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花宴

 

【概要】

・明融臨模本「花宴」帖(東海大学桃園文庫蔵)は全文定家親筆本「花宴」を臨模した写本であると考えられる。

・引き歌を注記した付箋が4枚貼付されているが、その筆跡は本文筆写とは別の筆跡と見受けられる書体である。また定家風の筆跡とも別書体である。

・本行本文中の引き歌箇所には合点(掛け点)があるもの(51「おほろ月」、113「さかゆくはるに」)と、ないもの(34124)とがある。

・奥入が存在するが、その筆跡は定家筆ではない。

・和歌の書写様式は、地の文から改行して和歌の冒頭を2字下げて書き出し、上句と下句との間で改行し、下句の頭は地の文の高さから書き(T類)、和歌の末尾に地の文を直接続けて書くという形式(A型@ABDG)と地の文から改行して、約2字下げて和歌を書き出し、上句と下句との間で改行をして、和歌の末尾に1字余白を設けて地の文を直接続けて書くという形式(B型C)、和歌の末尾に地の文を直接続けるのではなく、以下を余白にして、改めて改行して地の文を書くという形式(C型E)、さらに地の文から改行して和歌の冒頭を2字下げて書き出し、上句と下句との間で改行し、下句の頭は上句の高さに揃えて書き(U類)、和歌の末尾に地の文を直接続けるのではなく、以下を余白にして、改めて改行して地の文を書くという形式(F型F)の4種類の型である。

・行頭の隣行に同字が来た場合は別の種類の字母で書き分けられている(51「之」・2「志」)。

 

【凡例】

1.漢字は漢字のまま翻字し、他の変体仮名字母と区別するために太字で表示した。

2.通行の平仮名の字母はそのまま平仮名で翻字した。

3.変体仮名はその字母で翻字した。

4.片仮名はそのまま片仮名で翻字した。

5.仮名や字母の崩し方が複数ある文字については、一般的な字形を基準にして、それより元の漢字に近い字形には「と付記し、また一般的な字形とも異なった別の崩し字形には「と付記した。

6.本行本文は10.5ポイントで表示し、書入注記や付箋等は9ポイントで表示した。

 

 八」(題箋)

 

「上冷泉殿為和卿御息明融 琴山(印)」(遊紙表貼紙)

 

  き佐ら起の者徒可あ満里南殿佐くら
  のせさせ給后春宮徒本ね左右
0001【后】−藤壺
0002
【春宮】−朱雀院

  尓して満うのほり給弘徽殿女御中宮
  かくてお者するをお里布しこと尓や春可らす
0003【ことに】−毎也
  おほせと物見尓者盈数くし者て万いり
  いとよく者れてそらの気しきとりのこ衛も
  心地よ遣なる尓みこ多ちかむ多ちめよりはし
  免てそのの者み那堂むゐん多万者りて」(1オ・269D)
0004【たむゐん】−探韻也 各分一字詩也

 

  布み徒具里給宰相中将春といふも
0005【ふみつくり】−作文
0006
【宰相中将】−源氏
  堂満者れ里との多万ふこゑ佐へれいの
  ことなり徒き尓頭中将人のめう徒しも
  たゝならすおほゆへかめれといと免や春くも
  て志徒めてこ者徒可ひなとも/\しくすく
  れ多りさての人/\者み那おくし可ち尓はな
0007【おくしかち】−臆
0008
【はなしろめる】−世俗ニオクシタル事ヲ鼻シロムト云
  志ろめるおほ可り地下者満してみ可登
  春宮さえかしこく春くれてお者し」(1ウ・269H)

 

  ま須かゝる尓やむことなほくも
  しころなる尓者徒可しく者る/\とくも
  里な尓堂ちいつる本と者し多な具て
  や数起ことなれとく累し遣也年い多る者可せ
0009【はかせ】−博士
  とものなりあやしくや徒れてれいなれ多るも
  あ者れ尓さ満/\御覧するなむお可しかり个る
  かくともなと者佐ら尓もい者すとゝのへさせへり
0010【かく】−楽
  やう/\い里尓なるほと者るのうく飛す佐へ

つると」(2オ・269M)

 

  い布万ひいとおもしろくゆる尓源氏
  もみちののお里おほしいてられて春宮
  かさし堂万者せてせち尓せ免の多ま者する尓
  の可れ可多くて堂ちてのと可尓そてかへ春
  飛と越れ気しき満飛多満へる尓ゝるへき
  のおとゝうらめし佐もわすれて
0011【左のおとゝ】−摂政
0012
【うらめしさ】−葵上事
  なみ多おとし給頭中将いつらをそしとあれハ
  柳花苑といふま飛をこれ者い万すこし」(2ウ・270C)
0013【花】−クワ

