましていとあ者れ个尓御可多/\も1お1ほし万とふ
  な2いしの1可んの君者つとさふらひ給ていみしくお
  ほしい里多る越こしらへ可ね給てこを思道者
  可きりあり个り可くお1もひしみ給へるわ可れの多
  へ可多くも1ある可那とて御心ミ多れぬへ个れと2あ
  那可ちに御个うそ2くに可ゝり給て山のさすより」(22オ・1045③)

  者し免て御いむこ2とのあさり三人さ布らひて
0028【御いむこと】-戒法
  ほう布くなと多て万つ1る本とこのよ越わ可れ給
0029【ほうふく】-法服 衣ノコト
  御さ本うい見しくお1ほしいり多る越こしらへか
0030【いみしくおほし】-「いみしくおほし以下削除符号
  ね給てこを思道者可きりあり个り可くお1もひし
  み給へるわ可れの多へ可多くもある可那とて御心見多
  れぬへ个れと2あ那可ちに御けうそ2くに可ゝり給て山
  のさすより者しめて御いむこ2とのあさり三人さふら
  ひてほう布くな2と多てまつ1る本とこのよ越わ可れ
  給御さ本うい見しく可な2し个ふはよをゝもひす万
0031【御さほう】-」給御さほうマデ削除符号
  し多るそ2う多ちな2と多にな2ミ多も1えとゝめね盤」(22ウ・1045⑤)

  万して女宮多ち女御可ういこゝらのおとこ女可み
  しも1ゆ春りみちてな2きとよむ尓いとこゝろあハ
  堂ゝしうかゝらてしつ1や可な2累ところ尓や可て
  こもるへくお1ほし万うけゝ累本い堂可ひてお1ほし
  めさるゝも1堂ゝこのお1さな2き宮尓ひ可されてと2
  お1ほしの給者すうちより者しめ多て万つ1りて御
  と2布らひのし遣さいとさらな2り六条院もすこし
  御心ちよろしくと2きゝ多て万つらせ1給て万いり給
  御多う者りの1みふな1とこそ2みな2お1な2しこ2とお1り
  ゐの1み可とゝ飛としくさ多満り給へれと2まこ2との太上」(23オ・1045⑪)

  天王のきしきに者う遣者り給者寿よのもてな2
  しお1もひきこえ多るさ満な2と2は心こ2と那連と2ことさ
  らにそ2き給てれいのこ2と/\し可らぬ御くる万に多て万つ1
0032【そき給て】-省
  りて可ん多ちめな2とさるへきか(+き)りくる万尓てそ2つ可う
  万つり給へる院尓はいみしく万ちよろこひきこえ
  させ給てくるしき御心ち越お1ほしつよりてお1ほん
  多いめむありうるわしきさ万な2らす多ゝお1ハし万す
  可多にお1ましよそ2ひく1者へていれ多て万つり給(+カハリタマ)へる
  御ありさ万見多て万つ1り給尓きし可多ゆくさきく
  れて可な2しくと2め可多くお1ほさるれハと2み尓もえ多」(23ウ・1046③)

  めらひ給者すこ院尓をくれ多て万つりしころ本ひ
0033【こ院に】-源
  よりよのつねな2くおもふ給へられし可はこの可多の
  ほい布可く春ゝみ者へり尓し越心よはくお1もふ多
0034【ほい】-出家
  満へ多ゆ多ふこ2とのミ侍つ1ゝつゐ尓可くみ多て万つ1り
  な1し者へる万てをくれ(+多て万つり)者へりぬる心の1ぬるさ越
  者つ1可しくおもふ給へらるゝかな2身にとりてハこ2とに
  もある満しくお1もふ多満へ多ち者へるおり/\あ
  る越さらにいとしのひ可多きこ2とお1ほ可りぬへきわ
  さ尓こそ2者へり个れとな2くさめ可多くお1ほし
  多里院もゝの心本そ2くお1ほさるゝ尓江心つ1よ可らす」(24オ・1046⑨)

  うちし本れ給つる(つる$つ1ゝ)い尓しへいまの御もの可多りいとよ
  者け尓きこえさせ給て个ふ可あす可とお1ほえ侍つ1ゝさ
  す可尓本とへぬるをうち多ゆミてふ可き本いの者しにて
  もと2けすな2りな1むこ2とゝお1もひをこし(+て)な2む可くても1
  の1こり能よ者ひな2くはお1こ那ひ能心さしも1可な2ふ
  満し遣れと2万つ1可里尓ても1のとめ越きて念仏を多に
  とお1もひ者へる者可/\し可らぬみ尓ても1よ尓な1可らふる
  こ2と堂ゝこの心さしにひきと2ゝめられ多るとお1もふ給
  へしられぬ尓しも1あらぬをい万ゝてつ1と2めな2きをこ
  多り越多にやす可らすな2むとてお1ほし越きて多るさ」(24ウ・1047②)

  満な2とくハしくのたま者するついて尓女みこ多ち越
  あ万多うちすへ(へ=て)し者へるな2む心くるしきな2可にも又お
  もひゆつ1る飛とな2き越はと2りわきうしろめ多くみ
  わつ1らひハへるとて万本尓はあらぬ御个しき心くるしく
  み多て万つり給御心のうちにも1さす可にゆ可しき御あ
0035【さすかに】-源ノ女三ヲ思コト
  りさ満な2れハお1ほし春くし可多くて个尓たゝ人より
  も1かゝる春ち尓はわ多くしさ万の御うしろみ
  な2きはく1ち越しけな2るわさ尓那む者へり遣累
  東宮可くてお1ハし万せはいと可しこき春ゑのよの1万うけ
  のきみと2あ免のし多の多のみところ尓あふきゝこえ
  さするを万してこのこ2とゝきこえを可せ給者んこ2とは」(25オ・1047⑨)

  飛とこ2とゝしてお1ろ(+そ2)可に可ろ免申給へきニハへらねハ
  さらにゆくさきのこ2とお1ほしな2やむへきにも者へら
  ねとけ尓こ2と可きりあれハお1ほや遣と2な2り給よの1
  万つりこ2と御心尓可な2ふへしと2はい飛な可らをんな2の
  御多免にな2尓ハ可りのけさや可なる御心よせあるへ
  きにも1者へらさり个りすへて女の1御多めにハさ満/\
  万こ2との御うしろ見と2すへきものハ猶さるへきすち
  尓ちきり越可ハしえさらぬこ2とに者くゝみきこゆる御(御$)
  御万もりめ者へるな2むうしろや春可るへきこ2とに者へ
  るを猶しひてのち能よの御う多可ひのこるへくハよろ」(25ウ・1048①)

  しき尓お1ほしえらひてし能ひてさるへき御あ
  つ可りをさ多免を可せ給へき尓な2む者へなると2そ2う
  し給さやうにお1もひよるこ2と者へれとそ2れも可多き
0036【さやうに】-朱詞
  こ2とにな2むあり遣累い尓しへの多めし越きゝ侍尓1も1
  よ越多もつ1さ可りの見こに多に人をえらひてさるさ
  まのことをし給へる多くひお1ほ可り个り万して可く
  い万者と2この世越者那るゝき者にてこ2と/\しくお1もふ
  へき尓1も1あらねと2又し可春つ1る中尓もすて可多きこ
  と2阿りてさ満/\尓お1もひわつ1らひ侍本とにや万ひハ
  越も里ゆく万多と2り可へ春へき尓もあらぬ月ひの春」(26オ・1048⑦)

  きゆ个は心あわたゝしくな2む可多者らい多きゆ
  つ1りな2れとこのい者けな2き内新王飛とりわきて
  者くゝみお1ほしてさるへきよす可をも御心尓お1ほしさ
  多めてあつけ給へときこえ満本しきを権中納言な2と
  の飛とりも能しつ1る本とにすゝみよるへくこそ2あり
  个れお1ほい万うち君尓せんせられてね多くお1ほえ
  者へるときこえ給中納言のあそ2む万めや可な2る可多
0037【中納言のあそむ】-源
  はいとよくつ1可う万つりぬへく者へるをな尓こ2とも万多
  あさくて多とりすく那くこそ2者へらめ可多しけな2くと2も
0038【たとりすくなく】-タヨリスクナキ心也
  ふ可き心尓てうしろみきこえさせ者へらん尓お1者し」(26ウ・1048⑭)

  万すお1ほむ可遣尓可者りてハお1ほされし越多ゝゆ
  くさきみし可くてつ可う万つりさすこ2とや者へらむ
  と2う多可ハしき可多のみな2む心くるしく者へる
  へきと2うけ飛き申給つ1よにい里ぬれハあるし
  の院可多も1万らうと2の1可む多ち免たちもみな2
  御前尓て御あるし能こ2とさうし物尓てうる者し<
  可らすな満め可しくせさせ給へり院の御万へ尓せん
  かうのかけ者(+ん)に御者ちな2とむ可しに可ハりてまいる
  を人/\な2ミ多をしのこひ給あハれなるすちのこ
  と2ゝもあれと2うるさ个れハかゝす夜ふけて可へり給」(27オ・1049⑥)

  ろくと2も1つき/\尓給へ多う大納言も1御をくり尓万
  い里給あるしの院者个ふのゆきにいとゝ御風く者ゝ
  りて可きみ多りな2やましくお1ほさるれとこの
  宮の御事きこえさ多めつる越心やすくお1ほし
  个り六条院者な2万心く1るしうさ満/\お1ほしみ
  多るむらさきのうへも可ゝる御さ多めなむと可ねて
  も1本のきゝ給个れとさしも1あらし前さい院をも
  ねむころ尓きこえ給やうな2(+里)し可とわさとしも1お1ほ
  しと2け春な里尓しをな2とお1ほしてさるこ2とも1や
  あるともと2ひきこえ給者すな尓心もな2くてお者春る」(27ウ・1049⑫)
0039【なに心もなくて】-源ノ心

  尓いとおしくこの事をい可にお1ほさむわ可心者つ1ゆも
  可者るましくさるこ2とあらん尓つ1个てハな2可/\いと2ゝ
  布可さこそ2万さらめみさ多め給者さらむ本とい可に
  思ひう多可ひ給者むな2とや春可らすおほさるいまの
  としころと2な2りてハ万して可多み尓へ多てきこえ給事
  那くあ者れなる御中な2れハしハし心尓へ多てのこ
0040【御中なれは】-紫トノコト
  したるこ2とあらむも1いふせき越そ2のよはうちやす
  ミてあ可し給つ1又のひゆきうち布りそ2らの个し
  きも1ゝのあ者れ尓春き尓し可多ゆくさきの御も1の1可
  堂りきこえ可者し給院の多能も1し遣那くな2り給尓」(28オ・1050④)
0041【院】-源

  たる御とふらひ尓万いりてあハれなるこ2とゝも1のあり
  つ1る可な2女三宮の御事をいとすて可多け尓お1ほし
  てし可/\な2む能多満者せつけし可は心くるしくて江
  きこ江いな2ひ春な2り尓し越こ2と/\しくそ2人盤いひ
  な2さむ可しいまはさやうのこ2ともうゐ/\しくすさ
  満しくお1もひな2り尓多れハ人つ1て尓遣しき者万
  せ給し尓ハと2可くの可れきこえしを多いめんのついて尓
  心ふ可きさ満なるこ2とゝも1越の給つ1ゝ遣しにも1(も1$者)えす
  く/\しくも可へさひ申さてな2むふ可き御山すミ尓
  うつ1ろひ給者む本とにこそ2ハわ多し多て万つ1らめ」(28ウ・1050⑪)

  あちきな2くやおほさるへきいミしきこ2とありと2も
  御(御=御)多めあるより(より$世尓)可ハるこ2とはさらにある満しきを心
  な2をき給そ2よ可の御多めこそ2心くるし可らめそ2れも
  可多はな2らすもてな2してむ多れも/\のと2可尓てすく
  し給ハゝな2ときこえ給者可那き御すさひこ2とを多尓
0042【御すさひこと】-スキ心
  めさ満しき△△(△△#もの)におほして心や春可らぬ御心さ満な2
  れハい可ゝお1ほさむとお1ほ春尓いとつれな2くてあ者れ
0043【いとつれなくて】-紫体
0044【あはれなる御ゆつりに】-詞

  なる御ゆつ1り尓こそ2あなれこミ(ミ=古ゝ)尓ハいかなる心をゝき
  多て万つ1るへき尓可めさ満しく可くてな2とゝかめらる万
  しくハ心や春くても1者へな2むを可の者ゝ女御の御可多さ」(29オ・1051③)

  満尓ても1うと2可らすお1ほしかす満へてむやと2ひけ
  し給をあ万り可うゝちとけ給御ゆるしも1い可な2れ
0045【あまりかう】-源
  ハと2うしろめ多くこそ2あれ万こ2とはさ多尓お1ほし
  ゆるいてわれも人も1心えてな2多ら2可にもてな2しすく
  し給ハゝいよ/\あハれ尓な2む飛可こ2ときこえな2と
  せむ人のこ2ときゝいれ給な2すへてよの人のくちといふ
  ものな2む多可(+い)ひいへ(へ=ツ)るこ2とと2もな2く越のつ1可ら飛とのな2
  可らひな2とうちともな2く越のつ1可ら(ともな2く越のつ1可ら$)本をゆ可みお1(+も)ハす
  なることいてくるも1のな(+め)るを心飛とつ1尓しつ1めてありさ
  満尓し多可ふな2むよき万多きにさ者きてあいな2きも1」(29ウ・1051⑩)

  のうらみし給な2といとよくをしへきこえ給心のう
0046【心のうち】-紫
  ち尓も1可くそ2らよりいてき尓多るやうなるこ2とにての
  可れ給可多きを尓くけ尓も1きこえなさむ(む$し)わ可心尓者ゝ
  かり給ひいさむるこ2とにし多可ひ給へきをの可と2ちの
  心より越これる个さう尓もあらすせ可るへき可多な2きもの
  可らおこ可満しく思ひむ寿本をるゝさ満よ(+の)ひとにもり
  きこえし志きふ卿の宮のお1ほき多の可多つね尓う遣
0047【うけはしけなる】-ノロウ心
  者し遣なるこ2とゝも1をの給ひいてつゝあちきな2き大将の
  御事尓てさへあやしくうらみそ2ねミ給な2る越可や
  う尓きゝてい可尓いちしるく思ひあハせ給者むな2と越」(30オ・1052②)
0048【越ひらかなる人】-ヲトナシキ心

  ひら可なる人の御心といへと2い可て可は可者可りのく満は
  な2可らむい万者さ里と2もとのミわ可身をおもひあ可り
  うらな2くてすくし个るよの人わらへな2らむこ2と越し
  多尓は思ひつゝけ給へと2いとお1ひら可尓のミも1てな2し給
  へりと2しも1可へりぬ朱雀院尓はひめ宮六条院尓う
  つ1ろひ給者む御いそ2き越し給きこえ給へる人/\い
  と2くちお1しくお1ほしな2遣くうちにも御こ2ゝろ者へあり
0049【うちにも御こゝろはへあり】-内裏ニモ女三ヲホシクオホシタリシ也
0050【御こゝろ】-心

  てきこえ給个る本とに可ゝる御さため越きこしめして
  お1ほしと2満り尓个りさる(る$)ハこ2としそ2よそ2ちにな2り給个れ
  は御可能事お1ほや遣尓もきこしめしすくさす世中の」(30ウ・1052⑨)

  いと那見尓て可ねてよりひゝくをこ2とのわつ1らひお1ほ
  くい可めしき事ハむ可しよりこのミ給者ぬ御心尓て
  み那かへさひ申給正月廿三日子のひな2るに左大将殿
  のき多の1可多わ可な2まいり給可ねて个しきもゝらし
  給者ていといたくしのひてお1ほし万うけ堂り个れハ
  尓者可にてえいさめ可へしきこえ給者すし能ひ多れ者(者$と2)
  さハ可りの1御いき本ひなれハわ多り給(+御)きしきな2といとひゝ
  きこ2とな2りみな2ミのお1とゝの尓し能者那ちいて尓お1満
  しよそ2ふ屏風可へしろより者しめあ多らしく
  者こ(こ$ラ)ひしつ1らひ(ひ$)ハれ多りうるハしくいしな2とは多て」(31オ・l1053)

  寿御ちしき四十枚御しとねけうそ2くな2とすへて2
0051【御ちしき】-地敷 唐筵也
  そ2の御(+く)と2もいときよらにせさせ給へりらてんのみつ1し
  布多よろひ尓御ころも者こよ(+徒)すへてな2つ1ふゆの御
  さう寿く可うこく春りの者こ御すゝりゆ春るつ1き可ゝ
0052【ゆするつき】-ヒン水入ル物也
  遣の者こな2とやうのも1の1うち/\きよら越つ1くし給へり
  御可さしの多い尓ハちむし多むをつくりめつ1らしきあや
0053【御かさしのたい】-造花也挿頭也老ヲフセク心也
0054【あやめをつくし】-木ノモクナトノコト又物ノモン也

  めをつ1くしお1な2しき可ねをもいろつ1可ひな2し多る
  心者へありい万め可しくかむのき(+ミ)ものゝみやひ布可くか
0055【みやひふかく】-ユウヒナルコト
  とめき給へる人尓てめなれぬさ満尓しな2し給つる(る=リ)
  お1ほ可多のこ2とをはこ2とさらにこ2と/\し可らぬ本となり人/\」(31ウ・1053⑧)

  万いりな2とし給てお1ましにいて給と2て可むのきみ
  に御多いめんあり御心のうち尓はい尓しへお1ほしいつ1る
  こ2とも1さ満/\なり个む可しいとわ可く(いとわ可く$いとわ可く)きよらにて可く
  御可な2といふこ2とはひ可ゝそ2へ尓やと2お1ほゆるさ満のな2万
0056【ひかゝそへ】-四十ナトヨリ若キ也
  め可しく人のお1や遣な2くお1者し万す越めつ1らしくて
  と2し月へ多てゝ見多て万つり給ハいと者つ1可し个れと
  猶けさや可なるへ多てもなくて御もの可多里きこえ可
  ハし給おさ那きゝみも1いとうつ1くし(+く)てものし給可むの
  きみハうちつ1ゝきても御覧せら2れしとの給个るを大将
  かゝるついて尓多に御覧せさせむと2てふ多りおな1し」(32オ・1054①)

  やうにふりわ遣可みのな2尓心な2きなをしす可多と2も
0057【ふりわけかみ】-玉カツラノ子二人
  尓てお1ハすゝくるよ者ひも1みつ1からの心尓はこ2とにお1
0058【すくるよはひも】-源心
  もひと2可められす堂ゝむ可しな2可らのわ可/\しきあ
  りさ満尓てあら多むるこ2ともな2きを可ゝるすゑ/\能も
  よ越し尓な2むな2万ハし多な2き万てお1もひしらるゝ
  お1りも者へり个る中納言のいつ1し可と2万うけ多なるを
  こ2と/\しく思ひへ多てゝ万多みせす可し人よりこ2とに
  可そ2へと2り給个るけふのねのひこそ2なをうれ多遣れ
  志ハしハおいをわ春れても1者へるへきをと2きこえ給可む
  のきみもいとよくねひ万さりもの/\しき遣さへそ2ひ」(32ウ・1054⑦)

