First updated 07/05/2022
Last updated 02/12/2024
渋谷栄一翻字
夕顔
凡例
1.大橋寛治氏蔵『源氏物語 奥入』(復刻日本古典文学館 昭和46年10月)所載の巻尾本文を漢字仮名字母翻字法によって翻字した(翻刻資料の凡例を参照)。
2.判読不明文字は△で記した。
3.大島本との本文の異同は朱色、仮名遣い等の異同は茶色、漢字仮名の表記の異同は緑色で表示した。
「自筆本奥入」(11オ)「夕顔」(巻尾8行)
く多/\しき事ハあな2可ち尓かくろ へし能ひ多まひしもいとお1しくてみな2 もらしとゝ免堂る越なとみ可との 御こならむ可らにミ多ら(多ら$)む人さへ 可多ほ(△&ほ)ならすもの1本め可ちなる とつ1く里事めきてとりな春人も 能し多まひ个れハな2む(△△&な2む)あまりも の1いひさかな2きつ1ミさ里所なく |
【本文訂正跡】
@「多ら」(二点ミセケチ)の削除は書写者自身の筆による削除か
A「ほ」(元の文字△の上に直接重ね書き)の修正は書写者自身の筆による修正か
B「な2む」(擦り消した上に重ね書き)の訂正は書写者自身の筆による訂正か
【行頭同字の書き分け】
・行頭の同字「の」の字母について、「能」(7行目)と「の1」(8行目)が書き分けられている。
【本文の異同】
・「ミ多ら(多ら$)む」―「見ん」(大島本)
【仮名遣い等の異同】
・「いとお1しく」―「いと越しく」(大島本)
【漢字仮名の表記の異同】
・「多まひ」―「給」(大島本)
・「ならむ」―「ならん」(大島本)