 

  春具してかゝることもやと徒可ひや志个む
  いとおしろ遣れ者そ多満者りて伊とめ
  徒らしきこと尓へりかむ多ちめみ那ミ
  堂れて満ひ多満へと尓い里て者こと尓遣
  ちめもえ春布みなとかう春る尓も
  のきみのを者かうしもえよみやら春
0014【御をは】−御詩也
  こと尓春しのゝし累者可せともの尓も
0015【すし】−誦
  いみしうおもへりかうやうのお里尓も満つこの」(3オ・270G)

 

  きみを飛可り尓志多満へれ者み可ともい可て可
  をろ可尓おほされむ中宮御めのと満る尓
  徒遣て春宮女御のあな可ち尓ゝくみ
0016【春宮の女御】−春宮ノ母女御也
  らんもあやしうわ可ゝうおふもうし
0017【おもふも心うし】−も者しとふもをおもふなり/はしと多尓おも者しやな(付箋01
  とそみつ可らおほしかへされ个る
    おほ可多尓の春可多をまし可は
0018【おほかたに】−藤壺
  徒ゆものを可れ満しや者御心のうちな
  个むことい可てもり尓个ん
  い多う布けてなむこと者て个る」(3ウ・270L)

 

  かむたちめをの/\あ可れきさき春宮かへらせ
0019【あかれ】−分散也
  ぬれ者のとや可尓なりぬる尓いとあ可う
  佐しいてゝお可しきを源氏のきみゑい心地
  春くし可多くおほえ日个れ者うへの
  人/\うちや春みてかやう尓おひか个ぬ
  ほと尓もし佐里ぬへき飛万もやあると布ち
  徒本わ多りをわりなう志のひてう可ゝひ
  あ里个とか多らふへきとくちも佐して个れ者」(4オ・271C)

 

  うちな个きてをあらし尓徽殿のほ
0020【弘徽】−コキ
0021
【ほそとの】−細殿也 廊ヲ細殿ト云一説扉ヲ云
  所との尓堂ちより堂万へれ者のくちあ
0022【三】−サン<>
0023
【三のくち】−弘徽殿ニ北南ヘホソクトヲリタルアリ是ハ北ヨリ第三間ニアタル戸ナリ格子ヤリ戸也
  き多里女御者うへのつ本ね尓や可て万う
0024【御】−ミ
  のほり尓个れ者春くなゝるけ者ひ
  おくのくるゝともあきてをともせ春
  かやう尓て世中の阿や万ち者するそ可し
  とてやおらのほりてのそき給人者みな
  ね多るへしいとわ可うお可しけなるこゑの」(4ウ・271G)
0025【いとわかうおかしけなるこゑの】−源氏君通朧月夜尚侍事

 

  なへてのと者きこえぬおほろよ尓ゝる
0026【おほろ月よにゝる物そなき】−\<合点>てりもせ須くもりも者てぬ/尓/おほろよ尓ゝるものそな(付箋02
  そなきとうちすしてこな多さ満尓者(者$)く
0027【は】−不用
  累も可いとうれしくて布とそてをとらへ
  給女そろしとおもへる个しき尓てあ那
  むくつけこ者多そとの多万へとなに可うと万
  しきとて
    布可きのあ者れを志るもいる
0028【ふかき夜の】−宵灯共憐深夜月
  おほろ个ならぬちきりとそとてやお
  い多きおろしてと者をし堂て徒あさ万」(5オ・271L)

 

  しき尓あきれ多るさ満いとな徒可しうお
  志けなりわなゝく/\こゝ尓との多まへと
  満ろ者み那尓ゆるされ多れ者めしよせ
  堂りともんてうこと可あらん堂ゝ志のひ
  てこそとのこゑ尓このり个りときゝ
  佐多免ていさゝかなく佐め个里わひしとお(わひしとお

  わひしとおへる可らな佐个なくこわ/\し
  う者えしとおもへりゑひ心地やれいなら佐」(5ウ・272C)

 

  里遣んゆるさむこと者くち越しき尓もわ可
  うたをやきて徒よき志らぬなるへし
  らう多しと見給尓ほとなくあ遣ゆ个者
  あわ多ゝし者満して佐万/\尓お飛み
  多れ多る个しき也猶のりしへい可て可
  きこゆへきかうてやみなむと者佐里ともお
  ほされしとの多万へ者
    うき身世尓や可てき盈な者たつねても
0029【うき身世に】−朧月夜
  の者らを者とはしとやといふさ万」(6オ・272H)