  てみる可ひあるさ満し給へり
    わ可者さ寿能へのこ万つ1を飛きつれてもとの
0059【わかはさす】-内侍
  い者ねをいの1る遣ふ可那と2せめてお1と那ひきこえ給
  ちんのお1しきよつ1して御わ可那さ万者可り(+万)いれり御可ハら
  遣とり給て
    こ松者ら春ゑのよ者ひ尓飛可れてや能へのわ可な2
0060【こ松はら】-源
  も1と2し越つむへきな2ときこえか者し給て可む多ちめ
  あま多ミ那ミの飛さし尓1つ1き給しきふきやうの宮ハ
  万いり尓くゝお1ほし个れと2御せうそ2こあり遣る尓可く
  し多しき御な2可ら2ひ尓て心あるやうなら2むも1飛んな2く」(33オ・1055①)

  て飛多个てそ2わ多り給へる大将のし多り可本尓て可ゝ
0061【大将のしたりかほにて】-式部卿ノ心
  累御中らひ尓うけ者りてものし給も1け尓心やまし
  个な1累わさ那めれと御む万このきみ多ちはいつ1可多尓
  つけてもをり多ちてさうやくし給こも1のよそ2え(△&え)多お
  りひ(ひ=ウ)つ1も1のよそ2ち中納言をハしめ多て万つりてさるへき
  可きりと2りつゝき多満へり御可者らけく多りわ可那のお1ほ
  むあつ1い(い$)も1の万いるお1万へ尓ハちんの可遣者んよつ1お1ほ
0062【あつもの】-カンニシタル也
  むつきと2もな2つ1可しくい万めき多る本と尓せられ多里
0063【つきとも】-器
  朱雀院の御くすりのこ2とな2を多ひらき者て給者ぬ尓
  より可く人な2とは(+めさす御布えな2とお1本きお1とゝのそ2の)可多はとゝのへ給てよのな可にこの御か」(33ウ・1055⑧)

  より又めつ1らしくきよらへ(へ$ツ)くすへき事あらしと2の給
  て春くれ多るねの可きり越可ねてよりお1ほし万うけ
  多り个れハし能ひや可尓御あそひありと2り/\尓多て
  まつる中尓わこむハ可のおとゝの第一尓飛し給个る
  御こ2とな2りさるも1のゝ上すの心をと2ゝめてひきな2らし
  給へるねいとな2らひな2き越こ2と人ハ可き堂て尓くゝし
  給へハ(+衛門の可ミのか多くいな2ふるをせめ多万へハ)个尓いとお1もしろくおさ/\をとる満しくひくな2尓
0064【いなふる】-△△
  こ2とも上寿のつきといひな2可ら可くしも1えつ(+可)ぬわさそ2
  可しと2心尓くゝあハれ尓人/\お1ほす志らへ尓し多
  かひてあとあるてと2もさ多万れるもろこしのつ1る(る$タ)へとも2」(34オ・1056①)
0065【あとあるてとも】-伝タル手ノコト

  はな可/\多つねしるへき可多あらはなるを心尓万可
  せて多ゝかきあハせ多るす可ゝき尓よろつ1のものゝね
0066【すかゝき】-和琴計ニアルコト
  と2ゝのへられ多る者多へにお1もしろくあやしき満て
  ひゝくちゝおと2ゝはこ2とのをもいとゆる尓ハりてい多うく
  多して志らへひゝきお1ほくあハせてそ2可きな2らし給
  これ者いとわらゝかにの本るねのな2つ1可しくあい行
  つき堂るをいと可うしもはきこえさりし越と2み
  こ多ちも1をとろき給きむハ兵部卿宮ひき給この
  御こと(こと$琴)ハきやう殿の御も1の尓て多い/\尓多い一のな2ありし
0067【きやう殿】-宜陽殿
  御こ2とをこ院の春ゑつ1可多一品宮のこのミ給こ2と尓て」(34ウ・1056⑧)
0068【こ院】-桐ノコト
0069【一品宮】-大后御腹


  多まハり堂満へり遣る越このをりのきよらをつ1くし
  堂満者んとする堂めおとゝの申給者る(る$り)給へる御つ1多へ/\
  越お1ほす尓いとあハれ尓む可しの事もこ飛しくお1
  ほしいてら2るみこもゑひな2きえと2ゝめ給ハす御个し
  きと2り給てきむハおまへ尓ゆつ1りきこえさせ給も1のゝ
0070【おまへに】-源ノコト
  あハれ尓江(江=エ)すくし給ハてめつ1らしきも1の飛とつ1者可りひ
  き給尓こ2と/\し可らねと可きりな2く越もしろきよの
  御(+あ)そ2ひな2りさう可の人/\み者しにめしてす春くれ多
  るこゑの可きりい多して返(+リ)こゑ尓なるよのふ遣ゆく
0071【返りこゑ】-呂ノ律ニナルヲ云
  万ゝ尓も1能ゝしらへと2もな2つ1可しくか者りてあ越」(35オ・1056⑭)
0072【あ越やき】-\(合点)

  やきあそ2ひ給ほとけ尓ねくらのうくひすおとろ
  きぬへくいみしくおもしろしわ多くしこ2とのさ
  万尓しな2し給てろくな2といと経さくに万うけられ
  多り个りあ可月尓可むのきみ返給御をくり物な2とあり遣
  里可うよ越寿つるやう尓てあ可しくらす本とにと2し月
0073【かうよ越】-源
  のゆくゑもしらすかをなるをかう可そ2へしら勢多
  万へる尓つけてハ心本そ2くな2むと2き/\ハをい(+や)万さ
  るとみ給くらへよかし可くふるめ可しきみのと2ころせ
  さにお1もふ尓し多可ひて多いめんな2きもいとくち越
  しくなむな2ときこえ多万ひてあ者れ尓もを可しく」(35ウ・1057⑦)

  も1おもひいてきこえ給こ2とな2きにしも1あらねハ
  な可/\本の可尓てかくいそ2きわ多り給をいと2あ可す
  くち越しくそ2お1ほされ个る可むのきみも満こ2とのを
  やをハさるへきちきり者可りにおもひきこえ給て
  あり可多くこ満可なりし御こゝろ者へ越と2し月尓
  そ2へてかくよにすミ者て給尓つけてもをろ可な2ら
  春お1もひきこえ給个り可くてきさらきの1十よ日尓
  朱雀院のひめみや六条院へわ多り給この院尓も御(御$)
0074【この院】-源ノコト
  御心万うけよのつねな2らすわ可那万いりしにしのハ
  な1ちいて尓1御帳丁(丁$)堂てゝそ2な多の一二の多いわ多と2の」(36オ・1057⑬)

  可遣てねう者う能つ本年/\万てこ満可尓しつ1ら2ひ見
  かゝせ給へりうち尓万いり給人のさ本うを万ねひて
  こ(こ=か)の院よりも御てうと2な2と者こ者るわ多り給きし
  きいへ者さらな2り御をくり尓可む多ちめな2とあ万多
  まいり給かの遣いしのそ2見給し大納言も1やす可ら寿
  お1もひな可らさふらひ給御くる万よせたると2ころ尓
  ゐんわ多り給てお1ろし多て万つ1り給な2ともれい尓
  ハ堂可ひ多る事と2もなり堂ゝ人尓お1ハすれハよろつ1
  のこ2と可きりありてうち万いり尓も尓寿むこのお1ほきみ
  と2い者む尓もこ2と多可ひてめつ1らしき御な可能あハひ」(36ウ・1058⑤)

  とも尓なむ三日可本と可の院よりもあるしのゐんか
  堂よ(+り)もい可めしくめつ1ら2しきみやひをつ1くし給多
  いのうへも1事尓ふれて堂ゝにもお1ほされぬよのあ
  りさ満な2り遣にかゝる尓つ1けてこよな2く人尓お1と
  里遣多るゝこ2ともある満し个れと2万多ならふ人な2
  くなら2ひ給て者那や可にをひさきと2をくあな1
  つ1りにくきけ者ひ尓てうつろひ多万へる尓な満
  者し多な2くお1ほさるれとつれな2くのミもてな1して
  御わ多りの本ともゝろ心尓ハ可那きこ2ともしいて給て
  いとらう多遣なる御ありさ万越いとゝあり可多しと」(37オ・1058⑪)

  お1もひきこえ給ひめみやハ遣に万多いとちひさくか多
  なりにおハするうちにもいとい者けな2き个しきして
  ひ多みちにわ可ひ給へりかのむらさきのゆ可り多つね
  と2り給へりしお1りお1ほしいつ1る尓可れハ可れハ(可れハ$)され
  ていふ可ひありしに(に$)をこれ者いとい者けな2くのミみえ
  給へハよ可めりにくけ尓越し多ち多るこ2とな2とハある満
0075【にくけに】-嫉妬ナトノコト
  し可めりと2お1ほすも1の可らいとあ万りも1の1ゝ者えな2き
  御さ万可な2とみ多て万つ1り給三日可本とはよ可れな2く
  わ多り給をと2しころさもならひ給ハぬ心ち尓し能ふ
0076【さもならひ給はぬ】-紫ト今マテハ一夜モヨカレナキ也
  れと2なをも1のあハれな2り御そ2と2もな2といよ/\多きし」(37ウ・1059④)

  めさせ給も1の可らうちな可めても1のし給个しきい見
0077【うちなかめて】-源ノ紫ノ方ヲ也
  しくらうたけ尓お1可しな2とてよろつ1のこ2とありと2も
  万多人をハならへてみるへきそ2あ多/\しく心よはく
0078【また】-又
0079【あた/\しく心よはく】-女三ノコトヲウケコイタルコト後悔也

  なりをきに个るわ可をこ多りにかゝる事もいてくるそ2
  かしわ可个れと2中納言をはえお1ほし可遣すなりぬめり
  し越と2われな可らつ1らくお1ほしつ1ゝくる尓なミ多
  く満れてこよひハ可りハこ2とハりとゆるし給てんな2これ
0080【こよひはかりは】-紫ヘノ詞
  よりのちの1と2多江あらんこそ2身な可らも1心つ1きな1
  かるへ个れ又△△(△△#)さりと2て可の院尓きこしめさむこ2と
  よとお1もひみ多れ給へる御心のうちくるし遣なり」(38オ・1059⑩)

  すこし本ゝゑみてみつ1可らの御こゝろな可ら多にえさ
0081【すこしほゝゑみて】-紫ノ体
  多め堂まふ万し可なるを万してこ2とハりもな2尓も
  いつ1こ尓と2満るへき尓可といふ可ひな2遣にと2りな1し給へハ
0082【いつこにとまるへき】-ナニコトモ源ノコトハ定ラヌト也
  者つ1可しうさへお1ほえ給てつ1らつ1ゑをつ1き給てよ
0083【はつかしう】-源心
  りふし多万へれハすゝりをひきよせ給て
    め尓ち可くうつ1れハか者るよのな可越ゆくすゑ
0084【めにちかく】-紫
  と2をく多の見遣る可那ふるこ2とな2と可き万せ給をとりて
  み多万ひてハ可那きこ2となれと遣にとこ2とハり尓て
    いのちこそ2多ゆともたえめさ多めなきよのつね
0085【いのちこそ】-源
  な2らぬな可のちきりをと2み尓も1江わ多り堂満ハぬを」(38ウ・1060③)

  いとか多わらいたきわさ可那とそ2ゝの可しきこえ給へハ
  な2よゝ可にお1可しき本とに江ならす尓ほひてわ多り
  堂満ふをみい多し給も1いと多ゝ尓ハあら寿かしと2し
  ころさもやあらむとお1もひしこ2とゝもゝい万者と2のみ
0086【さもやあらむ】-槿朧月ナトノコト也
  もてハ那れ多満ひつゝさらは可くにこそ2ハとうちと2遣
0087【うちとけゆくすゑに】-紫ノ油断也
  ゆくすゑ尓あり/\て可くよのきゝみゝも1なのめな2らぬ
  こ2とのいてきぬるよお1もひさ多むへきよのありさ万
  尓もあらさり个れハい万よりのちもうしろめ多な2(な2#)
  くそ2お1ほしなりぬるさこそ2つれな2く万きら2ハし
  給へと2さ布ら2婦人/\も1お1も者寿なるよなりやあ」(39オ・1060⑨)

  満多ものし給やうなれといつ1可多もみな2こ那多の御
  遣者ひ尓ハ可多さりハゝ可るさ万にて寿くし給へ者
  こそ2こ2と那くな2多ら可にもあれをし多ちて可ハ可り
  なるありさ満尓遣多れても1江すくし多満ふまし
0088【江すくしたまふまし】-紫ニ女三ノオサレ給マシト也
  ま多さりとて者可那きこ2とにつけても1やす可らぬこ2と
  のあらむお1里/\可な2らすわつ1らハしきこ2とゝも1い
  てきなむ可しなとをの可志ゝうち可多らひな2遣可
  しけなる越つゆも1みしらぬやうにいと个者ひお1可し
  くもの可多りな2とし給つゝよふくる万ておも(も$)者す可う人
  の多ゝな2らすいひお1もひ多るも1きゝ尓くしと2お1ほして」(39ウ・1061①)

  かくこれ可れあ万多も能し給めれと2御心尓可な2ひてい万
0089【かくこれかれ】-紫詞
  め可しく寿くれ多るき者尓もあらすと2めなれてさう/\
  しくお1ほし多りつ1る尓この宮の1可くわ多り給へるこ
  そ2めや春个れなをわら者こゝろのうせぬ尓やあらむ
  われもむつ1ひてきこえてあら満本しきをあいな2く(く&く)へ多て
0090【あいなくへたて】-嫉妬ノ心
  あるさ満尓人/\やとりな2さむとすらむ飛としき
  本とお1とりさ満な2とお1もふ人尓こそ2堂ゝならすみゝ
  多つ1こ2とも1をのつ1可らいてくるわさな2れ可多しけな2
  く心くるしき御事な2めれハい可て心を可れ多て万つ1
  らしとな2むお1もふな2との給へハ中つ可さ中将君な2と」(40オ・1061⑧)
0091【中つかさ中将君なと】-源心ヲカケシ人也

  やうの人/\め越くハせつ1ゝあ万りなる御お1もひやり可那
  な2といふへしむ可しハ多ゝな2ら2ぬさ満尓つ可ひな1らし
0092【つかひならし】-源ノ方ニ仕シニ候也
  給し人と2もな2れと2ゝしころ者この御可多にさふらひ
0093【この御かた】-紫也
  てミ那心よ(+せ)きこえ多るなめりこ2と御可多/\よりもい可尓
0094【こと御かた/\よりも】-六条院ノ殿ヨリ
  お1ほ寿らむもとより思ひ者那れ多る人/\ハな可/\
0095【思ひはなれ】-末ツムナトノコト
  心やすき越な2とおもむ遣つ1ゝと2ふらひきこえ給も
  ある越可くをし者可る人こそ2中/\くるし个れ世
  中もいとつねな2き物越な2とて可さのミはお1もひな2や
  万むな2とお1ほすあ万り飛さしきよ(+ひ)井も1れいな2ら2す」(40ウ・1061⑭)
0096【あまりひさしきよひゐ】-源ノルスニヨイヰノコトヲ紫ノ心

  人やと2可めむと2心の1お尓ゝお1ほしてい里給ぬれハ御
  ふ春満ゝい里ぬれとけ尓可多者らさ飛しきよ那/\
  へ尓个るも1猶多ゝな2らぬ心ちすれとかのす万の御わ可
  れのおりな2と越お1ほしいつ1れハいまはと2可遣者那れ
  給ても1たゝおな2しよのうちにきゝ多て万つら満し可は
  と2わ可身万てのこ2とはうち越きあ多らしく可な2し可
  里しありさ満そ2可しさてそ2の万きれ尓われも人
  も1いの1ち多へすなり那まし可はいふ可ひあら満しよ
0097【たへす】-不堪
  可はとお1ほしな2越寿風うちふきたるよのけ者ひ」(41オ・1062⑤)

  飛やゝ可尓てふともねいられ給者ぬをち可くさ布ら
  ふ人/\あやしと2やき可むとうちも1みしろき給
  者ぬも猶いとくるし个な2里よふ可きとりのこゑの
  きこえ多るも1ゝのあハれな2りわさとつ1く(く$ら)しと尓は
  あらねと2可やうにお1もひみ多れ給遣尓や可の御ゆ
0098【かの御ゆめに】-源ノ御夢ニ紫ヲミ給也
  め尓見え給个れハうち越とろき堂万ひてい可尓
  と2心さは可し給尓と2り能ねまちいて給へれハよふ可
  きも1志らす可本尓いそ2きいて給いとい者けな2き御あり
  さ万な2れ盤めのと2多ちゝかくさ布らひ个りつ1万とお1し
  あけていて給をみ多て万つ1りをくるあ遣くれの」(41ウ・1062⑫)

  そ2らにゆきの1飛可りみえてお1ほつ可な1しなこり
  まてと2万れる御尓本ひやみハあやな2しとひとりみ(み$こ)
0099【やみはあやなし】-\(合点)
  堂るゆきハと2ころ/\きえのこりたる可いとしろき尓
  者の1布と个ちめみえわ可れぬ本とな2る尓猶の1こ(+れ)累
0100【猶のこれるゆき】-\(合点)子城陰處猶残雪/衙皷声前未有塵(付箋①)
  ゆきと2しのひや可尓くち春さひ給つ1ゝみ可うしうち
  多ゝき給も1飛さしくかゝるこ2とな可里つ1るな2らひ尓人/\
0101【かゝること】-早帰給コト稀ト也
  も1そ2らねをしつ1ゝやゝ万多せたて万つりてひきあ
  遣多里こよ那く飛さし可りつ1る尓みも1ひ江尓遣累
  はをちきこゆる心のをろ可な2らぬ尓こそ2あめれさるは
  つ1見も1な1しやと2て御そ2ひきや里那と2し給にすこし」(42オ・1063④)
0102【つみもなしや】-紫ヘ道理ト也

  ぬれ多る御飛とへのそ2て越ひき可くしてうらも1な2
  くな2つ1可しきもの可らうちと2けて者多あらぬ御よう
  いな2といと者つ1かし遣尓越可し可きりなき人ときこ
0103【かきりなき人】-女三宮トイヘト紫程ニナキト也
  ゆれと可多可めるよをと2お1ほしくらへらるよろつ1い尓
  しへのこ2と越お1ほしいてつ1ゝと2遣可多き御遣しき
  をうら2みきこえ給てそ2のひハくらし給ひつれ盤えわ
  多り給ハてしむ殿尓ハ御せ2うそ2こ越きこえ給けさの
  ゆきに心ちあや万里ていとな2やましく者へれハこゝろ
  やすき可多に多めらひ者へるとあり御めのと2さきこえ
  させ者へりぬとは可りこ2と者尓きこえ多りこ2と那ること」(42ウ・1063⑩)
0104【ことなることなの】-源心

