First updated 7/10/2002(ver.1-1)
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渋谷栄一翻字(C)

  

松 風

《翻刻資料》
凡例
1 底本には、大橋寛治氏蔵本『源氏物語 奥入』(複刻日本古典文学館 昭和46年10月)を使用し、自筆本の欠脱は、高野本(日本古典文学影印叢刊19)により、また判読不明箇所等は、池田亀鑑『源氏物語大成』巻七「研究資料篇」所収の「奥入(第二次)定家自筆本」を参照し、漢字仮名字母翻字法によって翻字した(翻刻資料の凡例を参照)た。ただし、巻尾本文は省略した。
2 頁数は、池田亀鑑『源氏物語大成』巻七「研究資料篇」に従って、復元した「自筆本奥入」の頁数となっている。
3 青表紙本「源氏物語」の「奥入・付箋」に見られる注記には、その注記番号を付けた。
4 行間書き入れ及び割注等は< >で記した。改行は/で記した。朱書は、その語句の冒頭に<朱>と記した。
5 墨筆による末尾本文の削除符号や朱筆による掛点符号は、それぞれ<墨>\、<朱>\と記した。
6 私による注記や定家自筆本、明融臨模本、大島本等において、奥入また付箋に引用されている注釈は( )で記した。
7 本文の校訂記号は次の通りである。
 $(ミセケチ)・#(抹消)・+(補入)・&(ナゾリ)・=(併記)・△(不明文字)
( )の前の文字と( )内の記号の前の文字は訂正前の本文を表し、記号の後の文字はその訂正後の本文を表す。
8 訓点や送り仮名は< >で記した。但し、返り点、朱点は省略した。
9 作字した文字は[ ]で記した。
10 各丁の終わりには」の印と丁数とその表(オ)裏(ウ)を記した。

松風(後書加)」(43オ)

01 みなのみなれそれて
02 あり者てぬいのちまつ万の本と者可り
  うきことし遣くおも者すも可那
03 夜光玉 <書奥
(約2行分空白)
04 富貴<シテ><サル><ラ>故郷如<コトシ><キ>錦夜行<ユクカ><史記>(大島本奥入01)」(43ウ)

05 おのゝえはくちな者もすけ可へむ(この行、継紙上の後補筆)
  うき世中尓可へらすも可那
06 みさこゐるあらいそなミにそてぬれて
  堂可多めひろふい个るかひそ
07 千世へむとい者ひそめてしひめまつの
  ねさしそめてしやとはわ春れす
08 志らくも能堂えす多那(+ひ)くやまに多尓
  すめはすみぬる尓こそあり个れ(大島本付箋01)
09 堂れを可も志る尓せむ多可佐この
  まつもむ可しのともならなく尓(大島本付箋02)」(44オ)

10 ひさ可堂の尓おひ多る佐となれ盤
  ひ可りをのみそ多のむへらなる
11 あ者ち尓てあはと者る可尓みし
12 ふる佐とはみしこともあらすおのゝ/えの
  くちしところそこひし可り个る
(約2行分空白)
13 夜光玉」(44ウ)

  <セイ><ヰ>王二十四年與魏<クヰ><ト><クワイシ><カリス>(振り仮名は、継紙上の後補筆)
  <カウ>魏王問<トフテ><イハク>王亦<タ><アリ><タカラ><ヤ>威王
  曰
<イハク><ナシ><アルコト><リヤウ>王曰<ク><コトキタニモ>寡人<クワシンカ>国小<スコシキナルカ>
  尚
<ナヲ><アリ>径寸<ケイソン>之珠<タマ><テラス>車前後<マヘシリヘ><ノ>
  十二
<シ><シヨウ><モノ>十枚<ハイ>奈何<イカンソ><テ>万乗<ハンシヨウ>
  之国而無
<ナケムヤト云>寶乎威王曰寡人<カ>
  之所以
<ユヘハ><スル><タカラト><ト>王異<コトナリ>」(45オ)

  <ワカ><シン>有檀子<タンシト云><モノ>使<シムレハ><マモラ>南城<セイ>
  楚人
<ソヒト><ス><アヘ><ナサ><コウヲ><ノ方><トテ>泗上<シシヤウノ>十二
  諸侯
<シヨコウ>皆来朝<ライテウセシム>吾臣有盻子<フンシト云><モノ>
  使
<シムレハ><マモラ>高唐<タウ>則趙人<テウヒト>不敢<アヘテ><スナトリセ>
  河吾吏有黔夫
<キムフト云>者使<シムレ><ラ><シヨ>
  州則燕人
<エンヒト><マツリ>北門趙<テウ>人祭<ル>西門」(45ウ)

  <ウツテ>而従<シタカウ>者七千餘<ヨ>家臣有(振り仮名は、継紙上の後補筆)
  種首<シヨウシユト云><モノ>使<シムレ><ソナヘ>盗賊<タウソク><スナハチ><ニ>
  不
<ス><ヒロハ><ヰ><マサニ><トス><モテ><テラサムト>千里豈<アニ>
  特
<タゝ>十二乗<シヨウノミ><ナラムヤ>梁恵<クエイ>王慙<ハチ>
  不
<スシテ><ヨロコヒ>而去<サンヌ>(大島本奥入02)
  寡人諸王のか多み尓なのる名也」(46オ)

(白紙)」(46ウ)