 

  えむ尓な万めき多りこと者里やきこえ多可
  へ堂るもし可那とて
    伊つれそと徒ゆのやとりをわ可む満尓
0030【いつれそと】−源氏 イツレソトウチネン程モ猶オホツカナカルヘシト云也
  こ佐ゝかはら尓もこそ布遣 わ徒らハ
  しくおほすことならす者な尓可徒ゝまむ
  もし春可い可ともい飛あへす人/\越きさハ
  きうへのつ本ね尓万いりち可ふ个しきとも
0031【御】−ミ
  志个く万よへ者いとわ里なくてあふき者可り

を」(6ウ・272L)

 

  志累し尓とりかへていてぬきりつほ尓者
  ひと/\おほく佐布らひておとろき多るも
  れ者かゝるを佐も堂ゆみなき志のひあり
  き可那と徒きしろひつゝそらねをそ志阿へ
  累い里日て布しへれとねいられすお
  しかりつるのさ万可那女御越とうと
  多ち尓こそハあらめ満多よ尓なれぬ者五六
0032【よになれぬ】−世 ヌシナキヲ云
  のらん可し帥宮の可多頭中将のすさ免ぬ」(7オ・273B)

 

  とこそよしときゝし可中/\それな
  満し可者い万すこ志お可し可らまし春宮
0033【六は】−朧月夜是也
  尓堂て万つらんとさしへるをいとおしうも
  あるへい可那わつら者しう堂つねん本とも
  満きら者し佐て堂えなんと者おも者ぬけ
  しきなりつるをい可なれ者ことかよ者すへきさ
  まをゝしへ春な里ぬらんなとよろ徒尓
  のとまるなるへしかうやうなる尓つ个ても」(7ウ・273G)

 

  満つかのわ多りのありさ満のこよなうおく万り多る
  者やとあ里可多う日くらへられその
  後宴のことありて万きれくらし徒佐う
  のこと徒可う万つり給昨日よりもな万免
  かしうおもしろし布ちつ本者あ可徒き尓
  満うの本り尓个りかのありあ遣いてや志
0034【ありあけ】−尚侍
  ぬらむともそら尓て日い多らぬく万な
  よしきよこれみつを徒遣てう可ゝ者せ个れ者」(8オ・273L)
0035【よしきよこれみつ】−良清 惟光

 

  お満へより万可て个る本と尓堂ゝい万のちん
  よりかねてよ里かくれ多ちてりつるくる万とも
  満可りいつる御方/\のさと人侍徒る四位
0036【四位の少将右中弁】−両人二条太政大臣子
  少将右中弁といそきいてゝをくりしつる
  や弘徽殿あ可れならむと多万へ徒累
0037【御あかれ】−女御ノ御里ヘ出給也
  遣しう者あらぬ遣者ひとも志るくてくる万
  み徒者可りつときこゆる尓もむねうち徒ふ
  れ多万ふい可尓していつれとしらんちゝおとゝ」(8ウ・274B)

 

  なときゝてこと/\しうもてな佐むもい可尓そ
  や満多のありさ満よくさ多めぬ本とハ
  わ徒ら者しかるへし佐りとて志らてあらむ
  者たいとくちおしかるへ个れ者い可尓せ万し
  とおほしわつらひて徒く/\とな可め布し
  へ里飛めい可尓徒れ/\ならんころ尓な
0038【ひめ君】−紫上
  れ者く(+ツ)してやあらんとらう多くおほしやる
  かの志るしのあふき者佐くら可佐ね尓てこき

か多尓」(9オ・274G)

 

  か春免るをかきて尓う徒し多るハへ
  めなれ堂れとゆへな徒可しうもてならし
  堂りの者らを者とい飛しさ満のミ
  かゝ里へ者
    尓志らぬ心地こそ春れありあ个の
0039【世にしらぬ】−源氏
  のゆくゑをそら尓満可へてとかきつ个
  てをき多満へりおほいとの尓も飛さしうな
  里尓个るとおほせとわ可きみもくるし个れハ」(9ウ・274L)
0040【わかきみ】−紫上

 