  那の1御返やと2お1ほ寿院尓きこしめさむこ2ともいと2
  お1しこの1ころ者可りつ1くろ者むと2お1ほせと2えさもあ
  らぬをさハお1もひしこ2とそ2可しあ那くるしと2み
  つ1可らお1もひつ1ゝ遣給をむな2きみも1お1もひやりな2
0105【をむなきみ】-紫上モ源ノコナタニアレハ不可然ト也
  き御心可那と2くるし可り給个さはれいのやうにお1本
  と2のこもりおきさせ給て宮の御可多に御ふミ多て万
0106【宮の御かた】-女三也
  つ1連給こ2とに者つ1可し个も1なき御さ満なれと2御ふ
  
てな2とひきつ1くろひてしろき可み尓
    な可みち越へ多つ1る本とはな1遣れと2もこゝろ
  み多るゝけさのあ者ゆきむ免尓つけ給へり人」(43オ・1064③)

  めして尓しのわ多と2の1より多て万つ1らせよとの
  給や可てみい多して者しち可くお1ハし万すしろき
0107【みいたして】-源ノ女三ノ御返ヲ待給也紫ニ忍給心也
  御そ2と2も1をき給て者那を万さくり給つ1ゝと2も万つ1
0108【はな】-花
0109【ともまつゆきの】-\(合点)

  ゆきの1本の可にのこれるうへ尓うちゝりそ2ふそ2ら越な2
  可免給へりうくひ春のわ可やかにち可きこう者いの
  春ゑ尓うちな2き多る越そ2てこそ2尓本へと2者那越
0110【そてこそにほへと】-\(合点)おりつれハ袖こそ尓ほへ梅の花/ありとやこゝ尓1鴬のなく(付箋②)
  ひき可くしてみす越しあけてな可め給へるさ満ゆ
  め尓も可ゝる人のおや尓て越もきくら井と2みえ給者す
  わ可うな2満め可しき御さ満な2り御可へりすこし本とふる
  心ち寿れハい里給てをむな2きみ尓者那みせ多て万」(43ウ・1064⑨)

  つ1り給者那とい者ゝかくこそ2尓本者満本し个れな2さ
0111【はな】-梅ノコト
  くらにうつ1してハ万多ちりハ可りも1心わくる可多な2くや
  あら満しな2との給これもあ万多うつ1ろハぬ本とめと
  満る尓やあらむ者那のさ可りにな2らへて見者やな2と
0112【はなのさかりに】-梅ト桜ノ心
  の給尓御可へりありくれな2ゐの1う春やうにあさや可尓
  をしつ1ゝ万れ多る越むねつふれて御てのいとわ可き
  越しハしみせ多て万つ1らてあらハやへ多つ1と2はな2
  个れと2あハ/\しきやうな2らんハ人の本とかたし个な2
  しと2お1ほ寿にひき可くし給ハむも1心をき給へ个
  れ盤可多そ2ハひろ遣給へるをし里めにみをこせて」(44オ・1065①)

  そ2ひふし給へり
    者可那くてう者の1そ2らにそ2きえぬへき風尓
  堂ゝよふ者るのあハゆき御てけ尓いとわ可くお1さな2
0113【いとわかく】-ヨカラヌ心
  遣な1りさハ可りの本とにな2リぬる人ハいと可くは
  お1ハせぬものをとめと満れと2みぬやうに万きらハして
  やミ給ぬこ2と人のうへな2らはさこそ2あれな2とは
  しのひてきこえ給へ个れといとお1しくて多ゝ心やす
0114【いとおしくて】-紫上詞
  く越思ひな2し給へとのミきこえ給遣ふは宮の御可
  多にひるわ多り給心こ2とにうち遣さうし給へる御あり
  さ満い万み多て万つ1るねう者うな2とは万してみ累」(44ウ・1065⑦)
0115【いまみたてまつる】-始テノ心

  かひありと2お1もひきこゆらん可しお1ほむめのと2な2とやう
  のお1いしらへ累人/\そ2いてやこの御ありさ満ひとゝころ
  こそ2めて多个れめさ万しきこ2とはありな2む可しとう
  ち万せておもふもあり个る女宮者いとら(ら=ラ)う多个尓お1さ
  那きさ満尓て御しつ1らひな2との1うと(うと=コト)/\しくよ多遣く
0116【よたけく】-コト/\シキ心
  うるハしき尓みつ1可らはな2尓心もな1くもの者可那き御
  本と尓ていと御そ2可ちにみも1な2くあえ可那里こ2とに者
0117【みもなく】-チイサキ女房也
  ち那ともし給者す堂ゝちこのお1もきら2ひせぬ心ちし
  てこ2ゝろやすくうつ1くしきさ満し給へり院のみ可とハ
0118【院のみかと】-朱ノコト
  越ゝしくすくよ可那る可多の御さえな2とこそ2心もとな1」(45オ・1065⑭)
0119【御さえなと】-無学ナル也

  くお1者し万すとよひと2お1もひ多めれお可しき寿ち
  な2万めきゆへ/\しき可多は人尓満さり給つるを
  な2とて可くお1ひら可尓お1ほし多て給个むさるはいと
  御心とゝめ給つるみこ2ときゝし越と2お1もふも1な満くち
  越し个れと2尓く可らす見多て万つ1里多満ふ多ゝ
  きこえ給万ゝ尓な2よ/\登那ひき給て御いらへな2とを
  も1お1ほえ給个るこ2とはい者个な2くうちの給て(給て$多万ひ)いてゝ
  ゑみ者那多すみえ給む可しの心な2ら満し可はう多
  て心お1とりせ万し越い万ハよの中をミ那さ満/\尓お
  もひな2多らめてと2あるも1かゝるもき者ゝ那累ゝことは」(45ウ・1066⑥)

  可多きものなり遣りと2り/\尓こそ2お1ほゆれ(ゆれ$)うはあり
  个れよそ2の1お1もひハいとあら満本しき本と那りかしと2
0120【よそのおもひ】-女三ハヨソカラハヨキト思サント也
  お1ほすにさしな2らひめ可れすみ多て万つ1り給へると2し
  ころよりも1多いの1うへの御ありさ満そ2な越あり可多く
  われな可らも1お1ほし多て个りと2お1ほす飛とよの本と
  あし多の万も1こ飛しくお1ほつ可な2くいとゝしき御心さ
  しの万さる越な2と可くお1ほゆらんと2ゆゝしき万てな2
  む院のみ可とは月のうちに御てらにうつ1ろひ給ひぬ
  このゐんにあハれなる御せうそ2こと2もきこえ給ひめ宮
0121【このゐんに】-源ヘ
  の御事ハさらな2り可ゝり(可ゝり$わつら者しくい可尓きくところやな2と者ゝかり)給こ2と那くてと2も可くも1多ゝ御心」(46オ・1066⑬)

  尓かけても1てな2し給へくそ2多ひ/\きこえ給个るさ
  れとあ者れ尓うしろめ多くお1さな1くお1ハするを
  お1もひきこえ給个りむらさきのうへ尓も御せうそ2こ
  こ2とにありお1さ那き人の心ち那きさ満尓てうつ1ろひ
0122【おさなき人】-文詞
  ものすらんをつ1ミな2くお1ほしゆるしてうしろみ給へ
  多つね給へきゆへもやあらむと2そ2
0123【たつね給へきゆへも】-紫ト女三トユカリト也
    そ2むき尓しこのよにのこる心こそ2いる山み
  ちの本多しな2り个れやみ越(+え)者るけてきこゆるも1
  お1こ可万しくやとありおとゝも1み給てあハれなる御せ
  うそ2こ越可しこまりきこえ給へとて御つ1可ひ尓も女房」(46ウ・1067⑥)

  して可者らけさしいてさせ給てしひさせ給御可へりハ
  い可ゝな2ときこえ(+尓)くゝお1ほし堂れと2こ2と/\しくお1もし
  ろ可るへきお1りのこ2と那らねハ多ゝ心越のへて
    そ2むくよのうしろめ多くも1(も1$者)さり可多き本多し越
  しひて可遣那者那れそ2な2とやうにそ2あめりし
  女者う(者う$のさ)うそ2くに本そ2な可そ2へてかつけ給御てな2との1
  いとめて多きを院御覧してな1尓こ2ともいと者つ1可し遣
  な免るあ多りにい者けな2くてみえ給らむこ2といと心くる
  しうお1ほし多りい万者とて女御かうい多ちな2と越
0124【いまはとて】-朱ノ寺入キコト草子地也
  の可しゝわ可れ給も1あハれな2るこ2と那むお1ほ可り遣る」(47オ・1067⑬)

  な2いしの可むのきみハこきさいの宮能お1者し万しゝ二
  条
の宮尓そ2寿ミ給ひめ宮の1御こ2と越ゝきてハこの御事
  越なむ可へりみ可ちにみ可ともお1ほし多り遣るあ万尓
  なりな2むと2お1ほし堂れと2かゝるき本ひ尓はし多ふ
  やうに心あ者多ゝしくと2いさめ多満ひてやう/\本とけの
  御事な2といそ2可せ給六条のお1とゝハあハれ尓あ可すのミ
  お1ほしてやみ尓し御あ多りな2れハと2しころも1わ春れ可
  多くい可な2らむお1り尓多いめあらむい万ひと多ひあひミ
  てそ2のよのこ2ともきこえ満本しくのミお1ほしわ多るを可多
  み尓よのきゝみゝも1者ゝ可り給へきみの本とにいと2お1し」(47ウ・1068⑥)

  遣な2りしよの1さ者きなともお1ほしいてるられハ
  よろつ1尓つ1ゝみ春くし給个る越可うのと2や可尓な2り
  給てよの中越思ひしつ1万里給覧ころ本ひの御
  ありさ万いよ/\ゆ可しく心もと那个れハある万しき事
  と2はお1ほしな可らお1ほ可多の御(御$)と2ふらひ尓こ2とつ1遣て
  あハれなるさ万につね尓きこえ給わ可/\し可るへき御
  阿者ひな2らねハ御可へりも1と2き/\尓つけてきこえ可者し
  給む可しよりも1こよ那くうちくしと2ゝのひ(+者)て尓多る御
  遣者ひ越見給尓も猶しのひ可多くてむ可しの中納言のき
  み能もとにも心ふ可きこ2とゝも1越つね尓の給可の人のせう」(48オ・1068⑬)

  と2那るいつ1見能さきの可みをめしよせてわ可/\しく
  い尓しへ尓可へりて可多らひ給人つ1てな2らても1のこし尓
  きこ江志ら寿へきこ2と那むあるさりぬへくきこ江な2
  ひ可していみしく志のひて万いらむいまはさやうの
  ありきもところせき身の本とにお1ほろ遣な2らすし能
  ふれハそ2こ尓1も1万多人尓者もらし給ハしとお1もふ尓
0125【そこにも】-朧ノコト
  可多み尓うしろや寿くな2むとの多まふ可むのきみ
  いてやよの中越思ひしる尓つ1遣ても1む可しよりつら
  き御こ2ゝろをこゝらお1もひ(+志)つ1めつ1ると2しころ(+の)者てに
  あハれ尓可な2しき御事越さしをきてい可なるむ可し」(48ウ・1069⑤)
0126【かなしき御事】-朱ニ別給コト

  可多り越可きこえむけ尓人ハも里き可ぬやうありと2も
  心の1と2者むこそ2いと者つ1可しかるへ个れと2うちなけ
0127【心のとはむこそ】-\(合点)なき名そと人尓ハいひてありな2まし/心のとハゝい可ゝこ多へん(付箋③)
  き給つ1ゝ猶さらにある満しきよし越のミきこゆい尓
0128【いにしへ】-源詞
  しへわ里な2可りしよに多尓心可ハし給ハぬこ2とにも1あ
0129【わりなかりし】-弘徽殿ノコト
  らさ里し越个尓そ2むき給ぬる御多めうしろめ多き
0130【うしろめたき】-朱ニ対ノコト
  やう尓はあれとあらさりしこ2とにも1あらねハい万し
  も1个さや可尓きよ万者りてたち尓しわ可那い万
0131【たちにしわかな】-\(合点)むらとりの多ち尓1しわ可名いま/佐ら尓/ことな2しふとも志るしあらめや(付箋④)
  さらにと2り可へし給へき尓やと2お1ほしお1こしてこの志の1
0132【しのたのもり越】-\(合点)
  多の1もり越みちの1しるへ尓て万うて給女君尓はひ
0133【女君】-紫
  む可しの院尓ものするひ多ちのきみのひころわつ1ら」(49オ・1069⑫)

  ひて飛さしくな2り尓个るをも能さハ可しき万き
  れ尓とふらハねハいとお1しくてなむ飛るなとけさ
  や可にわ多らむも飛んな2き越よの万にし能ひて
  と2な2むおもひ者へる飛とにも可くと2もしら勢しと2
  きこえ給ていとい多く心个さうし給をれい者さしも
  見え給者ぬあ多り越あやしと2み給ておもひあハせ
0134【あやしとみ給て】-紫
  給こ2ともあハ(ハ$)れとひめ宮能御事能ゝちハな尓こ2ともい
  と2春きぬる可多のやう尓はあらすすこしへ多つ1る心そ2
  ひてみしらぬやう尓てお1者すそ2のひハしむ殿へもわ
  多り給者て御ふミかき可ハし給多きものな2とに心越い」(49ウ・1070③)

  れてくらし給よひすくしてむつ1ましき人のかきり
  四五人者可りあしろくる満のむ可しお1ほえてやつ1れ
  多る尓ていて給いつ1みの可ミして御せうそ2こきこえ給
  かくわ多りお1ハし万したるよしさゝめきゝこゆれハお1
  とろき給てあやしくい可やうにきこえ多る尓可とむつ1
  可り給へと2越可しやか尓て可へし多て万つらむにいとひ
  むな2う者へらむと2てあな可ちにお1もひめくらして
  いれ多て万つ1る御とふらひな2とに(に$)きこえ給てたゝこゝ
  もと尓ものこし尓てもさら2にむ可しのある満しき
  心な2とはのこら2すな2りに个るをと2わ里な2くきこえ給」(50オ・1070⑪)

  へはい多くな2个く/\ゐさりいて給へりされハよ猶个ち
0135【されはよ】-源心
0136【猶】-ナヲ

  可さハと可つ1お1ほさる可多ミにお1ほろ遣な2らぬ御
  見しろきな2れハあハれも1すく那可らすひん可しの
  多いな2り个り多つ1ミ能可多の飛さし尓春ゑ多て万
  つ1りてみさうし能しり(+ハ可り)ハ可多め多れハいと2わ可や可な2
0137【いとわかやかなる心ち】-源心
  る心ちもする可那と2し月の1つもり越も万きれな2く
  可そ2へらるゝ心那らひ尓(+かく)お1ほし(し$)め可しきはいみし
  うつ1らくこそ2とうら見きこえ給夜い多くふ遣ゆ
  く多満もにあそ2ふ越しのこゑ/\な2とあ者れ尓きこ
  江てしめ/\と2人めすくなき宮の1うちの1ありさ」(50ウ・1071③)

  万も1さも1うつ1里ゆくよ可那とお1ほしつ1ゝくるにへい
  中かまねな2らねと2万こ2とにな2ミ多もろ尓な2むむ可し
  に可者りてお1と那/\しく者きこえ給も1能可らこれ
0138【これをかくてやと】-障子ヲアケントスル也
  を可くてやとひきうこ可し給
    とし月をな2可尓へ多てゝあふさ可能さもせ
0139【とし月を】-源
  き可多き(き$く)お1つ1るなミ多可女
    なミ多のミせきと2め可多きしみつ1尓てゆき
  あふみちハゝやく堂えにきな2と可遣者那連きこえ給
  へと2い尓しへをゝほしいつ1るも1多れ尓よりお1ほう
  はさるいみしきこ2とも1ありしよのさ者きそ2ハ(ハ$)と2」(51オ・1071⑨)

  お1もひいて給尓个尓いまひと多(+ひ)の多いめむハありも1
  すへ可り个りと2お1ほしよ者るもゝと2よりつ1しや可な累
  と2ころハお1ハせさりし人のと2しころハさ満/\尓よの中
  をゝもひし里きし可多越くやしくお1ほや遣わ多く
  しの1こ2とにふれつゝかすもな2くお1ほしあつ1めていと2
  い多くすくし給尓多れと2む可しお1ほえ多る御多いめ
  む尓そ2のよ能こ2とも1と2を可らぬ心ちして江心つ1よ可らぬ(可らぬ$くも)
  もてな2し給者す猶らう/\しくわ可うな2つ可しく
  てひと2可多な2らぬよのつゝ万しさ越もあハれをも1お1
  もひミ多れてなけき可ち尓てものし給个しき」(51ウ・1072①)

  な2とい万者しめ多らむよりも1めつ1らしくあハれ
  尓てあ遣ゆくもいと2くち越しくていて給者むそ2ら
  も1な2しあさ本ら遣の1多ゝな2ら2ぬそ2らにもゝちとり能こゑ
  もいとうらゝかな2里者那者みな2ちりすきてなこり可
  すめるみ(み$こ)寿ゑのあさみとりなるこ多ちむ可しふち
  の江んし給しこのころ能こ2となり个り可しと2お1ほし
  いつると2し月のつ1もり尓个るほともそ2のお1りのこ2と可き
  つ1ゝ个あ者れ尓お1ほさる中納言のきみゝ多て万つりを
  くるとてつ1万(+と)をしあ遣多る尓多ちかへり給てこの
  ふちよい可尓そ2め个むいろ尓可猶えな2らぬ心そ2布尓」(52オ・1073⑧)

  本ひ尓こそ2い可て可この可遣越者多ち者那るへきとわ里
  那くいて可て尓お1ほしや寿らひ多里山き者よりさし
  いつ1るひの者那や可なる尓さしあひめも可ゝやく心
  ち春る御さ満のこよな2くねひく者ゝり給へる御遣ハ
  ひな2と越めつ1らしく本とへてもみ多て万つる者万し
  てよのつねな2らすお1ほゆれハさる可多尓てもな2と可
  見多て万つりすくし給者さらむ御みやつ1可へ尓も可
  き里ありてき者こ2とに者那連給こ2ともな2可りし越
  こ宮の1よろつ1尓心をつ1くし給ひよ可らぬよ能さ者き」(52ウ・1072⑭)
0140【こ宮】-弘徽殿

