《翻刻資料》
凡例
1 底本には、大橋寛治氏蔵本『源氏物語 奥入』(複刻日本古典文学館 昭和46年10月)を使用し、自筆本の欠脱は、高野本(日本古典文学影印叢刊19)により、また判読不明箇所等は、池田亀鑑『源氏物語大成』巻七「研究資料篇」所収の「奥入(第二次)定家自筆本」を参照し、漢字仮名字母翻字法によって翻字した。ただし、巻尾本文は省略した(翻刻資料の凡例を参照)。
2 頁数は、池田亀鑑『源氏物語大成』巻七「研究資料篇」に従って、復元した「自筆本奥入」の頁数となっている。
3 青表紙本「源氏物語」の「奥入・付箋」に見られる注記には、その注記番号を付けた。
4 行間書き入れ及び割注等は〔 〕で記した。改行は/で記した。朱書は、その語句の冒頭に(朱)と記した。
5 墨筆による末尾本文の削除符号や朱筆による掛点符号は、それぞれ(墨)\、(朱)\と記した。
6 私による注記や定家自筆本、明融臨模本、大島本等において、奥入また付箋に引用されている注釈は( )で記した。
7 本文の校訂記号は次の通りである。
$(ミセケチ)・#(抹消)・+(補入)・&(ナゾリ)・=(併記)・△(不明文字)
( )の前の文字と( )内の記号の前の文字は訂正前の本文を表し、記号の後の文字はその訂正後の本文を表す。
8 訓点や送り仮名は〈 〉で記した。
9 作字した文字は[ ]で記した。
10 各丁の終わりには」の印と丁数とその表(オ)裏(ウ)を記した。
11 自筆本・高野本共に、115丁の次が「夕霧」87丁に誤綴されている。
さわら2ひ(後書加)
01 日のひ可りやふしわ可年ハ伊そ2の神
布里にしさと尓花もさき个り(定家本01・大島本付箋01)
02 こひしく者きても見よ可し人徒て尓
い者せのもりのよふこ2とり哉
03 春かす見多つを見すてゝゆく可りハ
花な2きさと尓すミやな2ら2へる(大島本付箋02)
04 やとを者可れし 未勘
(墨)\今そ2しるくるしき物と人万多む
さとを者可れすとふへ可り个り
05 佐月まつ花多ちハな2のかを可けハ(この行の左端、切断により一部欠損)」(115ウ)
06 月やあらぬ春やむ可しの春な2ら2ぬ
わ可身ひとつ盤もとの身尓して(大島本付箋03)
07 にくさのミます多の池のねぬな2ハの
08 お1ほ可多のわ可身ひとつのうき可ら2に
な2へてのよをもうら見つる哉(大島本付箋04)
09 とり可へすもの尓も可那や世中を
10 うへて見しぬしな2きやとの佐くら2花
いろ者可りこそ2む可しな2り个れ」(87オ)
(白紙)」(87ウ)
(白紙)」(116オ)