  こしらへむとお本して二条院へお者しぬ
0041【見るまゝに】−紫上十二歳也
  満ゝ尓いとう徒くし遣尓お飛なりてあい
  つきらう/\志き者へいとことあ可ぬ
  なうわ可御心の満ゝ尓をしへな佐むとお
  ほす尓かな飛ぬへしおとこのをしへなれハ
0042【おとこ】−式部宮(式部宮$
  春こしなれ多ることや満しらむと(+フ)こ
  そうしろめ多个れころの御物可多り
  ことなとをしへくらしていてをれいのと」(10オ・275B)

 

  くち越しうお本せといま者いとようならは
  されてわ里なく者志多ひまつ者さすお本い
  殿尓者れいの布とも堂いめんし者す
0043【たいめん】−葵上
  徒れ/\とよろ徒お本しめくら佐れてさうの
  こと満さくりて可尓ぬる(くて
0044【やはらかにぬる夜はなくて】−\<合点>
  う多ひとゝわ多りてひとの遣うあり
  しこときこ江こゝらのよ者ひ尓てめいわ
  うの御世四代をな見侍ぬれとこの多ひの」(10ウ・275G)

 

  やう尓布みともきやう佐く尓満ひ可く
0045【きやうさくに】−&#165320;迹也 アラハナル心也 一云サトクシルキ心也 一説散言策也
  ねともとゝの本りてよ者ひのふることな
  ら佐りつるみち/\のものゝ上手ともほ可る
  ころをひく者しうしろしめしとゝのへ
  佐せ多万へるけきなも本と/\まひいてぬ
  へき心地むししときこえへ者こと尓
0046【ことに】−源氏
  とゝのへをこなふこともらす多ゝお本やけこ
  と尓そしうなのしともをこゝかしこ尓」(11オ・275K)

 

  堂つねよろ徒のことより者柳花苑
  満こと尓こう多いのれいともなりぬへく見給
  し尓まして佐可ゆく者る尓多ちいてさせ多万
0047【さかゆくはるに】−\<合点>こそあれ王れもハおとこ/さ可行時もあり(+こ)し(付箋03
  へら万し可はのめん本く尓やらまし
  ときこ江給弁中将と万いりあひてかうら
  ん尓せな可をし徒ゝとり/\尓ものゝねとも
  志らへあ者せてあそひいとおもしろし
  かのあり阿个のきみ者は可な可りしゆめを」(11ウ・276A)
0048【ありあけのきみ】−朧月夜尚侍

 

  おほしいてゝいと个可しうな可め多万ふ

  春宮尓者う月許とお本しさ多め多れ者
  いとわ里なうお本しみ多れ多るをおとこも
  堂つね多万者む尓あと者可なくハあらねと
  いつれとも志らてこと尓ゆるし多万者ぬあ
  たり尓かゝ徒ら者むもわるくわつらひ
  尓やよひの廿日右大殿のゆみの个ち尓
0049【右大殿のゆみのけち】−二条右大臣藤花宴事
0050
【けち】−結也
  かむ多ちめみこ多ちお本く徒とへ多万ひて」(12オ・276F)

 

  や可て布ちの給花佐可り者すき尓多る
  をほ可のちりなむとやをしへられ多り个ん
0051【ほかのちりなむ】−ミ類もなき山里者那/本可のちりなそ佐可まし(付箋04
  越くれて佐くさくら布多そいとおもしろ
  きあ多らしう徒くりへる殿多ちの
0052【殿】−ヲトヽ
0053
【宮たちの御裳き】−弘徽殿女御ノ御腹ノ宮達也
  御裳きのみ可き志つらはれ多り者那/\と
  ものしとのゝやう尓てな尓こともい万め可し
  うもてなへり源氏尓もひとひ
  尓て多いめんのついて尓きこえし可と」(12ウ・276J)

 

  お者せね者くちおしうものゝはえなしとお
  ほしてこの四位少将を多て万つり
0054【四位少将】−軒ハノ荻ノ夫也
    わ可やとのしなへてのいろならは
0055【わかやとの】−右大臣
  な尓可者佐ら尓を満多まし
  尓おハする本と尓てうへ尓そうし
  志多り可本なりやとわら者せてわさと
  あめ(+
)を者やうものせよ可しみこ多ち
0056【女みこたち】−弘徽殿ノ御腹ノ宮達也
  なともおいゝつるところなれ者なへての」(13オ・277@)

 