  に可ろ/\しき御な2さへひゝきてやみ尓しよな2とお1も
  ひいてらるなこりお1ほくのこりぬらん御も1の1可多り
  のとちめ(+尓1)ハけ尓のこりあら勢ま本しきわさなり(り$め)
  るを御身心尓え万可せ給万しくこゝらの人めも1
  いと2越そ2ろしくつゝ万し个れハやう/\さしあ可りゆく
  尓心あ者多ゝしくてらうのとに御くる万さしよせ
  堂る人/\も1し能ひてこわつ1くりきこゆ人めして
  可能さき可ゝり多る者那ひと江多お1らせ給へり
    しつ1みしも1わ寿れぬものをこり春満尓身も
0141【しつみしも】-源
  な2个つ1へきやと2の1ふちな2見」(53オ・1073⑥)

  いとい多くお1ほしわつ1らひてよりゐ給へる越心くる
  しうみ多て万つる女君もい万さらにいとつゝましく
  さ万/\尓お1もひみ多れ給つ(つ$へ)る尓者那の可遣ハな2をな2
  つ1可しくて
    みをな2个むふちも万こ2とのふちな2らて可遣
0142【みをなけむ】-朧
  しやさらにこりす万のなミいとわ可や可なる御ふる
  万ひを心な可らも1ゆるさぬ事尓お1ほしな可らせき
  もりの1可多可らぬ多ゆミ尓やいとよく可多らひをきて
  いて給そ2の可ミも人よりこよ那く心とゝめてお1もふ給
  へりし御心さしな2可ら者つ1可尓てやみ尓し御な2可らひ」(53ウ・1073⑫)

  尓1ハい可て可ハあ者れもすく那可らむいみしく新のひ
  いり給へるおほんねく多れのさ満を万ちうけて女君
  さ者可りな2らむと2心え給つれと2お1ほめ可しくもてな2し
  てお1者春な可/\うち布すへな2と2志給へらむよりも心
  くるしくな2と可くしも1見者那ち給つらむとお1ほさ
0143【見はなち】-紫ノミハナチ給テハト也
  るれハありしより遣にふ可きちきりをのミな2可きよを
  可遣てきこえ給可むのきみの御事も又もらすへきな2
  らねといにしへのこ2ともし里給へれハ万本尓はあら2ねと
  ものこし尓者つ1可な里つ1る多いめな2んのこりある心
  ちするい可て飛とめと2可めある万しくもて可くしてハ」(54オ・1074⑤)

  い万ひと多ひもと可多らひきこえ給うちわらひていま
0144【うちわらひて】-紫
  め可しくも1な2里可へる御ありさ万可那む可し越い
0145【むかし越いまに】-\(合点)い尓しへの志つのを多満支くり/返し/む可しを今尓なすよしも可な1(付箋⑤)
  万尓あら多め(+く)は(は$ら)へ給本とな可そ2らなる身のためくるし
  くとてさす可にな2ミ多く見堂万へる万みのいと
  らう多け尓みゆる尓可う心やす可らぬ御个しきこそ2
0146【かう心やすからぬ】-源
  くるし个れ多ゝお1ひら可尓ひきつ1ミな2として越し
  へ多まへゝ多てあるへくも1な2らハしきこえぬをおも
  者寿尓こそ2な2り尓个る御心な2れと2てよろつ1尓御心と
  り給ほと尓な尓こ2ともえのこし給ハすなりぬめ里
  宮の御可多尓もと2み尓えわ多り給ハすこしらへきこ」(54ウ・1074⑪)

  江つ1ゝお1者し万すひめ宮者な2尓ともお1ほし多ら
  ぬを御うしろミともそ2やす可らすきこえけるわつ1ら
0147【わつらはしう】-心 女三ノコト
  者しうな2とみえ給个しきな2らはそ2な多も1万し
  て心くるし可るへきをお1(+い)ら可尓うつ1くしきも1てあそ2
  ひくさ尓お1もひきこえ給へりきりつ本の御可多ハうち
0148【きりつほの御方】-明石中宮
  者へえ満可て給ハす御いと満のあり可多遣れハ心や寿く
  な2らひ給へるわ可き御心尓いと2くるしくのミお1ほし多
  りな2つ1ころな2や満しくし給をとみ尓もゆるしき
0149【なやましくし給】-明石中宮御懐妊
  こえ給者ねハいとわ里な1しと2お1ほ寿めつ1らしきさ
  万の御心ち尓そ2あり个る万多いとあえ可なるお1ほむ本と」(55オ・1075④)

  にいと2ゆゝしくそ2堂れも/\もお1ほすらむ可し可ら
  うして万可て給へりひめ宮のお者し万すおとゝのひむ
0150【ひめ宮】-女三
  可しお1もて尓御可多ハ志つ1らひ多りあ可しの御方いま者
  御身尓そ2ひていていり給も1あら満本しき御寿くせ
  なり可し多いのうへ尓(尓$)こ那多にわ多りて多い免し給
  ついてに日め宮尓も中の1と2あ遣てきこえむ可ねて
  よりも1さやうにお1もひし可と2つ1いてな2き尓ハつ1ゝ万し
  きを可ゝるお1りにきこえ者(者$)那連な2ハ心や寿くなむあ累
  へきと2おとゝにきこえ多万へハうちゑみてお1もふやうなる
0151【うちゑみて】-源
  へき御可多らひ尓こそ2盤あな2れいとおさ那遣尓もの1」(55ウ・1075⑩)

  し給める越うしろやすく越しへな2し給へ可しとゆ
  るしきこえ給宮よりも1あ可しのきみ(+の)者つ1可し遣
0152【宮より】-紫心
  尓て万しらむをお本せは御くしす万しひきつ1く
  ろひてお1ハする多くひあらしと2見え給へりお1とゝハ
  宮能御可多にわ多り給てゆふ可多可の1多い尓者へる人のし
0153【宮の御かた】-女三
  けいさに多いめんせんとていて多つ1そ2能つ1いて尓ち可つ1き
  きこえさ勢万本し遣にもの寿める越ゆるして可多らひ
  給へ心な2とはいとよき人な2り万多わ可/\しくて御あそ2ひ
  可多き尓も1つきな可らすな2むな2ときこえ給ハつ可し
0154【はつかしうこそ】-女三
  うこ2そ2ハあらめな尓こ2と越可きこえむとおひら可尓能」(56オ・1076③)

  給人のいらへハこ2とにし多可ひてこそ2ハお1ほしいてめへ多
0155【人のいらへ】-源
  てをきて那もてな2し給そ2と2こ万可に越しへきこえ
  給御な可うるハしくて春くし給へとお1ほすあ万りに
  な2尓心もなき御ありさ満をみあらハされむも1者つ1
  かしくあちきな2个れと2さの多万者ん越こゝろへ多て
  むもあいな1しと2お1ほ寿なり遣り多い尓ハかくいて
  たちな2とし給も1能可らわれより可みの人やは阿
  るへき身の本となるも1のハ可那きさ万越みえ越き
  多て万つ1り堂る(+ハ可り)こそ2あらめな2とお1もひつ1ゝ遣ら2れ
  てうちな可免給てな2らひな2とする尓も越の1つ1可ら」(56ウ・1076⑨)

  ふるこ2ともゝの1おも者しきすち(+ニ)のミかゝるゝ越さらハ
  わ可身尓ハお1もふこ2とあり个りと2身な2可らそ2お1ほし
  しらるゝ院わ多り給て宮女御のきみな2とのお1ほさ(さ$)
  むさむ(さむ$)さ万と2も1越うつ1くしうも1お1ハする可那とさ
  万/\み多て万つ1り給へる御めうつ1し尓ハと2しころ
  めなれ給へる人のお1ほろ遣ならん可いと可くお1とろい(い#)
  かるへき尓もあらぬをな越多くひな2くこそ2はとみ給
0156【たくひなく】-紫ヲ源ノ心
  あり可多き事な2り可しあるへきかきり遣多可う者つ1可
  し遣にと2ゝのひ多る尓そ2ひてハ那や可尓い万め可しく
  尓本ひな2万めきたるさ満/\の可ハ(ハ$を)りも1と2りあつ1めゝて」(57オ・1077②)

  多きさ可りにみえ多満ふこそ2よりこ2としは万さり
  き能ふよりハ个ふハめつ1らしくつね尓めなれぬさ
  まのし多万へるをい可てかくしも1あり遣むとお1本
  すうちと2けた里つ1る御てな2らひをすゝりのし多ニ
0157【うちとけたりつる】-恨給コト
  さしいれ多万へれとみつ1遣給てひき可く(く=へ)しみ給
  てな2とのいと2わさとも上すとみえてらう/\しく
  うつ1くし遣に可き給へり
    み尓ち可くあきやきぬらんみる万ゝ尓あ越
0158【みにちかく】-紫
  ハの山も1うつ1ろひ尓个りとあると2ころ尓めと2ゝめ
  給て」(57ウ・1077⑧)

    みつ1とりのあをハゝいろも可ハらぬを者きの1し
0159【みつとりの】-源
0160【はき】-萩

  多こそ2个しきこ2とな2れな2と可きそ2へつ1ゝすさ
0161【けしき】-紫ノコト
  ひ給こ2とにふれてこゝろくるしき御遣しきのし
  多尓はをの1つ1可らも1りつ1ゝみゆるをこ2とな2く个ち
  堂満つるも1あり可多くあハれ尓お1ほさるこよひハ
  いつ1可多にも1御いと満ありぬへ个れ者かのし能ひと2こ
0162【かのしのひこと】-朧
  ろ尓いと2わ里な1くていて給ひ尓个りいと2あるましき
  こ2とゝいみしくお1ほし可へ春尓も可な2ハさり个り
  東宮の御可多ハ志ちの者ゝきみよりも1こ能御可多越ハ
0163【東宮の御かた】-明石中宮
0164【この御かた】-紫

  むつ1ましきも1の尓多のミきこえ給へりいとうつ1(+く)し」(58オ・1078①)

  遣にお1とな2ひ万さり多万へるをゝもひへ多て寿か
  な2しとみ多て万つ1里給御も1能可多りな2といと2な2つ1
  可しくきこえ可ハし多万ひてな可のと2あ遣てみ
  や尓も多いめんし給へりいと2お1さな2个尓のミみえ給へハ
  心やすくてお1と那/\しく越やめきたるさ万にむ可し
  の御すちをも1多つねきこえ給中納言のめのと2ゝいふめ
0165【御すち】-イトコノ心
0166【中納言のめのとゝいふ】-紫詞

  しいてゝ越な2し可さしを多つねきこゆれハ可多し
0167【越なしかさし】-\(合点)
  遣な2个れと2わ可ぬさ万にきこえさ寿れ者(者$と2)つ1いてな2く
  て者へりつ1るをいまよりハうと2可らすあ那多な2とに
  もゝのし給てをこ多らむこ2とはお1とろ可しなとも」(58ウ・1078⑦)

  ものし堂ま者むなむうれし可るへきな2との1多
  まへは堂のもしき御可遣と2も尓さ満/\尓をくれきこ
0168【たのもしき】-メノト詞
0169【御かけ】-母宮コト

  江多万ひて心本そ2け尓お1者し万すめるをかゝる御
  ゆるしの者へめれハま春こ2とな2くな2むお1もふ多万へら2れ
  遣るそ2むき給尓しうへの御心む个も1多ゝ可くな2む御心へ多
  てきこえ給ハすま多い者个な2き御ありさ万をも1者く
  くみ多て万つらせ給へくそ2者へめりしうち/\尓もさ
0170【うち/\にも】-メノト詞
  な2む多のみきこえさせ給しな2ときこゆいと可多し
0171【いとかたしけなかりし】-紫詞
  けな2可りし御せうそ2このゝちハい可てとのミお1もひ
  侍れと2な2尓こ2とにつ1遣ても可すな2らぬ事(事$身)な2むくち」(59オ・1078⑬)

  越し可り个るとやすら可にお1とな2ひたる个者ひ尓て
  宮尓も御心尓つき給へくゑな2とのこ2とひゐな2の寿て
  可多きさ満わ可や可尓きこえ給へハ遣にいとわ可く心
  よけなる人可那と2お1さな2き御心ちにハうちと2遣
  給へりさての1ちハつね尓御ふミ可よひな2としてお1
  かしきあそ2ひわさな2とにつけても1うと2可らすき
  こ江可ハし給よのな可の人も1あいな2う可ハ可りに
  なりぬるあ多りのこ2とはいひあつ1可ふも1のなれハ
  者しめつ1可多ハ多いのうへい可尓お1ほ寿らむ御を本
  江(江=え)いとこのと2しころのやう尓はお者せしすこしハ」(59ウ・1079⑤)

  お1とりな1んな2といひ遣るをいますこし布可き
  御心さし可くてしも1万さるさ満なる越そ2れ尓
  つ1遣ても1万多やす可らすゆ(ゆ$い)ふ人/\ある尓かく尓
  く遣な1くさへきこえ可ハし給へハこ2とな2お1りてめ
  や寿くな2んあり遣累可ミな2つ1きに多いのうへ院
0172【なんありける】-](朱段落符号)
  の御賀尓さ可能ゝみ多う尓てやくし本と遣くや
  うし堂て万つ1り給い可めしきこ2とはせちにいさめ
  申給へハし能ひや可尓とお1ほしをきて多り本と遣
  経者こちすのと2ゝのへ万こ2とのこくらくお1もひやら累さい
  そ2うわう経こむ可う者む尓やすみやう経な2といと2」(60オ・1079⑪)

  ゆ多けき御いの1りな2リ可む多ちめいとお1本く万いり
  給へりみ多うのさま越も1しろくい者ん可多な2く
  もみちの可遣わけゆくのへの本とより者しめて
  みも1のなる尓可多へハき本ひあつ万り給なるへし
  しも1可れわ多れる能ハらの万ゝ尓う万くるまのゆき
  ち可ふをとし遣くひゝき多り御寿経われも/\と2御
  可多/\い可めしくせさ勢多満ふ廿三日を御と2しみの
  ひ尓てこの院者可くすき万な2くつ1と2ひ多満へるう
  ち尓わ可御わ多くしのと2のと2お1ほ寿二条の院尓て
  そ2の御万う遣勢させ給御さうそ2く越者しめお1ほ」(60ウ・1080④)

  か多のこ2とゝも1ゝみな2こな2多尓のミし給御可多/\も1さる
  へ(つ&へ)きことゝも1わ遣つ1ゝのそ2みつ1可うまつり給多いと2も1者
0173【たいとも】-二条院ノコト
  人のつ本年/\尓したる越者らひて殿上人諸大夫
  院し志も1人万ての万うけい可めしくせさせ多万
0174【院し】-六条院ノ院司也
  へり心殿能者那ちいて越連いの1しつ1らひ尓てらてん
  のいし多てた里お1とゝの尓しの万に御そ2のつ1くゑ十
  二多てゝな2れ(れ$つ1)ふゆ能御よそ2ひ御ふ春満な2とれいのこ2と
  くむらさきのあやのお1ほひと2も1うるわしくみえわ多
  りてうちのこゝろ盤あらハな2らす御万へ尓をきも1のゝつ1く
0175【をきものゝ】-御服ヲヽク也
  ゑ布多△(△#つから)のち(ち=らイ)の春そ2このお1ほひし多り可さし能多い」(61オ・1080⑩)

  はちむのくゑそ2くこ可ねのと2りしろ可ねの江多尓
  ゐ多る心者へな2と志遣いさの御あつ1可り尓てあ可し
  能御可多の勢させ給へるゆへ布可く心こ2となりうしろ
0176【御かた】-中宮
  の御屏風四帖ハ(ハ&ハ)しき布卿宮なむ勢させ給遣る
  いみしくつ1くしてれいの四季のゑなれと2めつ1らしき
  せんすい多んな2との(の$め)なれすお1もしろしき多の1かへ尓
0177【たんなと】-庭ノタン也
  そ2へてをきも1の1ゝみつ1しふ多よろひ多てゝ御てう
  と2ゝも1れいのこ2とな2りミ那ミのひさし尓かむたちめ
  左右の大臣志き布卿宮を者しめ多て万つ1里」(61ウ・1081②)

  てつき/\はまして万いり給者ぬ人な2しふ多いの1左
  右尓1かく人能ひら2者りうちてにし飛ん可し尓と2んし
  き八十くろくの可らひつ1四十つ1ゝつゝ遣て多て多里
0178【十】-ジフ
0179【ろく】-禄

  飛つ1しのとき者可り尓可く人まいる万んさいらく
  わ(わ&わ)う志やうな2とまいてひくれかゝる本とにこ満の1らん
0180【わうしやう】-皇麞
0181【らんしやう】-乱聲

  しやうしてらくそ2ん万いゝて多る本と猶つねのめな2
0182【らくそん】-落蹲
  れぬ万ひの1さ満なれ者万ひ者つる本と尓権中納言
0183【権中納言】-夕
  ゑもんの可みお1りてい里あやを本の可に万ひても見
0184【ゑもんのかみ】-柏
  ちの可遣尓い里ぬるな2こりあ可す遣うありと2人/\」(62オ・1081⑦)

  お1ほし堂りい尓しへの1春さく院の行幸尓せい可い
  者のいみし可りしゆふへお1もひいて給人/\ハ権中
  納言衛もんの可み又お1とらす多ちつ1ゝき給尓遣累
  よのお1ほえありさ満可多ち(+ようい)な2ともおさ/\お1とらす
  つ可さくら井ハやゝすゝみてさへこそ2な2とよ者ひの
  本とをも1可そ2へて猶さるへき尓てむ可しよりかく
  堂ちつ1ゝき多累御中らひな2り个りと2めて多く思
  あるしの院も1あ者れ尓な2ミ多く満しくお1ほしいて
  らるゝこ2とゝも1おほ可りよにい里て可く人と2も万かりいつ1」(62ウ・1081⑬)

  き堂の万むと2ころのへ多うと2も1ひと/\ひきゐて
0185【きたのまむところ】-紫上ノコト
  ろく能可らひつ1尓よりて飛とつ1ゝつと2りてつき/\給
  しろきも1能と2もをしな2/\可つ1きて山き者より
  い遣の1つ1ゝ春すくる本と能よそ2めハちと2せ越可ねて
0186【ちとせ越かねて】-\(合点)
  あそ2ふ(+つるのけ衣尓思万可へらる御あそ2ひ)者し万里て又いと2お1もしろし御こ2とゝも1
  は春宮よりそ2と2ゝ能へさせ給个る朱雀院よりわ多
  り万いれるひわきむうちより給者り給へるさうの御こ2と
  な2とミ那む可しお1ほえ多るものゝねと2も尓1てめつ1らし
  く可きあハせ給へる尓な2尓能お1里にも1すきにしか多」(63オ・1082⑤)

