平成9年度から11年度までに実施する
『外国産馬の出走制限緩和計画』について
平成8年11月21日
JRA日本中央競馬会
平成9年度から11年度までの外国産馬の出走制限緩和計画については、
以下のとおりとします。
I 外国で出走経験のない外国産馬の出走制限緩和について
1.(混合)競走の編成率について
各年度におけるサラブレッド系競走全体に占める(混合)競走の割合は、以
下のとおりとします。
競 走 条 件 | (混合)競走の編成率(%) |
4年 |
5年 |
6年 |
7年 |
8年 |
|
9年 |
10年 |
11年 |
重賞を含めた全平均 |
35 |
40 |
45 |
47 |
47 |
|
50 |
52 |
55 |
なお、平成9年度については、新設のガーネットステークス(G3)競
走およびシリウスステークス(G3)競走の2競走を(混合)競走とします。
2.4歳馬5大クラシック競走および天皇賞(春・秋)等の取り扱いについて
4歳馬5大クラシック競走およびそのトライアル競走ならび天皇賞(春
・秋)については、平成11年度末までは外国産馬に開放しないこととしま す。
従って、皐月賞のトライアル競走である報知杯弥生賞(G2)競走は、
平成9年度から、内国産馬限定の競走とします。
3.(混合)競走における外国産馬の優先出走の取り扱いについて
サラブレッド系平地競走の900万円以下および1500万円以下条件の(混合)
競走における外国産馬の優先出走の取り扱いは、平成8年度末をもって取りや
めることとします。
II 外国で出走経験のある外国産馬の出走制限緩和について
1.(国際)競走とする重賞競走について
各年度において、(国際)競走とするサラブレッド系の重賞競走は以下のと
おりとします。
年 度 | 競 走 名 |
平成9年度 | 宝塚記念(G1)、鳴尾記念(G2) |
平成10年度 | マイルチャンピオンシップ(G1)、スワンステークス(G2) |
平成11年度 | エリザベス女王杯(G1) |
| |
|
(4) 中距離競走の整備
宝塚記念のステップとなる競走として、鳴尾記念を春季競馬に移設し
ます。また、天皇賞(秋)以降の中距離系馬のためのローテーション整
備の観点から、京阪杯の施行時期等を変更します。
(5) トライアル競走の改善
皐月賞のトライアル競走について、出走馬のローテーションを考慮
し、フジテレビ賞スプリングステークスと若葉ステークスの施行週を入
れ替えることとします。
(6) 障害競走の改善=略=
(7) その他
上記(1)〜(6)の改善に伴い、一部重賞競走の施行時期等を変更します。
(8) 負担重量の改善
1 ダート重賞競走について
中央・地方の統一グレード制の実施に向け、ダート重賞競走の負担
重量を変更します。
2 混合初期の重賞競走(G1競走・G2競走)の4歳馬と古馬の負担
重量格差について
4歳馬と古馬の混合初期のG1競走・G2競走における負担重量格
差について、諸外国の事例等も参考にしながら変更することとしま
す。
3 重賞(グレード)競走の勝ち馬の加増の取り扱いについて
国際交流の拡大および中央・地方の統一グレード制の実施に向け、
重賞(グレード)競走の勝ち馬の加増(グレード別定)の取り扱いを改
め、加増対象とする競走は、中央競馬の重賞競走の他に、原則とし
て、以下の競走とします。
イ.海外主要国の国際グレード競走
ロ.ダート重賞競走グレード委員会(仮称)により格付けされた地
方競馬のダート競走
なお、複数の重賞競走に勝った馬については、従来通り、最もグ
レードの高い競走の成績に基づいて加増することとします。
3.外国産馬の出走制限緩和について(左上段参照)
4.地方競馬との交流について
(1) ダート主要競走の交流について
新たに、以下のダート重賞競走6競走を中央競馬指定交流競走としま
す。これによって、中央競馬の全てのダート重賞競走(12競走)は中
央競馬指定交流競走となります。
なお、地方競馬におけるダート重賞交流競走については、さらに増設
される予定です。
競 走 名 |
施行日 |
出走資格 距離・重量 |
出走可能頭数 ([地]の頭数) |
ガーネットステークス(G3) |
1回中山5 |
5歳以上 (混合)(指定) 1200m・ダート 別定 |
16頭 (5頭以内) |
マーチステークス(G3) |