  佐万尓者ふましきをなとの多ま者す
  よそひなと飛き徒くろひてい多う
0057【御よそひ】−粧
  くるゝほと尓満多れてそわ多り佐くらの
  からのきの越しえひそめの志多可さね
0058【からのき】−綺 ウスキカラアヤ也(ウスキカラアヤ也$
0059
【えひそめ】−葡萄染
  志りいとな可くひきてみ那者うへのきぬ
0060【しり】−裾
  なる尓あされ多るおほきみす可多能な
0061【あされたる】−鮮也 又宿老之義歟 アイタスケ詞也 宿ノ字ヲサレタルトイヘリ
  めき多る尓ていつ可れいり多万へるさ満
  个尓いとことなの尓本ひもけをさ」(13ウ・277D)

 

  れて中/\こと佐まし尓なんあそひなといと
  おもしろうしすこし布けゆく
  ほと尓源氏のきみい多くゑいなやめる佐
  万尓もてなて万きれ多ち多万日ぬ
  志むてん尓女一宮女三宮のお者し万す
0062【女一宮女三宮】−皆弘徽殿女御ノ御腹也
  飛ん可しのとくち尓お者してよりゐ多万
0063【とくち】−妻戸口也
  へ里布ち者こな多のつま尓あ多りて
  あれ者み可うしともあ遣わ多して人/\」(14オ・277H)

 

  いてゐ多りそてくちなと堂う可のおりお
0064【たうか】−男踏哥
  えてこと佐らめきもていて多るを布さ
0065【ふさわしからす】−不祥 日本記
  わし可らすと満つ布ち徒本わ多りお
  しいてらるなやましき尓いとい多う志ひ
  られてわひ尓てりかしこ个れとこのお
0066【わひにて】−ワヒタル也 二八詞也
0067
【かしこけれ】−ヲソレニト也
  満へ尓こそハかけ尓もかく佐せたま者め
  とて徒万とのみすを飛きゝ多万へ者あ那
  わつら者しよ可らぬこそやむことなき」(14ウ・277L)

 

  ゆ可り者かこちれとい布个しきを見給
0068【ゆかりは】−源氏ノイモウトノ宮達オハシマス也
  尓おも/\しう者あらねとをしなへての
  わ可うとゝも尓ハ阿らすあて尓お可しき
  遣者ひ志るしそら多きいとけふ多う
  くゆりてきぬのをとなひいと者那や可尓
  布る万ひなして尓くゝおく万り多る
  遣者ひ者多ちをくれい万め可しきこと
  をこのみ多るわ多り尓てやむことなき」(15オ・278B)

 

  御方/\多万ふとてこのとくち者志め
  へるなるへし佐しもある満しきこと
  なれと佐春可尓お可しうおもほされて
  い徒れならむとむねうち徒布れてあふき
0069【いつれならむ】−有明君
0070
【あふきをとられて】−\<合点> 石川ノコマウト(ウト=人)ニオヒヲトラレテカラキヽヒスルイカナル帯ソ花田ノ帯ノ中ハ綿タルト云々 催馬楽石川
  をとられてからきめを
うちお
  と个多るこ衛尓い飛なしてよりゐ多万へり
  あやしくも佐万かへ个るこ万うと可那といら
  布(=
ウ)る者しらぬ尓やあらんいらへ者せて」(15ウ・278G)

 

  堂ゝ時/\うちなけく遣者ひする尓よりかゝ
  里て木丁こし尓てをとらへて
    あ徒さゆみいるさの尓満とふ
0071【あつさゆみ】−源氏 弓ノ結ノ日ナレハカクヨメリ
    ほののか个やゆると
  な尓ゆへ可とをしあて尓の多万ふをえ志
  の者ぬなるへし
    いるら万せ者ゆみ者りの
0072【心いる】−朧月夜
  きそら尓万よは万しや者といふこゑ
  堂ゝそれいとうれしきもの可ら」(16オ・278L)

 

(白紙)」(16ウ)

 

【奥入01をあらし尓 万葉集第七
     黙然不有 なをあらしとしくさ尓いふ
           きゝしれハすくな可り个り
【奥入02貫河律
     ぬ支可波乃世々乃や波良多末久良
     也波良加尓 奴留与波名久天 於也左
     久留川末 於や左久留川末波 末之天留
     波之 之加左良波 也波支乃伊知尓 久川
     加比尓加牟 久川加波々 千加伊乃保曽之支乎」(17オ)

 

     可戸 左之波支天 宇波毛と利支天
     美や知加与波牟
【奥入03石川

     伊之加波の 己末宇と尓 於比乎と良礼天
     可良支久以須留 己比須留
     伊可奈留 以可奈留 於比曽 波奈多の於比の
     奈可波多伊礼太留 加可也留可 あ也留加
     奈可波太伊礼太留可」(17ウ)