  の御ありさ満うちわ多里な2とお1ほしいてらる故入道の1
  宮お1者せ万し可はかゝる御可な2とわれこそ2すゝみつ可
0187【われこそすゝみつかうまつらましか】-薄雲ハ源氏ヨリ御アネ也
  う万つら万志可は(は$)な尓こ2とにつ1个てかは心さしも1みえ
  多て万つ1り遣むとあ可すくちおしくのミお1もひい
  てきこえ給うちにも1故宮のお1者し万さぬこ2と越な2
  尓こ2とにも1者え那くさう/\しくお1ほさるゝ尓この院
  の御こ2と越多にれいのあと越阿るさ満の可しこ万りをつ1
  くしてもえみせ多て万つ1らぬをよとゝも尓あかぬ心
  ちし給も1こ2としハこの御賀にこ2とつ1遣てみゆきな2とも」(63ウ・1082⑪)

  あるへくお1ほしをきて个れと2よのな可のわつ1らひ
  な2らむこ2とさらにせさせ給万しくな2むといな2ひ
  申給こ2と多ひ/\尓な2りぬれハくちお1しくお1ほし
  と2万りぬしハすの者つ1可あ万りの1本とに中宮万可て
  させ給てこ2としの1ゝこりの御いの1りにな2らの京の七大
  寺尓み寿行(行$経)ぬの四千このち可きみやこの1四十寺尓
0188【四千収】-四千段
  きぬ四百疋をわ可ちてせさせ給あり可多き御者くゝみ
  越お1本しゝりな可らな2尓こ2とも1(も1$尓)つ遣ても1(も1$可)ふ可き御心さ
  しをもあらハし御覧せさせ給者むとてちゝ宮」(64オ・1083③)

  者ゝ宮寿所のお1者せまし御多め能心さしをも
0189【はゝ宮す所の】-秋好ノ心
  と2りそへお1ほ寿に可くあな2可ちにお1ほや遣尓
  も1きこえ可へさせ給へハこ2とゝも1お1ほくと2ゝめさせ給
  つ四十の賀といふこ2とはさき/\越きゝ者へる尓もの>
  こりのよ者ひゝさしきためしな2む寿く那可里遣
  るをこ能多ひハ猶よのひゝきと2ゝめさせ給て万こ2とに
  のちに多らむこ2と越可そ2へき可(き可$さ)せ給へと2あり个れと2お1
  ほや遣さ満尓て猶いとい可めしくな2むあり遣る宮の
  お1ハし万す万ちの1心殿尓御しつ1らひな2としてさき/\」(64ウ・1083⑧)

  尓1こ2と可ハらす可む多ちめの1ろくな2とたいきやうにな2
  すらへてみこ多ちにハこ2とに女の1さうろ(ろ=ソ)くひ参き能
  四位万うちきむ多ちな2との(の$)堂ゝの殿上人尓はしろ
  き本そ2な可ひと2可さねこしさしな2と万てつ1き/\尓多(多#)
0190【こしさし】-絹
  多満ふさうそ2く可きりな2くきよら越つ1くしてな2多
  かきお1ひ御者可しな2と故前坊の御可多さ満尓てつ1多
0191【御はかし】-太刀コト
  者り万いり多るも1又あハれ尓な2むふるきよの一能
  も1のと2な2ある可きりハみな2つとひ万いる御賀尓な2む
  あめるむ可しも1能可多りにもゝのえさせ多るを可しこ」(65オ・108⑭)

  きこ2とにハ可そ2へつ1ゝ个多めれといとうるさくてこ△△(△△#ち多)
  き御な2可らひのこ2とゝも1(+者)江そ2可そ2へあへ者へらぬや△(△#)
  内にハお1ほしそ2めてしこ2とゝも1越む个尓やハと2て中納言
  尓そ2つ1个させ給て遣るそ2のころの右大将や万ゐし
0192【つけさせ給て】-仰付ラルヽ也
  てしゝ給个るをこの中納言尓御賀の本とよろこひく
  者へむと2お1ほしめして尓者可にな2させ給つ1院も1よ
  ろこひきこえさせ給も1の可らいと可く尓者可にあ万る
  よろこひをな2むいち者やき心ちし侍と2ひ遣し申
  給うしと2らの万ちに御しつ1らひ万うけ給て可くろへ」(65ウ・1084⑥)

  たるやうにしな2し給つ(つ=へ)れと2遣ふハな2を可多こ2とに
  きしき万さりてと2ころ/\のきやうな2ともくらつ1
  可さこくさう院よりつ可う万つ1らせ給へりと2んし
  きな2とお1ほや个さ万尓て頭中将せんしうけ給ハりて
  みこ多ち五人左右お1とゝ大納言ふ多り中納言三人さい
  将五人殿上人者れいの1内東宮院のこるすくな2し
  お1まし御てうと2ゝも1な2とはお1ほきお1とゝくハしくうけ
  給ハりてつ1可う万つ1らせ給へり个ふハお1ほせこ2とあり
  てつ1可う万つ1らせ(つ1可う万つ1らせ$わ多り万いり)給へりゐんもいと2可しこくお1とろ」(66オ・1084⑫)

  き申給て御さ尓つき給ぬもやの御さにむ可へて越
  と2ゝ能御さありいときよらにもの/\しくふとりてこ2のお1とゝ
  そ2い万さ可りのしうと2くとハ見え給へるあるしの院ハ
  猶いとわ可き源しのきみ尓みえ給御屏風四帖尓う
  ちの御てかゝせ給へる可らのあやのうす多ん尓志多ゑの
0193【うすたん】-ウスタミノコト
  さ満な2と2越ろ可な2らむやハお1もしろき春秋の1つくりゑ
  な2とよりも1この御屏風の春見つ1きの可ゝやくさ万ハ
  めも1をよ者寿お1もひな2しさへ(く&へ)めて多くな2むあり遣累
  越きも能ゝミつ1しひき物ふき物な2とくら人所より給」(66ウ・1084④)

  者り給へり大将の1御いきをひいとい可免しくな2り給尓
  多れハうちそ2へて个ふのさ本ういとこ2とな2り御む万四十
  疋左右む万つ1可さ六ゑふ(ふ=ウ)の官人可みよりつき/\尓
  ひきと2ゝのふる本と飛くれ者てぬれいの万んさいら
  くかわうおんな2といふ万ひ遣しき者可り万ひて
  おとゝのわ多り給へる尓めつ1らしくもて者やし給
  へる御あそ2ひ尓ミ那人心をいれ給へりひわハれいの
  兵部卿宮な2尓こ2とにも1よに可多きもの1ゝ上寿にお1
  者していとにな2しお万へ尓きむの御こ2とお1とゝわこむ」(67オ・1085⑩)

  ひき給と2しころそ2ひ給尓个る御みゝのきゝな2し
  尓やいというにあ者れ尓お1ほさるれハきむも1御て
0194【きむ】-院ノコト
  おさ/\可くし給者すいみしきねと2もいつ1む可しの
  御も1の可多りと2もな2といてきてい万者多かゝる御な可
  らひ尓いつ1可多につ1遣ても1きこえ可よひ給へき
  御むつ1ひな2と心よくきこえ給て御みきあ万多ゝひ
  万いりても1能ゝお1もしろさも1と2ゝこ本りな2く御ゑひ
  な2きと2も江と2ゝめ給ハす御をくりも1の尓すくれ多累
  わこむひとつ1このみ給こ万ふ江そ2へて志多んの1」(67ウ・1086①)

  者こ飛とよろひ尓からの1本と2もこゝ能さうの本
  な2といれて御くる万尓1をひて多て万つれ給御む万
  と2も1む可へとりて右(+の)つ可さとん(ん=も)こ万の可くしてのゝし
  る六衛ふの官人のろくと2も大将(+多万ふ)御心と2そ2き給て
  い可めしきこ2とゝも1はこの多ひとゝめ給へれと内東宮
  一院きさいの宮つき/\の御ゆ可りいつ1くしきほといひ
0195【一院】-朱ノコト
  志ら寿みえに多るこ2とな2れ盤な2を可ゝ累お1り尓ハめ
  て多くな2むお1ほえ个る大将の1多ゝひとゝころお1ハ
  する越さう/\しく者えな2き心ちせし可とあ万多」(68オ・1086⑦)

  の人尓寿くれお1ほえこ2と尓人可らも1可多ハらな2きや
  うにも能し給尓も可能者ゝき多の可多のいせのみや
  春所と2のうらみ布可くいとみ可ハし給个む本との御寿
  くせとものゆく春ゑ見え多るな2むさ満/\な2り个る
  そ2のひの御さうそ2くとも1な2とこ那多のうへな2むし
0196【こなたのうへ】-花チル里
  給个るろくと2もお1ほ可多の1こ2とをそ2三条のき多の1か
0197【三条のきたのかた】-雲ゐ

  たハいそ2き給めりしお1里ふし尓つ1遣多る御いとな2ミ
  うち/\のものゝきよら越もこな2多にハ多ゝよそ2のこと尓
0198【こなたに】-花チル
  のミきゝわ多り給越な2尓こ2とにつけて可はかゝるもの/\」(68ウ・1086⑬)

  しき可寿にも1万しらひ給者万しと2お1ほえたる
  を大将のきみの御ゆ可りにいとよく可す万へられ給へ
  リと2し可へりぬき里つ1本の御可多ち可つき給ぬる尓
  より正月つい多ちよりみす本うふ多んにせさせ給て
  ら/\やしろ/\の御いのりハ堂(ハ堂$者多)可すも1しらすお1とゝの
  きみゆゝしきこ2とを見給へてし可は可ゝる本とのこと
0199【見給へて】-葵ノコト
  いとお1そ2ろしきもの尓お1ほしゝみ多るを多いのうへ
0200【たいのうへ】-紫ヲツヰ子ヲウミ給ハス
  な2とのさるこ2とし給ハぬハくち越しくさう/\しき
  も1能可らうれしくお1ほさるゝ尓万多いとあえ可那る」(69オ・1087⑤)
0201【またいとあえかなる】-明石姫君十四ナリ

  御本とにい可にお1者せむと可ねてお1ほしさ者くに
  二月者可りよりあやしく御个しき可者りてな2やみ
  給尓御心と2も1さわくへし御みやうしと2もゝと2ころを
  可へてつ1ゝしみ給へく申个れハ本可のさし者那れ
  多ら2む者お1ほつ可な2しと2て可能あ可しの御万ちの1
  な2可能多い尓わ多し多てまつ1り給こ那多ハ堂ゝお1本
  きなる多いふ多つ1らうと2も1な2むめくりてあり遣る尓
  み春本うの多んひ万な2くぬりていみしき个むさ
  と2も1つ1と2ひて能ゝしる者ゝきみこ能ときにわ可御」(69ウ・1087⑩)

  すくせも1見ゆへきわさな2めれ盤いみしき心を
  つ1くし給可の1お1ほあ万きみも1い万ハこよ那き本
  遣人尓てそ2あり遣む可しこの御ありさ万を見多
  て万つ1るハゆめの心ちしていつ1し可と万いりち可つき
  な2れ多て万つると2しころハゝ君ハ可うそ2ひさふらひ
  給へと2む可しのこ2となと万本尓しも1きこえしらせ給
  者さり遣るをこのあ万君よろこひ尓え多へて万いり
  てハいとなミ多可ちにふるめ可しきこ2とゝも1越わな2ゝき
  いてつ1ゝか多りきこゆハしめつ1可多ハあやしくむ」(70オ・1088②)

  つかしき人可那と2うち万も1り給し可とかゝる人あり
  と2者可りハ本のきゝをき給へれハな2つ1可しくもてな2
0202【ほのきゝをき給へれは】-尼ニ初対面
  し給へりむ万れ給し本との事お1とゝのき(+ミ)の可能う
  らにお1ハし万したりしありさ万い万ハと2て京(+へ)の
  本り給し尓堂れも1/\心を万とハしてい万ハ可き
  り可は可りのちきりにこそ2ハあり个れとな2个きし
  越わ可きみの可くひき多す个給へる御春くせの1
0203【わかきみ】-姫君ゆへと也
  いみしく可な2しきこ2とゝ本ろ/\と2な2き(き$个)はけ尓あ
  者れな2り遣るむ可し能こ2とを可くき可せさら満し」(70ウ・1088⑧)

  可はお1ほつ可那くてもすきぬへ可り遣りと2お1ほし
  てうちな2け(け$)き給心のうちに盤わ可身ハけ尓う遣ハ
  りていみしかるへきゝ者尓ハあらさり遣るを多いの
  うへの御もてな2し尓み可ゝれて人のお1もへるさ万
  な2とも1可多本にハあらぬなり遣りみ(み$ひと/\)をハ万多な2き
  物尓お1もひて(て$)个ちこよ那き心おこり越者しつ1
  れよ飛とはし多にいひいつ1るやうも1ありつ1らむ
  可しな2とお1ほしゝ里者てぬハゝ君を者もとより可
  くすこしお1ほえく多れるすちと2し里な2可らむ万」(71オ・1088⑬)

  れ給个む本とな2とをはさるよ者那連多るさ可ひ
  尓てな2と2もし里給者さり个りいとあ万りお1ほと
  きた万へる个尓こそ2ハあやしくお1本/\し可り遣る
  こ2となりや可能入道のいまは仙人のよにも1す万ぬや
0204【かの入道のいまは】-姫君心
  う尓てゐ多なるをきゝ給も1心くるしくな2と可多/\
  尓お1もひミ多れ給ぬいとも能あ者れ尓な可免てお1
  者春る尓御可多万いり給て日中の御可ちにこな2多可な2
0205【日中】-ニツチウ
  多より万いりつとひも能さ者可しくのゝしるにお1万へ尓
  こ2と人も1さ布らハすあ万きみと2ころえていとち可くさふ」(71ウ・1089⑤)

  らひ給あな2見くるしやみし可き御木丁ひきよせて
0206【あな見くるしや】-明石上詞
  こそさふらひ給者め風な2とさ者可しくて越のつ1可ら本
  ころひのひ万も1あらむにくすしな1とやう能さ満し
0207【くすし】-医
  ていとさ可り春き給へりやなとな2満可多わらい多く
  思ひ給へりよしめきそしてふる万ふは(は$と)お1ほゆめ
0208【そして】-存(存$殺)
  れともも1う/\尓みゝも1お1本/\し可り个れ盤あゝと可
  多ふきてゐ多りさるはいとさいふ者可りにもあら
  す可し六十五六の1本と那里あ万す可多いと可ハら可
  に(+あてな2るさ万してめ徒やゝか尓)な2き者れ多るけしきの1あやしくむ可しお1も」(72オ・1089⑪)
0209【むかしおもひいてたる】-明石上詞

  ひいて多るさ満な2れ盤むねうちつ1ふれてこ多いの1
  飛可こ2とゝもや侍リつ1らむよくこのよの本可なるやう
  なるひ可お1ほえと2もにと2里万せつ1ゝあやしきむ可し
  の事とも1ゝいて万うてきつ1らむ者やゆめの心ちこそ2
  し者へれと2うち本おゑみてみ多て万つり給へハいと2
  な2万め可しくきよら尓てれいよりも1い多く志つ1万
  里ものお1ほし多るさ満尓見え給わ可こ2ともお1ほえ給
  者春可多しけな2き尓いと越しきこ2とゝもをきこえ給
  てお1ほしみ多るゝ尓やい万ハ可者可りと御くら井を」(72ウ・1090③)
0210【おほしみたるゝにや】-尼ノイカナルコトヲ姫君ニ申給ト也
0211【御くらゐをきはめ給はむよに】-国母ニ成給ヲ後ニ尼君ニ対面ト明石上ノ心ニ思シコト也


  き者め給者むよにきこえも1志ら勢むとこそ2
  おもへくち越しくお1ほしすつ1へきにハあらねと2いと/\
  お1しく心おとりし給らむと2お1ほゆ御可ち者てゝ万
  可てぬるに御く多も1のな2とち可く万可なひな2しこ
  れ者可り越多にと2いと心くるしけ尓思ひ(+て)きこえ給あ
  万きみハいとめて多ううつ1くしう見多て万つ1る万ゝ
  尓も1なミ多盤えとゝめす可本ハゑみてくちつ1きな2
  と2は見くるしく飛ろこり多れと2万ミのわ多りうち
  しくれて飛そ2みゐ多りし(し#)あな2可多わらい多と2めく」(73オ・1090⑧)

  者春れと2きゝも1いれ寿
    おいの1な2ミ可ひあるうらに堂ちいてゝし
0212【おいのなみ】-尼
  本多るゝあ万を多れ可と2可めむむ可しのよにも1
  可やうなる布る人盤つ1みゆるされてな2む侍个る
  と2きこゆ御春ゝりなる可み尓
    し本多るゝあ万越な2ミちのしるへ尓て多つね
0213【しほたるゝ】-姫
  も見ハや者満のと2万やを御方も1江し能ひ給ハて
  うちな2き給ひぬ
    よをすてゝあ可し能うらに寿む人も1心のやミ」(73ウ・1090⑭)
0214【よをすてゝ】-明石上(朱)

  盤ゝ累遣しも勢しな2ときこえ満きらハし給
  わ可れ遣むあ可月の1こ2とも遊めの中尓お1ほしいて
0215【わかれけむあか月のこと】-姫ノ心昔ヲ知給ハヌト也
0216【中】-ナカ

  られぬをくち越しくも1あ里个る可那と2お1ほ寿
0217【おほす】-」(朱段落符号)
  やよひの十よ日の本とに多いら可尓む万れ給ひぬ可
  ねてハおとろ/\しくお1ほしさ者きし可と2い多
  くな2やみ多満ふこ2とな2くておとこみこさへお
  者寿れハ可きりな2くお1ほ寿さ満尓ておとゝも1
  御心お1ちゐ給ひぬこ那多ハ可くれの1可多尓てたゝ遣
  ち可き本と那るにい可めしき御うふやしな2ひな2」(74オ・1091⑤)

  と2のうちしき里ひゝきよそ2越しきありさま遣
  に可ひあるうらと2あ万きみの多め尓はみえ多れと
  きしきな2きやうなれハわ多り給な2むと2す多いの1
0218【わたり給なむと】-源ノコト
  うへも1わ多り給へりしろき御さうそ2くし給て人
  のおやめきてわ可宮をつ1と2い多きてゐ給へるさ万
  いと2お1可しみつ1可らかゝるこ2とし里給者す人のうへ尓
  ても見な2らひ給者ねハいとめつ1ら可尓うつ1くしとお
  もひきこえ給へりむつ可し遣にお1者する本と越多えす
  い多きと2り給へハ満こ2との越ハ君者多ゝ万可勢多て万つ」(74ウ・1091⑪)