2回中山5 |
5歳以上 (混合)(指定) 1800m・ダート ハンデ |
16頭 (5頭以内) |
アンタレスステークス(G3) |
3回京都5 |
4歳以上 (混合)(指定) 1800m・ダート ハンデ |
16頭 (5頭以内) |
武蔵野ステークス(G3) |
3回東京1 |
4歳以上 (混合)(指定) 2100m・ダート 別定 |
16頭 (5頭以内) |
東海テレビ杯 東海ウインターステークス(G2) |
3回中京4 |
4歳以上 (混合)(指定) 2300m・ダート 別定 |
16頭 (5頭以内) |
シリウスステークス(G3) |
5回阪神3 |
4歳以上 (混合)(指定) 1400m・ダート ハンデ |
16頭 (5頭以内) |
(2) その他地方競馬との交流競走について
平成9年度についても、中央競馬と地方競馬の交流拡大を図るため、
地方競馬における条件交流競走については、さらに増設される予定です。
(3) 九州産馬限定競走について
九州産馬限定競走については、競走内容の改善を図るため、平成9年
度以降、一部(3歳馬競走以外)の競走を荒尾競馬場(たんぽぽ賞)お
よび佐賀競馬場(霧島賞)に移設します。なお、これらの競走は、地方
競馬指定交流競走として施行される予定です。
(4) 地方競馬における認定競走について
平成9年度については、現行の北海道・岩手・上山・新潟・群馬・佐
賀に加え、その他の主催者においても認定競走が実施される予定です。
(5) 菊花賞・秋華賞への[地]馬の出走資格について
春の4歳クラシックレースに優勝した[地]馬については、菊花賞および
秋華賞への出走資格が得られるよう、以下のとおり取扱を改善すること
とします。
競 走 名 |
[地] 馬 の 出 走 資 格 |
菊 花 賞(G1) |
桜花賞1着馬、皐月賞1着馬、優駿牝馬1着馬、東京優駿
1着馬、神戸新聞杯3着以内馬、ラジオ日本賞セントライ
ト記念3着以内馬および京都新聞杯3着以内馬 |
秋 華 賞(G1) |
桜花賞1着馬、優駿牝馬1着馬、関西テレビ放送賞ローズ
ステークス3着以内馬および時事通信杯クイーンステークス
3着以内馬 |
5.6.7 以下=略=
平成9年度の重賞競走等の主な変更点<中央競馬>へ
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1.開催日割について
=略=
2.重賞競走について(「重賞競走等の主な変更点」を参照下さい。)
(1) ダート重賞競走の改善
中央・地方のダート重賞競走の統一グレード制実施に向け、全日本
の短距離系ダート競走の頂点として位置付けるため、フェブラリース
テークスをG1に格上げするとともに重賞競走の新設(2競走)等に
よって、ダート重賞競走体系を整備することとします。
なお、全てのダート重賞競走(12競走)を中央競馬指定交流競走と
します。
(2) 夏季重賞競走の改善
1 3歳馬競走
夏季競走馬の3歳馬重賞競走については、早い時期から距離適正に
合った競走を選択できるように、施行時期等を考慮して、一部距離を
変更します。
また、秋季競馬においても、距離体系のバランスを考慮して、一部
距離を変更します。
2 4歳以上馬競走
札幌記念については、秋季のG1競走につながる競走としての位置
付けを明確にするために、G2競走に格上げします。
また、函館スプリントステークスについては、夏季競馬における短
距離系の有力馬の出走機会を確保するため、別定内容を改善します。
なお、札幌と函館の開催日割の入れ替えに伴い、重賞競走の施行場
等を一部変更します。
(3) 長距離系競走体系の改善
距離体系の改善の一環として、年間を通じて長距離系の馬がさらに出
走しやすくなるよう、長距離競走のローテーション等を整備することと
します。
1 春季競馬
春季競馬については、天皇賞(春)を1週繰り下げるとともに、天
皇賞(春)以降も長距離系の馬が出走できるよう、目黒記念の施行時
期を変更する等の改善を行います。
2 秋季競馬
秋季競馬については、長距離系馬の目標となる競走として、ステイ
ヤーズステークスをG2に格上げするとともに、長距離競走のロー
テーション等を改善いたします。
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