  りて御ゆと2の1ゝあつ1可ひな2と越つ可う万つ1里給春
  宮の1せんしな2るな2いしのすけそ2つ1可う万つ1る御
0219【せんしなるないしのすけ】-内侍ヲカネタル宣旨也
  む可へゆ(+尓)お1り堂ち給へるも1いとあハれ尓うち/\の△(△#)
  こ2とも1本の1し里たるにすこし可多本な2らはいと2を
  し可ら満し越あさ満しく遣多可くけ尓可ゝるち
  きりこ2とにものし給个る人可那とみきこゆこの本と
  のきしきな2ともまねひ多てむ尓いとさら那りや
  六日と2いふ尓れいの1お1とゝにわ多り給ひぬ七日の夜内
0220【れいのおとゝに】-源ノ返給心
  よりも1御うふやしな2ひ能こ2とあり朱雀院の1可く」(75オ・1092②)

  世越すてお1者し万す御可者り尓やくら人と2ころよ
  り頭弁宣旨うけ給ハりてめつ1ら可那るさ満尓つ1可
  う万つれ里六の1きぬな2と万多中宮能御方よりも1
0221【中宮】-秋好
  お1ほや遣こ2と尓は多ち万さりい可めしくせさ勢給
  つき/\能みこ多ち大臣のいへ/\そ2能ころ能いとなみ尓て
  われも/\ときよらをつ1くしてつ可う万つり給お1とゝの1
  きみも1この本と能こ2とと2もはれいのやう尓も1こ2とそ2可せ
  給ハてよにな2くひゝきこち多き本とにうち/\の1な2満め
  可しくこ満可な2る宮ひの万ねひつ1多ふへきふし者め」(75ウ・1092⑧)

  もと満ら寿なりに个りお1とゝの1きみも1わ可宮越本とな2
  くい多き多て万つり給て大将の1あま多まうけ多
  なる越い万ゝてみせぬ可うら免しきにかくらう多
  き人越そ2江多て万つりたるとうつ1くしみきこえ給ハ
0222【うつくしみ】-愛心
  こ2と者りなりや日ゝにもの越ひき能ふるやうにをよ
  春遣給御めのと2な2と心しらぬはとみ尓めさてさ布ら
  婦中尓しな2心寿くれ多るかきり越えりてつ1可う
  まつらせ給御可多の御心をきてのらう/\しくけ多可く
0223【御かたの御心】-明石上心
  お1ほと可那るものゝさるへき可多に盤ひ个して尓くら」(76オ・1092⑭)

  可にもうけハらぬな2と越本めぬ人な2し多いの1うへハ
  万本な2らねと2みえ可ハし給てさハ可りゆるしな2くお1
  ほし多里し可と2い万ハ宮の1御とくにいとむつ1万し
  くやむこ2と那くお1ほしな2り尓た里ちこうつ1くしみ
  し給御心尓てあ万可つ1な2と御てつ1可らつ1くりそ2ゝく
  りお1者春るも1いとわ可/\しあ个くれこの御かしつ1き尓
  て春くし給こ(こ=可)のこ多いのあ万きみハわ可宮越え心のと2
  可にミ多て万つらぬな2むあ可すお1ほえ个る中/\み多て
  万つ1りそ2めてこひきこゆる尓そ2いのちも1え多ふ」(76ウ・1093⑥)

  まし可免るかのあ可し尓1も1かゝる御事つ1多へきゝてさ(さ$)
  さる飛し里心ち尓も1いと2うれしくお1ほえ个れ盤い
  万な2むこのよの1さ可ひ越心やすくゆき者那るへき
  と2てしと2もにいひてこの1いゑをはてら尓な2しあ
  多り能田な2とのやう能ものハみな1そ2能てらのこ2とにし越
  きてこのく尓能お1くのこ本りに人も可よひ可多くふ
  可き山あるをと2しころもしめ越きな2可らあ志こ
  にこも里な2むのち又人尓はみえしらるへき尓1も1阿
  らすと2お1もひて多ゝすこしのお1ほつ1可な2きこ2と」(77オ・1093⑫)

  のこり个れ者いまゝてな2可らへ遣るをい万はさり
  と2もと本と个可ミ越多のみ申てな2むうつ1ろひ遣
  るこ能ち可きと2しころとな2りて者京尓1こ2と那るこ2と
  な2らて人も可よ者し多て万つ1らさりつ1これより
0224【これより】-尼君京ヨリノ使
  く多し給人者可り尓つけてな2むひと2く多り尓ても
  あまきみさるへきお1りふしの1こ2とも可よひ遣累
  お1もひ者那るゝよのと2ちめにふミ可きて御可多に多
  て万つ連給へりこのと2しころハお1な2しよの中能う
  ち尓1めくらひ者へりつれと2な尓可は可くな2可ら身越」(77ウ・1094③)
0225【めくらひ】-廻

  かへ多るやうにお1もふ多満へな2しつゝさせるこ2と那き
  可きりハきこえうけ給者らす可な2ふミみ給ふるハ
  め能いと満いりて念仏も1け多いするやうにやくな2う
0226【いとまいりて】-暇入
  てな2む御せう所こも多て万つらぬをつ1て尓うけ
  給者れ者わ可きみ者春宮に万いり給てお1とこ宮
  む万れ給へるよし越な2んふ可くよろこひ申し
  者へるそ2のゆへ者みつ1可らかくつた△(△#)な2き山ふし
  の身尓い万さらにこの1よ能さ可え越お1もふ尓も1
  者へら寿ゝき尓し可多能と2しころ心きたな2く」(78オ・1094⑧)

  六時の1つ1と2免にも1多ゝ御事越心尓可遣て者ち
0227【たゝ御事越】-明石上ノコト
  寿能うへの露のね可ひ越はさし越きてな2む
  ねむし多て万つりしわ可お1もとむ万れ給者むと2せ
0228【わかおもと】-御本上ノコト
  しそ2のと2しの二月能そ2のよのゆめ尓1みしやうみ
  つ1可らすみの山をみきのて尓さゝけ多り山の1左右よ
  り月日のひ可りさや可にさしいてゝ世をてらすみ
  つ1可らは山のしもの1可遣にかくれてそ2のひ可りにあ多
  らす山をはひろきうみ尓う可へをきてち井さき
  ふねにの1りてにしの可多越さしてこきゆくと2な2む」(78ウ・1094⑭)

  見者へしゆ免さ免てあし多よりか寿な2らぬ身に多
  のむところいてきな1可らな尓こ2とにつ1けて可さるい可め
  しきこ2とをハ満ちいてむと2心の1うちにお1もひ者へし
  越そ2のころより者ら万れ給尓しこな2多そ2ゝ(ゝ=く)能可多の1
  ふミ越見者へし尓も1又な2いけうの心を多つぬる中
  尓もゆめ越しんの心を(の心を$)すへきこ2とお1ほく者へし可は
  いやしきふと2ころのうち尓も可多しけな2く思ひ
  い多つ1きたて万つりし可とち可らをよ者ぬ身尓1
  お1もむき(むき$布)た万へ可ねてな2むかゝるみちにお1もむ」(79オ・1095⑤)

  き者へリ尓し又このくにの1こ2とにしつ1ミ侍てお1
  いのな2ミにさら尓多ち可へらしと2思ひと2ちめて
  このうらにと2しころ侍し本ともわ可君を多のむ
  こ2とにおもひきこ江者へし可はな2む心飛とつ1尓1
  お1ほくのくわんを多て者へしそ2の可へり申
  たひら可尓お1もひのこ2とと2き尓あひ給わ可きみく尓
  能者ゝとなり給てね可ひみち給者む世にすみよ
  しの1宮しろを者しめ者多(+し)申給へさらにな尓
  こ2と越可はう多可ひ侍らむこのひとつ1のお1もひち可」(79ウ・1095⑩)

  きよに可な2ひ者へりぬれ者者る可に西の可多十万
  億のくにへ多てたる九品のうへのゝそ2見う多可
  ひな2くなり者へりぬれ盤いま者多ゝむ可ふる者
  ちすをまち者へる本とそ2能ゆふへ万て水草き
0229【水草】-ミツ
  よき山の1春ゑ尓てつ1とめ侍らむとてな2む万可
  りい里ぬる
    ひ可りいてむあ可月ち可くな2りに个りい万そ2み
0230【ひかりいてむ】-入道
  しよのゆ免か多り春ると2て月日可き多りいの1
0231【月日かきたり】-ヒツケナリ命日トシレト也
0232【いのちおはらむ】-ハシカキ也

  ちお1ハらむ月日もさらにな2しろしめしそ2い尓1しへ」(80オ・1096①)

  より人のそ2めをき个るふちころも1尓もな2尓可や
  つ1れ給多ゝわ可身ハへん化のものと2お1ほしな2して
  お1い本うしの多め尓ハくと2くをつ1くり給へこのよの
  多のしみ尓そ2へても1のちの1よをわ寿れ給なね可
  ひ者へる所尓多にい多り侍な2は可な2らす又多いめん者
  侍な2むさハ里(里$)の本可のきし尓い多りてと2くあひみむと
  をお1ほせさて可のやしろに多てあつ1め多るくわん(くわん$ね可ひ)ふミ
  と2もをお1ほきなるちむ(+の)ふ者こに布んしこめて多て
  万つり給へりあ万君尓はこ2と/\尓も1可ゝす堂ゝこの月」(80ウ・1096⑦)

  の十四日にな2むくさの1い本り万可り者那連てふ可き
  山尓いり者へりぬる可ひな2き身をハく満お1ほ可み尓
  もせし者へりな2むそ2こ尓は猶お1もひしやうな2る
0233【せし】-施
  御よを万ちいて給へあきら可なると2ころ尓て又多
0234【あきらかなる】-浄土
  いめん者ありな2むと2のみありあまきみこのふミを
  見てか能つ可ひの多いとこにと2へはこの御ふミ可き
  給て三日といふ尓な2む可の1多え多るみね尓うつ1ろ
  ひ給尓しな尓可しらも1可能御をくりにふもと万て
  者さ布らひし可とミ那可へし給てそ2う一人わらハ二人」(81オ・1096⑫)

  な2む御と2も尓さ布らハせ給いまはと2世越そ2むき
  給しお1里越可な2しきとちめとお1もふ給へし可と2の
  こり者へり遣里と2しころをこな2ひ能ひ万/\尓よ里ふ
  しな2可ら可きな2可(可$)らし給しきむの1御こ2と日者とり
  よせ給て可いしらへ給つゝほと遣に万可り申給(給$志)てな2
  むみ多う尓せ尓うし給しさらぬものと2もゝお1ほく
0235【せにう】-琴ナトヲモ施入也
  者多て万つり給てそ2能ゝこり越な2む御てしと2も
  六十よ人な2むし多しき可きりさ布らひ遣る本と
  尓つ1遣てみな2所分し給てな2をしのこり越な2む」(81ウ・1097④)

  京の御れうとてをくり多て万つり給へるい万者と
  て可きこも里さる者(+る)遣き山の1くも1可すミに万志
  リ給ひ尓しむな2しき御あとにと2満りて可な2しひ
  お1もふ人/\な2むお1ほく者へるな2とこの1多いとこも1
  わらハ尓て京よりく多りしける(ける$)人のおい本うし
  にな2りてと満れるいとあ者れ尓心本そ2しとお1もふ(ふ$へ)
  里本とけの1御てしの1さ可しき飛し里(+た)にわし
0236【御】-ミ
  能みねをハ多と2/\し可らす堂のみきこえな2可ら猶
0237【たと/\しからす】-常在霊鷲山
  多きゝつ1き个る夜の万とひハふ可ゝり遣るをましてあ」(82オ・1097⑨)
0238【たきゝつきける】-仏涅槃ノコト
0239【夜】-夜半也


  万きみの可な2しとお1もひ多満へるこ2と可きりな2し
  御可多(+ハ)みなミのおとゝ尓お1者するをかゝる御せうそ2こ
0240【御かた】-明石上
  な2むあると阿里个れ盤し能ひてわ多り給へりおも/\
  しくみをもてな2してお1ほろけな2らてハ可よひ阿
  ひ給こ2とも可多き越あ者れな2るこ2とな2むときゝてお
  ほつ可な2个れ者うちし能ひてものし給へるにいとい見
  しく可な2し个な2る遣しき尓てゐ給へり火ち可く
0241【けしき】-尼ノコト
  と2りよせてこのふみミ(ミ$)越見給尓个尓せきとめむ可多
0242【このふみ越】-明石上
  そ2な2可り遣るよ(よ=そ)の人ハな2尓と2もめと2ゝむましき事」(82ウ・1098①)

  の万つむ可しきし可多のこ2とおもひいてこ飛しとお1
  もひわ多り給心尓はあひ見て寿き者てぬるに
  こそ2ハとみ給尓い見しくいふ可ひな2しなみ多越えせ
  きとめすこの1ゆ免可多り越可つ1ハゆくさきたのもし
  くさらハひ可心尓てわ可身越さしもある万しき
  さ満尓あく可らし給と2な2可ころお1もひ多ゝよ者れ
  しこ2とは可く者可那きゆめに多のみを可けて心多
  可くものし給な2り个りと可つ1/\お1もひあ者せ給あ
  万君ひさしく多めらひてきみの御と2くにハうれしく
0243【きみ】-明石上ヘ
  お1も多ゝしきこ2とをも1み尓あ万りてな2らひな2くお1もひ」(83オ・1098⑦)

  者へりあ者れ尓いふ勢きお1もひもすくれてこそ2者
  へり个れ可すな2らぬ可多尓てもな2可らへし宮こをす
  てゝかしこにしつ1みゐしを多によひと2尓多可ひ
0244【しつみゐしをたに】-入道ノ心ヲ云
  多るすくせにもある可な2と思ひ者へし可と2い遣
  るよにゆき者那連へ多ゝるへき中のちきりと盤
  お1もひ可け春お1な2し者ちす尓すむへきのちのよ
  の多のみをさへかけてとし月越すくしきて尓1者
  可に可くお1ほえぬ御こ2といてきてそ2むきにしよに多
  ち可へりて者へる可ひある御事をみ多て万つ1里」(83ウ・1098⑫)

  よろこふもの可ら可多つ1可多に者お1ほつ可な2く可な2
0245【かたつかたには】-入道ノコト
  しきこ2とのうちそ2ひて多えぬをつい尓可くあひみ
  すへ多てな2可らこのよ越わ可れぬるな2むくち越し
0246【わかれぬる】-入道ノコト
  くお1ほえ者へるよにへし時多に人に(+似)ぬ心者へにより
0247【人に似ぬ心はへ】-入道ノコト
  世越もてひ可むるやうな2りし越わ可きと2ちたのミな1
  らひてをの/\ハ又な2くちきり越きて个れハ可多み尓
0248【又】-マタ
  いと2ふ可くこそ2たのミ者へし可い可なれハ可くみゝ尓ち
0249【みゝにちかきほと】-播州ヘチカキ也
  かき本と那可ら可くし(し#)てわ可れぬらむと2いひつゝ个て
  いと2あ者れ尓うちひそ2見給御可多もいみしくな2」(84オ・1099④)

  きて人尓すくれむゆくさきのこ2ともお1ほえすやか
  すな2らぬ身尓ハな尓こ2とも1けさや可尓可ひあるへ
  き尓も1あらぬもの可らあ者れな2る(る$)ありさ万尓1
  お1ほつ可那くてや見な2むのみこそ2くちおし
  个れよろつ1のこ2とさるへき人の御多めと2こそ2お1
0250【さるへき人】-親ノコト
  ほえ者へれさてたえこもり給な2ハ世中もさ多
  めな2きにや可てきえ給な2は可ひな2くな2むと2てよも
  す可らあ者れな2るこ2とゝもをいひつ1ゝあ可し給き
  能ふも1おとゝの1きみ能あな2多にありと2見越き給て」(84ウ・1099⑨)

  しを尓者可に者ひ可くれ多らむも可ろ/\しきや
  うな2るへし身ひとつ者な尓者可りも1お1もひ者ゝ可り
  者へらす可くそ2給御多めな2とのいとお1しきにな2む
  心尓万可せてミをもゝてな2しにく可るへきと2てあ可
  月尓可へりわ多り給ひぬわ可宮者い可ゝお1ハし万す
  い可て可見多て万つ1るへきと2ても1な2きぬい万み多て
  万つり給てむ女御の君もいとあ者れ尓な2むお1ほし
  いてに(に$、+つゝ聞えさせ給める院もことのつゐて耳)もしよの中思ふやうな2らはゆゝしき可ねこ
0251【よの中】-春宮ノ世ノコト
  と2あ万君そ2の本と万てな2可らへ給者な2むと2の多満ふ」(85オ・1100①)

  めりきい可にお1本すこ2とに可あらむと2の給へハ又うち
0252【又うちゑみて】-尼ノ心
  ゑみていてやされハこそ2さ満/\多めしな2きすく
  勢にこそ2者へれとてよろこふこ能ふ者こハも多せ
  て万うの本り給ひぬ宮よりと2く万いり給へきよし
  のミあれ者可くお1ほし多るこ2と者りなりめつ1らし
  きこ2とさへそ2ひてい可に心もとな2くお1ほさるらん
  と2むらさきのうへも1の給てわ可宮しのひて万い
  らせ多て万つ1らん御(+心)つ1可ひし給宮春所ハお1ほむ
  いと万の1心や春可らぬにこり給てかゝ累つ1いて尓し」(85ウ・1100⑦)

  者しあら満本しくお1ほし多り本と那き御身尓さ
  るお1そ2ろしきこ2とをし給へれハすこしお1もやせ
  本そ2りていみしくな2満め可しき御さ万し給へり
  可く多めらひ可多くお1ハする本とつくろひ給てこそ2ハ
  な2と御可多な2とは心くるし(+可り)きこえ給をお1とゝハ可やう
  にお1もやせてみえ多て万つり給者むも中/\あ者れ
  な2るへきわさ那里な2との給多いのうへな2とのわ多り
  給ひぬるゆふつ1可多しめや可な2るに御可多お万へ尓
  満いり給てこのふ者こきこえしらせ給お1もふさ満尓」(86オ・1100⑫)

  可な2い者てさせ給万てはと2り可くして越きて者へ
  るへ个れと世中さ多め可多个れ盤うしろめ多さ
  尓な2むな2尓こ2とをも1御心とお1ほし可す万へさら
  むこ那多(+と)も可くも者可那くな2り者へりな2は可な2ら
  寿しも1い万者能と2ちめ越御らむせらるへきみ尓も
  侍らねハ猶うつ1しこゝろうせす者へるよにな2む
  者可那きこ2とをもきこえさせをくへく者へり个ると
  思ひ侍てむつ1可しくあやしきあと那連と2これも
  御らむせよこのくわんふみハち可きみつ1しな2と」(86ウ・1101④)
0253【くわん】-ネカヒ

  に越可せ給て可な2らすさるへ可らむお1りに御らむ
  してこのうち能こ2とゝも1ハせさ里(里$せ)給へうと2き人尓
  はな2もら(+さ)せ給そ2可者可りとみ多て万つ1りをき
  つ1連ハ見つ1可らも1世をそ2むき者へな2むと2お1もふ
  多満へな2里ゆ遣はよろつ1心のと可にも1お1ほえ者へ
  らす多いのうへの御心をろ可尓思ひきこえさせ給な2
  いと2あり可多くものし給ふ可き御个しきを見者へ
  れ盤身にハこよ那く万さりてな可き御よにもあら
  な2むとそ2お1もひ者へるもとより御身にそ2ひきこ」(87オ・1101⑨)

  江させむにつ1けても1つゝ満しき身能本とに者へれハ
  ゆつ1りきこえそ2め者へり尓しをいと可うしも1ゝ
  能し給者しと2なむと2しころハ猶よのつね尓1
  お1もふ給へわ多り侍つるい万ハきし可多行さきう
  しろや寿くお1もひな2り尓て侍りな2といとお1ほく
  きこえ給な2ミ多くみてきゝお1者す可くむつ1万し
  可るへきお1まへ尓もつねにうちと2けぬさ満し
0254【うちとけぬさま】-明石上ノ心
  給てわ里那くものつ1ゝ満(満$見)し多るさ満な2りこのふ
  みのこ2とはいとう多てこ者くにくけな2るさ万をみち」(87ウ・1101⑭)

  のく尓可み尓てと2しへ尓个れ者き者みあつこえ
  たる五六枚さす可に可うにいとふ可くしみ多る尓か
  き給へりいとあ者れと2お1ほして御ひたひ可みのやう/\
  ぬれゆく御そ2者めあて尓な2万め可し院者ひめ宮
0255【ひめ宮】-女三ノコト
  の1御可多にお1者し个るをな2可能みさうしよりふ
  と2わ多り給へれ盤江しも1ひき可くさて御木丁を
  すこしひきよせてみつ1可らはゝ多可くれ給へりわ可
  宮ハお1とろき給へりや時の万も1こ飛しきわさな2り
  个りと2きこえ給へハ宮寿所ハいらへもきこえ給ハねハ」(88オ・1102⑥)

  御可多ゝい尓わ多しきこ江給つときこえ給(+つ)いとあや
  しやあな2多にこの宮越らうし多てまつりて
  ふところをさらに者那多すもてあつ1可ひつ1ゝ
  人や里な2らすきぬもみな2ぬらしてぬき可へか
  ちなめるかろ/\しくな2と可くわ多し多て万つ里
  給(+こな2多尓わ多りてこそ2見多て万つり多万)ハめとの給へハいとう多てお1もひく満な2き御事可
  那女尓お1者し万さむ尓多にあな2多尓て見多て万
  つり給者むこそ2よく者へらめましてお1とこは可き
  りな2しときこ江さすれと2心や春くお1ほえ給を多」(88ウ・1102⑫)

  者ふれ尓ても可やうにへ多て可満しきこ2と那さ
  可しら(ら#)可里きこ江させ給そ2と2きこえ給うちわ
  らひて御な2可ともに万可せて見者那ちきこゆへ
  きな2ゝり那へ多てゝい万ハ多れも/\さしハ那ちさ
  可しら(△&ら)な2との給こそ2お1さ那个れ万つ1ハ可やう尓
  者ひ可くれてつれな2くい飛お1とし給め里し(し$かし)とて
  御木丁をひきや里給へれハもやのは(△&は)しらにより可ゝ
  りていときよけ尓心者つ1可し遣なるさ満して
  ものし給ありつ1る者こも1万とひ可くさむもさ満阿
  し个れハさてお1者春るをな2そ2の者こふ可き心」(89オ・1103④)

  あらむけさう人のな2可う多よみてふんしこめ
  堂る心ちこそ2寿れと2の給へハあな2う多てやい万
  め可しくな2り可へらせ給める御心な2らひ尓きゝし
  らぬやうな2る御春さひこ2とゝも1こそ2とき/\いて
  くれとて本ゝゑみ給へれと2も1の1あ者れな2り个る御
  个しきと2も1しる个れハあやしと2うち可多ふき給
  へるさ満なれハわつらハしくて可能あ可し能い者や
0256【かのあかしのいはやより】-明石上
  よりし能ひてハへし御いの1り能巻数又万多しき
0257【数】-スエ
  くわんな2との者へり个る越御心にも1しらせ多て万つ1
  るへきお1里あらは御覧しをくへくやと2て者へ」(89ウ・1103⑩)

  累を多ゝい万はつ1いてな2くてな尓可ハあ遣させ
  給者むと2きこえ給尓遣にあハれなるへきありさ
  さ満そ2可しと2お1ほしてい可尓をこな2ひ万してすミ
  給尓多らむいの1ちな2可くてこゝら能と2しころつ1と2む
  るつ1みも1こよな2可らむ可しよのな2可によしあり(り$ル)
  さ可しき可多/\の人と2てみる尓も1このよ尓そ2み多
  る本との尓こり布可き尓やあらむかしこき可多こ
  そ2あれいと可きりありつ1ゝをよ者さり遣りや
  さも1い多りふ可くさす可に个しきありし人の1」(90オ・1104①)

  ありさ万可な2飛し里多ちこの1よ者な2れ可本
  にも1あらぬもの可らしたの心者見那あらぬよ尓
  可よひすミ尓多ると2こそ2見えし可満してい万ハ
  心くるしき本多しも1なくお1もひ者那連に多ら
  むをや可や春(春=ス)き身な2らはしのひていとあ者満
  本しくこそ2と2の給い万は可能侍し所をもす(す$)
  すてゝと2り能ねきこえぬ山尓とな2むきゝ者へる
  と2きこゆれ者さらハそ2能ゆいこんな2くも(くも$な2り)な2せうそ2
  こは可よ者し給やあ万きみい可に思給らんお」(90ウ・1104⑥)

  やこの中よりも1万多さるさ万のちきりハこ2と尓
  こそ2ゝふへ个れと2てうちな2ミ多くみ給へりと2し(+比イ)の1
  つ1も里によの中能ありさ万をと2可くお1もひし里ゆ
  く万ゝ尓あやしくこひしく思いてらるゝ人の1
  みありさ万な2れ者ふ可きちきり能な2可らひは
  い可尓阿者れならむな2との給つ1いてにこのゆめ
  可多りもお1ほしあ者するこ2ともやと2思ひ(ひ&ひ、+て)いとあや
  しき本むしと可いふやうな2るあとに者へめれ
  と2御らんしと2ゝむへきふしもや万し里者へると2」(91オ・1104⑪)

  てなむい万者と2てわ可れ者へり(+尓)し可とな2越こそ2
  あ者れハの1こり者へるも能な2り遣れと2てさ満よ
  くうちな2け(け$)き給て(て$、+より給て2、より=△イ)いと可しこく猶本れ/\し可ら寿
  こそ2あるへ个れてな2ともすへてな尓こ2ともわ
  さと2いうそ2くにしつ1へ可り遣る人の多ゝこのよふ
  る可多の1心越きてこそ2すく那可り个れ可の千所のお
  と2ゝを(を$ハ)いと可しこくあり可多き心さし越つ1くしてお1ほ
  や遣につ可う万つ1り給ひ尓(尓$)个る本とにものゝ堂可ひ
  めありてそ2能むくひ尓可く春ゑハな2きな2りな2と人」(91ウ・1105③)

  いふめ里しを女子の1可多につ遣堂れと2可くていと2
  つきな2しと2いふへき尓も(も$ハ)あらぬも1そ2こらのをこ那ひ
  のしるし尓こそ2はあらめな2となみ多をしのこ
  ひ給つゝこのゆ免のわ多り尓めとゝ免給あやし
0258【ゆめのわたり】-\(合点)
  く飛可/\しくすゝろ尓堂可き心さしありと2人も
  と2可免又われも(も$)な2可らも1さる満しき布る万ひ越
  可り尓ても1する可な2とお1もひしこ2とはこのきみのむ
  万れ給志とき尓ちきりふ可くお1もひし里にし可と
  めのまへ尓みえぬあ那多能こ2とハお1ほつ可那くこそ2」(92オ・1105⑧)

  おもひわ多りつれさらはかゝる多のみありてあ那可
  ち尓はのそ2みしな2り个りよこさ万にいみしき
  めをみ多ゝよひしもこの人飛とりの多免尓こ(こ$)そ2
  あり个れい可なるくわんを可心尓越こし个むと2ゆ可
  し个れ者心のうちにを可みてと2り給つ1これハ万多
  くして多て万つ1るへきものハへりい万又きこえしら
  せむ(む#)者へらむと女御尓ハきこえ給そ2能つ1いて尓い万ハ
  可くい尓しへのこ2とをもたとりし里給ぬれと2あな2多の
  御心者へ越ゝろ可尓お1ほしな2すな1もとよりさるへきな2」(92ウ・1105⑭)

  かえさら2ぬむつ1ひよりも1よこさ満の人の1な2个の
  あハれをも1可遣(+ひと)こ2との心よせあるハお1ほろけのこ2と尓
  も1あらす万してこゝにな2とさ布らひな2れ給越みる/\
  も1ハしめの1心さしかハらすふ可く(+ねむ)ころにお1もひきこ
  え多るをい尓しへの1よの多とへ尓もさこそ2ハう者へ尓ハ
  者くゝみ个れ連(連$)と2らう/\しき堂と里あらむも1可し
  こきやうなれと2猶あや万里ても1わ可多めし多の心
  ゆ可み多ら2む人をさもお1もひよらすうらな可らむ
  多めはひき可へしあ者れ尓い可てかゝる尓はと2つ見
  江可満しき尓も思な2をるこ2ともあるへしお1ほろ」(93オ・1106⑥)

  个の1む可し能よのあ多な2らぬ人者多可ふゝし/\阿
  れと2飛とり/\つ1ミ那きとき尓者をのつ1可らも1
  てな2(+をイ)すためしと2もあるへ可めりさしもあるまし
  きこ2とに可と/\しき(き$く)ゝせをつ1遣あい行な2く人を
  もて者那るゝ心あるはいとうちと2遣可多くお1もひ
  く万な2きわさ尓な2むあるへきお1ほくハあらねと2人
  の心のと2あるさ万可ゝるお1もむきを見るにゆへよし
  と2いひさ満/\尓くち越し可ら2ぬきハ能心者せあるへ可め
  里ミ那をの/\え多る可多ありてと2るところな2くも」(93ウ・1106⑫)

  あらねと2又と2り多てゝわ可うしろみ尓お1もひ万め/\
  しくえらひお1も(+ハ)む尓ハあり可多きわさにな2む多ゝ
  万こ2とに心の1く1せな2くよきこ2とはこの多い越のみ
  なむこれをそ2おひら可なる人といふへ可りけると
  な2む思ハへるよしと2て又あ万里ひ多く(多く$多ゝ)遣てたのも1
  しけな2きもいとくちお1しやと2者可り能給尓可多への
  人はお1もひやられぬ可しそ2こにこそ2すこしもの1ゝ
  心えてもの志給めるをいとよし(し=く)むつ1ひ可者してこの
  御うしろ見をも1お1な2し心尓ても1能し給へな2と」(94オ・1107③)

  し能ひ(+や)可尓の給の多まハせねと2いとあり可多き御
  个しきを見多て万つる万ゝにあ个くれのこ2とく
  さにきこえ者へるめさ満しきも能尓な2とお1ほし
  ゆるさゝらむに可うまて御覧しゝるへき尓もあら
  ぬ越可多者らい多き万て可す万への給者すれ者
  可へりてハま者ゆくさへな2む可すな2らぬ身のさす可
  にきえぬ者よのきゝみゝもいとくるしくつ1ゝ万しく
  お1もふ多満へらるゝ越つ1ミな2きさ満尓もてかくされ
  多て万つりつ1ゝのみこそ2ときこえ給へハそ2の御多」(94ウ・1107⑨)

  め尓ハな2尓(+の)心さし可者あらむ堂ゝこの御ありさ万
0259【御ありさま】-姫君
  越うちそ2ひても1江見多て万つらぬお1ほつ可な2さ
  にゆつ1里きこえらるゝなめりそ2れも1万多と2りも1
  ちてけちえ(+ン)にな2とあらぬ御もてな2しと2もによ
  ろつ1能こ2と那のめ尓めや寿く那連はいと2な2むお1も
  ひな2くうれしき者可那きこ2とにてものゝこゝろえす
  飛可/\しき人者多ちましらふ尓つ1个て人の多
  めさへ可らきことあり可しさな2越しと2ころな2く多れ
  も1ゝのし給めれ盤心や寿く那むとの給につ1遣ても」(95オ・1108①)

  さりやよくこそ2ひ个しに个れな2とお1もひつゝ遣
  給たいへわ多り給日ぬさもいとやむこと那き御心
  さしの見まさるめる可那希尓ハ多人よりこ2とに
  可くしも1くし給へるありさ満のこ2とわ里と2みえ給へ
  るこそ2めて多个れ宮の御可多うわへの御可しつ1き能
  みめてたくてわ多り給こ2ともえな2の免な2らさめるハ
  可多しけな2きわさな2めり可しお1な2しすちに者お1
  者寿れと2い万ひとき盤ゝ心くるしくと2し里ふこちき
  こえ給尓つ1个ても1わ可すくせはいとたけくそ2お1ほえ」(95ウ・1108⑥)

  給个るやむこ2と那きたにお1ほ寿さ満尓もあらさめるよ
  にましてたち満しるへきお1ほえ尓しあらねハすへて
  い万はうらめしき布しも1な1し堂ゝ可能多江こもり
  尓1多る山寿ミを思ひやるのミそ2あ者れ尓お1ほつ可な2
  きあ万きみも1たゝふくちのそ2能に多ね万きてとや
0260【その】-一本ま
  うな里し飛とこ2とをうち多のみてのちの世越思ひ
  や里つ1ゝな可免ゐ給へり大将のきみハこのひめ宮の
  御こ2と越お1もひをよ者ぬ尓しもあらさりし可はめ尓
  ち可くお1者し万す越いと多ゝ尓もお1ほえすお1ほ可多」(96オ・1108⑫)

  能御可しつきにつ1个てこ那多尓ハさりぬへきお1/\
  に万いりな2れをの1つ1可ら御个者ひありさ満も1見
  きゝ給尓いとわ可く越ほとき給へる飛と2寿ち尓て
0261【をほとき給へる】-女三ノ体
  うへのきぬ(ぬ$)しき盤い可免しくよの多めし尓志
  つ1者可りもて可しつき多て万つ1り給へ(へ&へ)れと2おさ/\け
  さや可にも能ふ可くは見えす女房な2ともおと那/\し
  き盤すく那くわ可や可なる可多ち人の1ひ多ふる尓
  うち者那やきされさり(さり#者)免るハいとお1ほく可すしら
  ぬ万てつ1とひさ布らひつ1ゝも1の1お1もひな2个な累」(96ウ・1109③)

  御あ多りとハいひな可らな尓こ2とも1のと2や可に心しつ1
  め多るハ心の1うち能あらハ尓しも1見えぬわさな2れハ身
  尓人しれぬお1もひそ2ひ多らむも又万こ2とに心ちゆ
  きけ尓とゝこ本りな2可るへきにしうち万しれハ可多
  へ能人尓ひ可れつ1ゝお1な2し个者ひもてな2し尓な2
  堂ら可なる越多ゝあ遣くれ者い者个多るあそ2ひ
  多ハふれ尓心い(い&い)れ多るわら者への1ありさ万な2と院者い
  と2め尓つ1可ぬ(ぬ$寿)見給こ2とゝも1あれと2飛とつ1さ万によの中
  をお1ほしの給者ぬ御本上な2れハ可ゝる可多をも万可」(97オ・1109⑨)

  せてさこそ2ハあら満本し可らめと2御らむしゆるし
  つ1ゝい万しめと2ゝ能へさせ給者寿さうしみ能御ありさ万
  者可り越ハいとよく越しへきこえ給尓すこしもて
  つ1遣給へり可やうのこ2とを大将のきみも遣にこそ2
  あり可多き世な2り个れむらさきの1御ようい遣しき
  能こゝら(こゝら=コ丶ラ)の1と2しへぬれと2と2も可くも1ゝ里いて見えきこえ
  堂る所な2くしつ1や可なるをもとゝしてさす可に心う
  つ1くしう人をもけ多す身越もやむこ2となく心尓くゝ
  もてな2しそ2へ給つるこ2とゝみしお1も可遣もわ寿れ可」(97ウ・1110①)

  多くの見な2む思ひいてられ个るわ可御き多の可多も
  あハれと2お1ほす可多こそ2ふ可个れいふ可ひ阿りす
  くれたるらう/\しさな2とものし給者ぬ人な2り
  お1多しきもの尓いまはと2めなるゝに心ゆるひて
  猶可くさ万/\につ1と2ひ給へるありさ満ともの1と2り/\
  尓越可しき越心ひとつ1にお1もひ者那連可多きを万
  してこの1宮ハ人の御本とをお1もふ尓も可きりな2く心
  こ2となる御本とにと2りわき多る御个しきしも阿らす
  人めの1可さり者可りにこそ2と見多て万つりしり(り$流)わさ」(98オ・1110⑦)

  と2お1ほ个な2き心尓しもあらねとみ多て万つ1るお1り
  ありな2むやとゆ可しくお1もひきこえ給个りゑも1ん
  の可むのきみも1院(+尓)つね尓万いりし多しくさふらひ
  な2れ給し人な1れハこの宮をちゝみ可とのかしつ1き
  あ可免多て万つ1り給し御心をきてな2とくハ志く
  み多て万つ1りをきてさ万/\能御さ多めありしころ本
  ひよりきこえより院尓もめさ万しと2ハお1ほしの給ハ
  せすときゝしをかくこ2とさ万になり給へるはいとく
  ち越しくむねい多き心ちすれハ猶えお1もひ者那」(98ウ・1110⑫)

  れ寿そ2能お1リよりか多らひつ1き尓个るねう者う
  能堂よりに御ありさ満な2ともきゝつ1多ふる越なくさ
  めにお1もふそ2者可那可り遣る多いのうへの御个者ひ(+尓)ハ猶
  をされ給てな2むとよ(+ノ)ひとも万ねひつ1多ふる越
  きゝてハか多しけな2くと2もさるも1の者お1もハせ多て
  万つらさら満し个に多くひな2き御身にこそ2あ多ら
  さらめと2つねにこのこしゝうといふ御ちぬしをも1いひ
  ハ个万して世中さ多めな2き越も(も$お1とゝ)の1きみもとより
  ほいありてお1ほしをきて多る可多にお1もむき給ハゝ」(99オ・1111④)

  と2たゆミな2くお1もひありき个りやよひハ可り能そ2ら
  うらゝかな2るひ六条の院尓兵部卿宮衛もむの可ミ
  な2と万いり給へりおとゝいて給て御も1の1か多りな2とし
  給しつ1可なるす万ゐハこ能ころこそ2いとつれ/\に△(△#)
  万きるゝこ2と那可り遣れお1ほや遣わ多くし尓こ2とな2
  しやな2尓わさしてかハくらすへきな2との給て遣さ
  大将のも能しつるハいつ1可多にそ2いとさう/\しき越
  れいのふ(ふ$こ)ゆき(き$み)いさせてみるへ可り遣る(る=リ)このむめるわ可うと2
  ともゝみえつ1る越ね多ういてやしぬるとゝハせ給大将」(99ウ・1111⑩)

  のきみハうしと2らの1万(+ち)に人/\あ万多して万△(△#)り
0262【うしとらのまち】-花チルノ方
  もてあそ2ハしてみ給ときこしめして見多り可ハし
  きこ2とのさす可にめさめてかと/\しきそ2可しいつ1ら
  こ那多にとて御せうそ2こあれハ万いり給へリわ可き
  む多ちめく(△&く)人/\お1ほ可り个り万りも多せ給へり
  や多れ/\可ものしつ1るとの給これ可れ者へりつ1こ那多
  へ万可てむやと2の給て心殿の飛む可しお1もてきりつ1
  本ハわ可宮くし多て万つ1りて万いり給ひ尓しころな2
  れ者こ那多(+ハ)かくろへ多り遣りや里水な2とのゆきあ」(100オ・1112②)

  ひ者(+な2)れてよしあるかゝり能本と越多つねて多ちいつ1
  お1ほきお1ほいとのゝの君多ち頭弁兵衛佐大夫の君
0263【佐】-スケ
0264【大夫】-タユウ

  な2とすくし多るも1又か多な2りなるもさ万/\に人より
  万さりてのみものし給やう/\くれ可ゝるに風ふ可
  す可しこき日な2りと2遣うして弁のきみもえし
  つ1めす多ち万しれ盤お1とゝ弁官も江(江=え)お1さめあへさ
  めるを可む多ちめな2りと2もわ可きゑふつ1可さ多ち
  ハなと可み多れ給者さらむ可ハ可りのよ者ひ尓てハ
  あやしく見すく(く=く)寿くち越しくお1ほえしわ(△&わ)さ」(100ウ・1112⑦)

  な1りさるはいと経/\な2りやこのこ2とのさ満よな2との
  給に大将もかむの君も1みな2お1り給て江な2らぬ花
  の可け尓さ満よひ給て(て#)ゆふ者えいときよ遣な1りお
  さ/\さ万よくしつ1可な2ら2ぬ見多れこ2とな2免れと2
  心可ら人可らな2り个りゆへある尓者のこ多ちの1い多く可
  すミこめ多る尓いろ/\ひもと2きわ多る者那のきと2も
  わつ1可な2るもえきの1か遣尓(△&尓)可く者可那きこ2とな2れと
  よきあしき个ちめあるをいとみつ1ゝ我も1お1とら
  しと2思日可本なる中尓ゑもむの可み能可りそ2めに多ち」(101オ・1112⑬)

  万し里給へるあしもとにな2らふ人な2可り个り可多ちいと2
  きよ个にな2まめき多るさ満し多る人の1よういゝ多
  くしてさす可にみ多り可ハしきお可しくみゆみ
  者しの(+万尓あ多連るさくらの可个尓よりて人/\花の)うへも1わ春れて心尓いれ多るをおと2ゝも1宮も
0265【宮】-蛍也
  すミ能可うら(+ン)にいてゝ御覧すいとら(ら$ラ)うある心者へと2もみ
  え(え=エ)てかすお1ほくな2りゆくに上らうも1見多れてかう
  ふりの1ひ多ひすこしくつ1ろき多り大将のきみも1
  御くらゐの本と思ふこそ2れいな2らぬみ多り可ハしさ可
  な2と2お1ほゆれみるめは人よりけ尓わ可くお1可し遣尓て」(101ウ・1113⑥)

  さくらのな2お1しのやゝな2え多るにさしぬきの1寿そ2
  つ1可多すこし布くみて个しき者可りひきあ遣
  給へり可る/\しうもミえすも1の1きよ遣なるうち
  と遣す可多ハ那(ハ那#尓花)のゆきのゆきの(ゆきの$)やうに布り可ゝれハ
  うちみ阿遣てし本△れ(△れ#れ多る)え多すこしをしおりて
  みハしのな可能しな2の本とにゐ給ひ(+ぬ)可むのきみつ1ゝ
  きて者那(+ミ)多りかハしくちるめりやさくらハよきてこ
0266【さくらはよきてこそ】-\(合点)
  そ2な2と能給つ1ゝ宮の1御前の可多をし里め尓見れハ
0267【宮】-女三
  れいのこ2と尓お1さ万らぬけ者ひともしていろ/\こ本れ
  いて多るみすのつ1万すき可遣な2と者るの多む遣の1ぬ」(102オ・1113⑫)

  さふくろ尓やと2お1ほゆみ木丁と2もしと遣な2くひ
  きやりつ1ゝ人けち可くよつきてそ2みゆる尓からね
  このいとちゐさく越可し遣那るをすこしお1ほき
  な2るねこをひき(き#)つゝきてにハか可尓みすのつ1万より
【きて】-来
  者し里いつ1るに人/\をひえさハきてそ2よ/\と
  みしろきさ万よふ遣者ひと2もきぬのをと那ひ
  見ゝ可し可万しき心ちすねこハ万多よく人尓も1
  な2つ1可ぬ尓やつな2いとな2可くつ1き多り个る越もの尓
  ひき可遣万つ者れ尓个る越に遣むとひこしろふ本と」(102ウ・1114③)

  にみすのそ2ハいとあら者にひきあ遣られ多るをとみ尓
  ひきな2をす人も1な1しこの者しらのもとにありつ1る
  人/\も1心あハ多ゝし遣尓ても1能お1ちし多る遣
  者ひと2もな2り木丁のきハすこしいり多る本とに
  うちきす可多尓て多ち給へる人あり者しより尓し
  の二能万の1飛ん可しのそ2ハ那連ハ万きれところも
0269【二】-ニ
  な2くあらハ尓見いれらるこう者い尓やあらむこき
  うすきニ(ニ#)すき/\にあ万多可さな2り多るけちめ者那
  や可尓さうしのつ万能やうにみえてさくらのをりも1」(103オ・1114⑨)

  のゝ本そ2な2可なるへし御くしの春そ2万てけさ
  や可尓みゆるハいとをより可遣多るやうにな2ひきて
0270【いと】-糸
  すそ2能ふさや可にそ2(+か)れ多るいとうつ1くしけ尓て
  七八す者可りそあ万里給へる御そ2能すそ2可ちに
  いと本そ2くさく(さく$佐ゝ)や可にてす可多つ1き可みの可ゝり給へる
  そ2ハめいひしらすあて(+尓)らうた遣な2りゆふ可遣なれハ
  さや可な2らすお1くゝらき心ちするもいとあ可すくち越
  し万りに身をな2くるわ可きむ多ちの者那のちるを
  おしみもあ(あ$あ)へぬ个しきとも越みるとて人/\あら」(103ウ・1115①)

  者越布ともえ見つ1个ぬな2るへしねこのい多くな2遣
  はみ可へり給へるお1もゝちもてな2しな2といとおひら可尓
  てわ可くうつ1くしの1人やと2ふとみえ多り大将いと可
  多わらい多个れと2者ひよらんもな2可/\いと可る/\し
  个れハ多ゝ心を江さ(江さ=エサ)せてうちしハふき給へる尓そ2
  やをらひきい里給さるはわ可心ちにもいとあ可ぬ心ち
  し給へと2ねこのつ那ゆるしつ1れハ心耳(耳$尓)もあらすうち
  な2(+遣)可るましてさハ可り心をしめ多るゑもんの可ミはむ
  ねふと布多可りて多れハ可り尓可はあらむこゝら能中
  尓しるきうちきす可(可=可)多よりも人尓まきるへくもあ」(104オ・1115⑦)

  らさりつ1る御遣者ひな2と心尓可ゝりてお1ほゆさら
  ぬ可本にもてな2し多れと2まさにめとゝめしやと2
  大将者いとお1しくお1ほさるわりな2き心ちのな2くさ
  めにねこを万ねきよせて可きい多き多れ盤いと可う
  者しくてらうたけ尓うちな2くもな2つ可しくお1もひ
  よそ2へらるゝそ2すき/\しきやお1とゝ御らむしをこせ
  て可む堂ちめの1さいと可ろ/\しやこな2多にこそ2と2て
  多い能みな2みおもてにい里給へれハみ那そ2な2多に万いり
0271【たいのみなみおもて】-紫ノスミ給方也
  給ひぬ宮もゐな2お1り給て御も1の1可多りし給つ1き/\能
0272【宮も】-蛍
  殿上人ハすのこにわらう多めしてわさと那くつ者いも」(104ウ・1115⑭)
0273【わらうた】-円座也

  ちゐな2し可うしやうの1も能ともさ満/\に者この1ふ多
  と2も1にとり万せつ1ゝある越わ可き人/\そ2本れとり
0274【そほれ】-サルヽ也
  くふさるへき可らもの1者可りして御かハらけ万いるゑも1
0275【からものはかり】-肴ハカリノ心
  むの可みはいとい多くお1もひしめ里てやゝも寿れハ者
  那の1木尓めをつ1遣てな可めやる大将ハ心し里にあや
  し可りつ1るみすの1春き可遣思ひいつ1るこ2とも(も$)やあらむ
  と2思給いと者しち可な2りつ1るありさ満越可つ1者可ろ/\
  しとお1もふらむ可しいてやこ那多の1御ありさ満の
0276【こなたの】-紫ノコト
  さハある万し可めるも1のをと2おもふに可ゝれ盤こそ2
  よのお1ほえ能本とよりはうち/\能御心さしぬるきや」(105オ・1116⑥)

  うに盤あり个れと思ひあハせて猶うちと2の1よう
0277【うちとのようい】-紫ノコト内外ノ心モチ取捨ナキ也
  いお1ほ可らすい者けな2きハらう多きやうなれとう
  しろめ多きやうな1りやと2お1もひお1とさるさい将
0278【さい将のきみ】-柏木也
  のきみハよろつ1のつ1ミをも1お1さ/\堂とられすお1
  ほえぬもの1ゝひ万より本の1可尓もそ2れとみ多て万
  つ1りつる尓もわ可む可しよりの1心さし能しるしあ
  るへきにやと2ちきりうれしき心ちしてあ可すのミお1
  ほゆ院ハむ可し△△(△△#)も1能可多りしいて給てお1ほき
  お1とゝのよろつ1のこ2とに多ちな2らひて可ち万遣能さ多
  めし給し中尓万りなむ江越よ者すな2りにし者可な2」(105ウ・1116⑫)

  きこ2とはつたへ(△&へ)ある満し个れと2も能ゝすち盤猶こよ
  な可り个りいとめも1越よ者寿可しこうこそ2みえつれと
  の給へハうちほゝゑみて者可/\しきか多にハぬるく者
  へるいへの風のさしもふきつ1多へ者へらむにのちのよの1
  多めこ2と那るこ2とな2くこそ2者へりぬへ个れと2申給へハい可
  て可な2尓こ2とも人尓こ2と那る遣ちめ越ハしるしつ1多ふ
  へきな2りいゑの1つ1多へな2とに可きと2ゝめいれたら2むこそ2
  个うハあらめなと多ハふれ給御さ万の尓本ひや可にき
0279【御さまのにほひかに】-柏木ノ心
  よらな2る越み多て万つ1るにも1可ゝる人尓な2らひてい可者可り
  の事尓可心をうつ1す人ハものし給者むな2尓こ2とにつ1遣」(106オ・1117⑤)

  て可あハれとみゆるし給ハ可りハな2ひ可しきこゆへきと2お
  もひめくらすにいとゝこよ那く御あ多り者る可なるへき
  みの本ともお1もひしらるれ盤むねのミふ多かりて万可り(り$)
  て給ぬ大将のきみ飛とつ1くる万尓てみちの本ともの1
  可多りし給な2越このころ能つれ/\尓ハこの院尓万いりて
0280【な越このころの】-柏詞
  万きらハすへきな2り个り个ふ能やうな2ら2むいと満のひ
  満ゝちつ1个て者那のお1りすくさす万いれと2の給つるを
  者る越しミ可てら月のうちにこゆみも多せて万いり
  給へと2可多らひちきるをの1/\わ可るゝみちの本とも1能可多
  りし多万うて宮の1御事のな2越い者満(+本)し遣れハ院」(106ウ・1117⑫)

  尓はな2をこ能多いにのみものせさせ給な2めりな2可のお1ほ
0281【このたいに】-紫
0282【なか】-中

  むお1ほえのこ2となるな2めり可しこの宮い可にお1ほすらん
0283【おほえ】-紫ノコト也
0284【この宮】-女三ノコトヲ柏ノ心

  み可とのな2らひな2くな2らハし多て万つ1り給へる尓さし
  も1あらてくし給ひ尓多らむこそ2心くるし个れと2あ
  いな2くいつ(つ$へ)は多い/\しきこ2とい可て可さ者あらむこ
0285【たい/\しき】-夕霧詞
  な2多はさ万可者りてお1ほし多てた万へるむつ1ひ
0286【おほしたて】-紫ノコト 生
  の遣ちめ者可りにこそ2あへ可めれ宮をは可多/\尓
  つ1遣ていとやむこ2と那く思ひきこえ給へるもの1を
  と2か多り給へハいてあな2可満給へみ那きゝて者へりいと/\」(107オ・1118④)
0287【いてあなかま】-柏木詞
0288【給へきゝてはへり】-人ノ云ヲ聞タルト也


  越し遣なるおり/\あな2るをやさるはよに越し
  な2へ多らぬ人の1御お1ほえ越あり可多きわさな
  りやと2いと本し可る
    い可なれハ者那尓こつ1多ふうくひ寿の1さく
0289【いかなれは】-柏
  ら越わきてねくらと2はせぬ春の1とりの1さくらひ
  と2つ1尓と万らぬ心よあやしと2お1ほゆるこ2とそ2可
  しとくちすさひ尓いへはいてあな2あちきな2の1
  も1能あつ1可ひやされハよとお1もふ
    みや万きにねくらさ多むる者ことりも1い可て
0290【みやまきに】-夕霧
  可者那の1いろ尓あくへきわ里な2きこ2とひ多お1もむ」(107ウ・1118⑩)

  き尓のミやハ(+と)いらへてわつ1らハし个れ盤こ2とにい者せ
  すな2りぬこ2と/\尓いひ万きらハしてをの1/\わ可れ
  ぬ可むのきみハ猶お1ほいとのゝ飛ん可しの1多いにひとり
  (+す)み尓てそ2も能し給个るお1もふ心ありてと2しころかゝ
  累す万ひをする尓人や里な2らぬ(ぬ$寿)さう/\しく心本
  そ2きお1里/\あハ(ハ#)れとわ可身か者可り尓てな2と可お1
  もふこ2と可な2ハさらむと2のミ心お1こりをする尓この
  ゆふへよりくしい多くも1の1お1も者しくてい可な2らむお1り
  にま多さハ可り尓ても1本の可那る御ありさ万を多尓
  みむと2も可くも可き万きれ多るきハの1人こそ2か」(108オ・1119②)

  りそ2め尓も1多ハや寿きものいみ可多ゝかへのうつ1ろ
  ひも1可る/\しき(+尓)をのつ1可らと2可く(可く$も可くも)も能ゝひ万をう
  可ゝひつ1くるやうも1あれな2と思やる可多なくふ可
  き万とのうちにな2尓ハ可りの1こ2とにつ1个て可ゝくふ可
  き心あり遣りと2多にしら(△&ら)せ多て万つ1るへきとむね
  い多くいふ勢个れ者こしゝうかりれいのふみやり
0291【かり】-モトノ心
  給一日風尓さそ2ハれてみ可きの(の$可)者ら(△&ら)越わ遣いりてハ
0292【一日】-文ノ詞
  へしにいとゝい可にみお1とし給个むそ2能ゆふへよりみ
  多り(△&り)心ち可きくらしあやな2く遣ふハな2可めくらし
0293【あやなくけふは】-\(合点)
  者へるな2と可きて」(108ウ・1119⑧)

    よそ2にみてお1らぬな2个きハし个れともな2こり
  こ飛しき者那の1ゆふ可遣とあれと2(+侍従ハ一日)能こ2ゝろもし
  らぬ(ぬ$子)ハ多ゝよのつねのな2可免尓こそ2ハとお1もふ越万へ尓
  人し遣可らぬ本とな2れハか能ふミ越もて万いりて
  この人の1かくのミわ春れぬもの尓こ2とゝひものし給
  こそ2わつ1らハしく者へれ心くるし遣なるありさ
  万も1み多万へあ万る心も1やそ2ひ者へらんと2身つ1可ら
  の心な可らし里可多くな2むと2うちわらひてきこゆれハ
  いとう多てあるこ2とをもいふ可那と2な2尓心もな1个れ(れ#)
0294【いとうたて】-女三心
  にの給てふミひろ遣たるを御らむす見もせぬと」(109オ・1120①)
0295【見もせぬと】-\(合点)見春もあら須ミもせ1ぬ人の恋し/くハ/あやなく个ふやな可めくらさむ(付箋⑥)

  いひ多るとこ2ろをあさ万し可りしみすのつ万
  越お本しあハせらるゝに御おもてあ可みておとゝ
  のさ者可り(+こ2と)能ついてこ2とに大将尓見え給な2い者
  个な2き御ありさ万な1んめれハをの1つ1可らと2り者つ
  して見多て万つ1るやうも1ありな2むと2いましめ
  きこえ給をお1ほしいつ1る尓大将のさるこ2との
  ありしと2可多りきこえ多らむときい可にあ者め給ハ
  むと2人の見多て万つり个むこ2とをハお1ほさてまつ1
  者ゝかりきこ江給心のうちそ2お1さな2可り遣るつねよ
  リも1お1ほむさし(+イ)らへな2个れハすさ満しくしゐて」(109ウ・1120⑦)

  きこゆへきこ2とにも1あらね者ひきし能ひてれ
  いの可く一日者つれな2し可本をなむめさ満しく(く$う)
0296【一日は】-文詞
0297【つれなし】-\(合点)

  と2ゆるしきこえさりし越み寿も1あらぬやい可尓
0298【みすもあらぬや】-\(合点)
  あなか个/\しと者やり可尓者し里可きて
    いまさらにいろ尓な2いてそ2山さくらをよハ
  ぬ江多にこ2ゝ(ゝ=コ)ろ可遣きと可ひな2きこ2と越とあり」(110オ・1120⑪)

(白紙)」(110ウ)

【奥入01】ちとせを可ねてあそふつるのけ衣
    席田第二反度也
【奥入02】耶輸陀蘿可布くちのそ2の尓
    堂ね万きてあ者むかな2らす
    有為のみやこ尓
    雖有此説此哥之證拠不知誰説
    頗凡俗事歟
」(111オ)

(白紙)」(111ウ)